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2022年5月13日垂直軸型マグナス式風力発電機を開発する「チャレナジー」がLPG専業会社「アストモスエネルギー」と資本業務提携
2022年5月10日、株式会社チャレナジーは、アストモスエネルギー株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。
チャレナジーは、垂直軸型マグナス式風力発電機(マグナス風車)を開発しています。
プロペラによる揚力ではなく、円筒の回転で発生するマグナス力を利用することを特徴とした風車です。
制御できる風速域が広いため、強風・台風などでも発電できること、風向きに関係なく発電できることがメリットとなっています。
アストモスエネルギーは、国内業界トップのLPガス商社です。
今回の提携により、主に以下の3点を行います。
・海上輸送のCO2削減を目的としたマグナス風車の活用
・家庭業務用風力発電システムなどの販売強化
・海外パートナーと連携した島嶼部への展開
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風力発電は、太陽光発電と違って夜間でも発電可能であることや、環境負荷の低さが注目されており、欧州では主流な再生可能エネルギーとなっています。
日本においても風力発電の可能性が模索されていますが、日本の国土は欧州よりも風が弱く安定的でないことから、風力発電の効率が悪いということが課題となり導入が進んでいません。
また、日本は毎年台風が上陸するため、これに耐えうる強度の風車でないといけないということも課題となっています。
実際に2004年にあった台風では、宮古島(沖縄県)に設置されていた風車6基のうち3基が倒壊し、残る3基も被害を受けています。
チャレナジーはこれらの課題を、垂直軸型マグナス式風力発電機(マグナス風車)によって解決することを目指しています。
マグナス風車は、マグナス効果(マグナス力)という力学を利用した風車です。
マグナス効果とは、回転する物体に風・液体などの流体が当たった場合、流体がその回転に引きずられ、揚力が働くという現象です。野球におけるカーブやスライダーが回転させた方向に曲がることを考えてもらえたらわかりやすいでしょう。
チャレナジーのマグナス風車は、回転する円筒を3つ縦に設置した垂直型の風車です。マグナス効果では物体の回転数が高くなればなるほど力が大きくなるため、台風などの強い風が吹く場合には円筒の回転数を抑えることで風車の回転を抑えることが可能です。
この回転数を風速によってリアルタイムに変化させることで、安全に風車を運転させることが可能となるのです。
チャレナジーは、フィリピンの国営電力公社と協業し、2021年8月からフィリピンでマグナス風車の初号機を稼働させています。フィリピンといった島国では、ディーゼル発電が主流な発電方法となっており、再生可能エネルギーのニーズが高いのです。
こういった台風の多い島国においてもマグナス風車は設置することが可能であるため、チャレナジーは電力に課題を持つ島の暮らしを支援するためにも、事業を推し進めています。
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