元クラウドワークス取締役がDeep Learningの世界に!LeapMind CFO 佐々木 翔平インタビュー

創業手帳

スタートアップを渡り歩いてきたからこそ見えた魅力

(2018/10/12更新)

先日、Deep Learning技術を活用する企業向けサービスを提供する「LeapMind株式会社」が、9月1日付けで佐々木 翔平氏が取締役CFOに就任することを発表しました。
佐々木氏は、日本最大級のクラウドソーシングサービスを展開する「株式会社クラウドワークス」の共同創業者。事業立ち上げや投資・買収案件のクロージングなど、佐々木氏の豊富な知識と経験を活かして、事業の拡大を狙っていくとのことです。

そんな佐々木氏に、創業手帳がインタビューを敢行。CFOの役割や、スタートアップを渡り歩いて見えてきた「スタートアップの魅力」について、お話を伺いました。

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佐々木 翔平(ささき しょうへい)
明治大学経営学部卒、大学3年より株式会社アエリア(JASDAQ上場企業)にてインターン生として財務・経営企画を担当。入社後、国内外のM&A、投資案件を担当するとともにグループ会社数社の取締役に就任。ベンチャー企業数社のコンサルティングなども手がける。 2011年株式会社クラウドワークス設立、2012年取締役に就任。2018年LeapMind株式会社 入社 取締役CFO就任

CFOは会社の何でも屋

—佐々木さんは現在「LeapMind株式会社」の取締役CFOに就任されています。一般的に見ると”No2”とも言えるポジションだと思うのですが、”No2”に必要な条件や面白さはどの点にあると思いますか?

佐々木:そもそも”No,2″という概念は個人的にあまり好きではなく、経営はチームだと思っているので”No,2″というような考え方はしないようにしています。
ただ、「社長」と「それ以外の役員」との間には感覚や意識的なギャップがあるのも事実だと思っていて、そういう意味で「社長以外の役員」という観点で話ができればと思います。

必要な条件については、もちろんスキルセットや経験は求められますが、それ以上に経営者としてのマインドセット(考え方の基本的な枠組み)が重要かなと思っています。個人的には「すべての事象を自分ごととして、自分の責任として捉えられるか」ということに尽きると考えています。

例えば、期待して採用した人が思ったより活躍しない、事業が思うように成長しない、会社をやっていれば当然このような課題が山積みなわけですが、それらをどれだけ自分ごととして捉えられるか、ということですね。

「なんであいつは言ってもやらないんだ」とか、「〇〇のせいでうまくいかないんだ」と他に責任を求めてはダメで、そういう人を採用してしまった自分たち、育てることができなかった自分たちの責任と捉えて、どうすればその課題を解決できるか、向き合う必要があると思っています。

面白さに関しては人によると思いますが、個人的には「変化する」ことに面白さを感じています。会社の状況は日々変化していきますし、課題も変われば組織も変わる、その中で自分の役割も変わっていきます。そういった変化に適応し、経験を積むことで、成長があると思っています。

—現在CFOという役職についておりますが、どのような業務を行なっているのでしょうか?

佐々木:”No2″という話と同様、”CXO”的な肩書もあまり好きではありません。経営メンバー、チームの役割は臨機応変で且つお互いにオーバーラップしていくべきだと考えているので、あまり役割を限定したくないのです。
(とはいえ、社内外でのわかりやすさ、管掌範囲的な観点では必要だと思いますが・・・。)

CFOの仕事に関しては、会社のステージによっても大きく変わっていくと考えています。

未上場、特に創業期は「会社の何でも屋」としての役割が求められますし、ある程度事業が立ち上がってくれば会社を大きくしていくためのファイナンスや財務戦略が求められます。上場後は資本市場と向き合った上での財務戦略が必要になる、そんな感じだと思います。

個人的には「会社を成長させるためにできることをなんでもやる」というのが、CFOの本質的な役割なのかなと思っています。

どんなに良いアイデア・サービスがあっても結局「人」がすべて

LeapMind株式会社 社内の様子

—佐々木さんはクラウドワークスに在籍していた頃に上場を経験されています。その経験を踏まえてお伺いますが、スタートアップが上場を目指す際に起こりがちなことは何でしょうか?

