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2022年5月18日木質バイオマス発電所を開発・運営する「フォレストエナジー」が14億円調達

2022年5月17日、フォレストエナジー株式会社は、総額14億円の資金調達を実施したことを発表しました。
また、引受先の1社である東京センチュリー株式会社とは資本業務提携契約を締結しています。
フォレストエナジーは、バイオマス資源を燃料とする木質バイオマス発電所を開発・運営しています。
これまでに、秋田県秋田市、和歌山県新宮市、宮崎県児湯郡川南町の3カ所で木質バイオマス発電事業を実現しています。
また、分散型電源として木質バイオマス発電を構築する場合、燃料となる木質バイオマスを地産地消型とすることが重要です。
現在フォレストエナジーは、地産地消型の木質バイオマス発電を秋田県と宮崎県で設立した実績をもとに、中山間地域における熱電併給型(CHP)の発電所の普及に取り組んでいます。
2021年に和歌山県新宮市で1,760kWのCHPプラントを稼働させており、2022年7月には島根県津和野町で480kWのCHPプラントが稼働する予定です。
今回の資金は、さらに多くの地域に地産地消型のCHPを導入するための取り組み、副産物であるバイオ炭(木炭)を農地等に施用する炭素貯留技術の開発の加速などに充当します。
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バイオマスとは、再生可能な生物由来の有機性資源のことで、木材のバイオマスを木質バイオマスと呼びます。
木質バイオマスは、製材端材や建築廃材などの廃棄物などから生産される木質チップ(木材チップ)や、伐採や造材の際に発生する枝・葉など様々な種類があります。
国産木材を活用した木質バイオマス発電と熱利用は、エネルギー自給率の向上、災害時のリスク低減、森林整備・林業活性化による地域への波及効果など様々なメリットをもたらします。
一方で、木質バイオマス発電は、太陽光や風力よりもコストの高い発電方法であるため、再生可能エネルギーとしては競争力の低い発電方法です。
しかし、電力だけでなく熱も利用可能な熱電併給(CHP)であれば、小中規模でも経済性を高められる可能性があります。
具体的には、木質バイオマス発電所が出す熱を隣接するきのこ生産施設に供給するといった取り組みが行われています。
また、外国から安い木材が輸入されるようになり、国産の木材が使われることが少なくなり、森林保全のために間伐し、未利用となっている間伐材があるため、この間伐材を活用するといったことも行われています。
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