注目のスタートアップ

治験・臨床研究向け文書管理クラウドサービス「Agatha」提供の「アガサ」が3.6億円調達

company

2021年11月4日、アガサ株式会社は、総額3億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

治験・臨床研究向け文書管理クラウドサービス「Agatha(アガサ)」を提供しています。

医療業界における臨床研究・治験の文書、ライフサイエンス業界におけるGxP対象の文書の管理に必要な機能を備えたシステムです。

文書管理として必要なドキュメントの保存・共有・バージョン管理だけでなく、ワークフローによるレビュー・承認などを行うことができます。

今回の資金は、「Agatha」のプロダクト開発や、組織力の強化に充当されます。

治験・臨床研究を行う製薬会社は、GCP(臨床試験の実施の基準)など、国による様々な規制のもと、信頼性の高い文書の作成・保管が求められています。

また電子記録を行う場合は、紙の書類に関する規制だけでなく、電子記録に関する規制を守る必要もあります。

そのため治験・臨床研究の現場では、一般的な企業が利用しているような文書管理システムは利用できないのです。

このことから文書管理システムの導入が遅れ、治験・臨床研究の現場では製薬企業から医療機関への文書の郵送や、医療機関内での配布・郵送、製薬企業担当者による書類確認のための医療機関への訪問といったアナログな業務のままとなっていました。

アナログな業務環境は、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うテレワークの実施に対応できず、治験の実施が遅れ、結果的に新型コロナ治療薬・ワクチンの開発の遅れにつながりました。

新型コロナの影響により文書管理の電子化のニーズが急速に高まり、「Agatha」の導入数も増加し、2021年11月時点で臨床研究中核病院の8割に導入されるという実績をあげています。

またヨーロッパで最初のがん研究センターである「Gustave Roussy」(フランス)において、臨床研究におけるインフォームドコンセントのリモート化を目的に正式採用されるなど国外でも利用されています。

新型コロナウイルス感染症は多くの企業でデジタル化を迫りました。文書管理においても紙から電子への切り替えが加速することが考えられます。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ クラウド サービス ドキュメント 創薬 医療 文書 株式会社 治験 研究 管理 臨床研究 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

月々の生活費からCO2排出量を計算する「家計炭素簿_α版」 無料提供が開始
2022年5月12日、株式会社テックシンカーは、「家計炭素簿_α版」をリリースしたことを発表しました。 「家計炭素簿_α版」は、月々の生活費を入力することで、月間の支出額とCO2排出量、年間の支出額と…
バイオマスCO2吸収材を手がける「ベホマル」が資金調達
2024年9月2日、株式会社ベホマルは、資金調達を実施したことを発表しました。 ベホマルは、プラスチックをCO2吸収化させる樹脂用添加剤「バイオマスCO2吸収材」の開発・製造・販売を行っています。 添…
中国を中心とした越境ビジネスプラットフォームを展開する「トレンドExpress」が33億円調達
2022年10月19日、株式会社トレンドExpressは、総額約33億円の資金調達を実施したことを発表しました。 トレンドExpressは、顧客企業の中国市場への参入を支援するため、データ解析による中…
不動産における軽作業のワーク・シェアリング・サービス「COSOJI」開発の「Rsmile」が資金調達
2020年11月9日、Rsmile株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 マンションなどの不動産における軽作業(共用部の掃除、草むしり、巡回など)のワーク・シェアリング・サービス「COSO…
リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」を展開する「Psychic VR Lab」が5億円調達
2023年3月31日、株式会社Psychic VR Labは、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Psychic VR Labは、リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」や、「S…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集