佐々木:いちばんわかりやすい話でいうと、どうしても目線が短期的なものに向きがちになる、ということでしょうか。上場はもちろんゴールではありませんが、「まずはそこに向けて頑張ろう!」という視点になりがちですし、上場後まずは1年、2年といった短期的な計画にフォーカスしがちになります。

そして、中長期を考えたときに必要な投資もしづらくなります。どうしても将来のための巨額の投資、みたいなことはやりづらくなってくると思います。

また、どのくらいの規模かにもよりますが、組織が拡大してきてある程度階層をつくる必要が出てきたときに、マネージャーが不在や機能しない、経営陣が現場から離れられない、といった話はどこの会社でもあるように思います。

正直に言うと、これに対する有効な解決策は無いと思います。ですが、自分なりの解決策を見つけ出して壁を乗り越えることでしか、会社や組織の成長はないように思います。

—「スタートアップはここに気をつけろ!」というポイントはありますか?

佐々木:「採用」がもっとも気をつけるポイントかなと思います。やはりどんないいアイデアやサービスだったとしても、結局は人がすべてなので、採用を絶対に妥協しない、それに尽きるかなと思います。

どういう人を採るべきか、共通して言えることは「いい人」かどうかということです。どんなに優秀でスキルがあったとしても、人として信頼できない人、周りに悪影響を与えそうな人は絶対に採らない、ということが必要かなと思います。
少しでもそこに懸念があれば採用しない、という強い意志を持ち続けることが必要です。

—投資家との付き合い方に関して、注意点はありますか?

佐々木:そもそもどういう投資家と付き合いたいか、ということが重要かなと思います。経営陣と投資家の相性がとても重要で、出資してもらう前に、「この人と今後一緒にやってうまくいくだろうか」という見極めをしておく必要があります。

それを踏まえたうえで、お互いの期待値を出資前に合わせておくことも必要です。
ここまではやる/やらない、みたいなところをある程度すり合わせしておくことで、付き合っていく上で問題になることも少ないと思います。

程よいプレッシャーの中で働けるのがスタートアップの魅力

—佐々木さんは3つの会社を渡り歩いてきましたが、これまでを振り返って思うところはありますか?

佐々木:最初に入ったアエリアは、インターンからのスタートだったこともあり、右も左もわからないなか、がむしゃらにやれること、やるべきことをやっていたという感じでした。そこでの経験が今のすべての基礎になっていると思いますし、いいタイミングでいい会社にジョインできた、と思っています。

ただ、本当に色々な経験をさせてもらったのですが、若干それがルーティン化してきていたこともあり、次のステップに進みました。

クラウドワークスは共同創業者としてスタートしました。そのため、本当のゼロイチを経験できたことはとてもよかったですね。当たり前ですが、全部自分でやらないといけないし、自分の成長が会社の成長にダイレクトにつながっている感覚はとても素晴らしいものでした。

創業から6年半が経ち、上場もして会社の規模も大きくなってきた中で、もっと手前のステージでもう一度チャレンジしたいと思い、辞めることにしました。

今の会社は、すでにある程度事業も組織も立ち上がっている中で、最初から役員としてジョインさせてもらっています。
当然プレッシャーというか、いい意味での緊張感もありますし、領域的にも今までの経験が活きづらい中で、いいチームと仕事ができているのでとても楽しいです。日々成長を感じていますね。

—最後に、今のスタートアップについて思うことを教えてください。

佐々木:起業する、ということはなかなか大変なことだと思います。それでももし起業するのであれば、本気で世界を変えられるようなサービスやプロダクトをつくることを目指してほしいと思いますし、もっとそういうスタートアップが増えてほしいなと個人的には思っています。

あとは、繰り返しですが経営はチームだと思っているので、社長以外に経営メンバーとして参画できる人がもっと増えてほしいですね。起業する、というだけでなく、経営チームという観点でジョインできる人、したいと思う人が増えていってくれるといいな、と思っています。

(取材協力:LeapMind株式会社 取締役CFO 佐々木 翔平)
(編集:創業手帳編集部)

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