注目のスタートアップ

スペースデブリ除去サービスなどに取り組む「アストロスケールホールディングス」が124億円調達

company

2021年11月25日、株式会社アストロスケールホールディングスは、総額約124億円の資金調達を実施したことを発表しました。

スペースデブリ(宇宙ゴミ)除去サービスなど軌道上サービスの実現に向け研究・開発を行っています。

2021年8月に、デブリ除去技術実証衛星「ELSA-d」の実証を行い、模擬デブリの再捕獲に成功しています。次のフェーズとして、捕獲機(サービサー)の自律制御機能を用いた「自動捕獲」に向けた準備を進めています。

また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の商業デブリ除去実証プロジェクトに選定されている、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」の組み立て作業を2022年前半に開始する予定です。

ほかにも、英国において、英国宇宙庁による軌道上衛星2機の除去研究プログラムにアストロスケールが選定され、2024年の商用化に向けてEOLサービス(役目を終えた、もしくは故障した人工衛星の除去サービス)の機能充足を行います。

ゴールドマン・サックスは、2040年代に世界の宇宙ビジネスの市場規模は1兆ドルに達する予測しています。

宇宙ビジネスで大きな割合を占めているのが、衛星を打ち上げ、それにより得たデータを販売したり活用したりするサービスである衛星サービスです。

衛星サービスは、たとえば農業における農地の分析や、漁業における魚群探知・養殖監視、海上輸送における航路の追跡など様々な領域に応用することができます。

衛星サービスのニーズの高まりによって衛星が打ち上げられる数も増えていくと考えられますが、衛星の数が増えるにつれて深刻化する課題のひとつのスペースデブリがあります。

スペースデブリとは、軌道上で不要になった物体のことを指します。たとえば使用済みの衛星や故障した衛星、打ち上げたロケットの上段、爆発・衝突によって発生した破片などがあります。

軌道上では衛星などの宇宙機もスペースデブリも非常に速い速度で移動しているため、衝突した場合大きな衝撃となります。

そのため、たった1cmのスペースデブリが衝突するだけで宇宙機に甚大な被害を与えるのです。

推進系を搭載している人工衛星や宇宙ステーションは、観測・追跡されているデブリを回避する機能が備わっています。

しかし、すべてのデブリを観測することは不可能であるため、デブリの事故をなくし安全に宇宙を利用するためにもデブリの除去技術が求められています。

スケールの大きなビジネスには、多くの資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ アストロスケールホールディングス スペース・デブリ 宇宙 宇宙ゴミ 宇宙ビジネス 株式会社 衛星 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

建築業マッチング・アプリ運営の「助太刀」と建設機械のオンライン取引所運営の「SORABITO」が協業 建設機械の買取サービスを開始
2020年10月26日、株式会社助太刀は、SORABITO株式会社と協業を開始することを発表しました。 助太刀は、建設現場で働くすべての⼈を⽀えるアプリ「助太⼑」を運営しています。 SORABITOは…
未回収保証付き後払い決済サービス提供の「キャッチボール」が未回収保証なしの「請求代行サービス」を開始
2020年11月5日、株式会社キャッチボールは、「請求代行サービス」の提供を11月5日(木)から開始することを発表しました。 「請求代行サービス」は、業務コスト削減と代金回収率向上を実現する決済サービ…
オンライン展示会「IT&MARKETING EXPO」運営やイベントテック事業展開の「ストラーツ」が2,500万円調達
2020年11月18日、株式会社ストラーツは、総額2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 オンライン展示会「IT&MARKETING EXPO」などBtoB向けイベント事業の運営や、大…
現場コミュニケーションのワンストップソリューション「BONX WORK」を提供する「BONX」が資金調達
2023年5月24日、株式会社BONXは、資金調達を実施したことを発表しました。 BONXは、現場コミュニケーションのワンストップソリューション「BONX WORK」、一般向け音声ソリューション「BO…
子供向けSTEAM教材開発の「ワンダーラボ」が資金調達
2021年3月3日、ワンダーラボ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 2020年7月の資金調達と合わせて、総額3.1億円の調達となります。 ワンダーラボは、STEAM教育領域において、思…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集