【まとめ】起業したい!起業家になるための心構え・アイデア・資金ノウハウ

創業手帳

【2024年版】起業したいけどアイデアがない人向けに、まず一歩を踏み出すためのステップをまとめました。

「いつかは好きなことで起業したい……」
「こんな会社もう耐えられない!よし、起業だ!」

そんな風に考えたことはありませんか?起業は逃げでは成功しないので、まずは起業する前に、今の課題と向き合いましょう。その上で「やりたいことがある、どうしても実現しよう!」となったら挑戦する価値があります。

この記事では起業したいと思っている人が実際に起業家になるために役立つ精神的な壁を乗り越える方法実務的なノウハウなどをまとめました。

この記事を書くのは、創業手帳の創業者の大久保です。創業手帳は、起業の成功率を上げる経営ガイドブック「創業手帳」を発行しています。毎月1.5万部を刷り、その度に最新の情報にアップデートしています。

内容については、自身の起業経験や全国の起業家の生の声、専門家の検証を基に執筆しています。今回は「起業家」になるためのノウハウとして、大久保の経験と、約3,000件の創業コンサルティングで培った知見を基にわかりやすく解説します。

冊子版の創業手帳(無料)は、こちらから資料請求できます。また、Web版の創業手帳の無料会員登録も併せてできます。会員になると、創業コンサルティングを無料で受けられるほか、近くのイベントやセミナーの情報が届いたり、起業に必要な書類のテンプレートのダウンロードなど、便利なサービスを無料で利用できます。

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創業カレンダー

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

この記事の目次

起業家とは?実業家や経営者などとの違い

自分で事業を立ち上げる人のことを「起業家」と言います。会社に勤めたり、誰かの事業を引き継ぐのではなく、新しいビジネスを0からスタートする人のことです。

全く新しい事業を始める人、あるいは既存事業のアイデアを活かして新しい会社を立ち上げる人も起業家に当てはまります。会社を興すことが基本になるため、個人事業主とは別物です。

ほかにも起業家と似ている言葉が複数あるので、違いを知っておきましょう。

実業家と起業家の違い

事業を行なう人を指す言葉として「実業家」をよく耳にします。実業家は主に生産・流通・販売に該当する業種の経営者を意味し、起業家よりも業種が限定的であるのが特徴です。

また、すでに誰かが行なっている事業の経営者に対しても実業家と呼べます。新たに事業を興したわけではなくても当てはまるのは、起業家との大きな違いです。

企業家と起業家の違い

起業家は新しい事業を興すことに主眼を置いた言葉ですが、会社を興したあとの取り組みに重きを置く場合は「企業家」と表現するのが適しています。

会社を作って経営する人の中でも、今後の展開までしっかりと見据えてサービスや商品を考案していく人に対して使われることが多いでしょう。

経営者と起業家の違い

文字通り会社を経営している人を指すのが「経営者」です。経営の責任を負っている人であり、事業を立ち上げたかどうかは関係ありません。

会社を経営するポジションにいるのであれば、起業家・実業家・企業家のいずれも経営者に含まれることになります。

起業家予備軍は起業家の約12倍

日本政策金融公庫総合研究所が「18歳から69歳の全国3万2,075人」を対象に行なった起業意識に関する調査によると、起業家の割合は1.2%起業関心層は14.9%というデータがあります。

起業家の約12倍も起業家予備軍が存在しているという結果が出ています。起業したいと考えている人は少なくないものの、実際に起業に至る人はその中のわずかな割合にしか満たないということがわかりました。

(参考:「2023年度起業と起業意識に関する調査」 – 日本政策金融公庫総合研究所

起業する方法について、詳しくはこちらの記事を>>
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!

「起業したい人」が「起業家」になるための心構え

起業したい意欲はあるのに、起業に至らないのには、起業家になるための心構えに差があるのかもしれません。どのような差があるのかを紐解くとともに、起業家になるためのヒントを紹介します。

「起業したい人」と「起業する人」の違い

「起業したい人」と「起業家」の一番大きな違いは、ゴールの置き方にあります。

収入を増やしたい、時間の自由があるなどというイメージから「いつかは起業したい……」と思っている人は、「起業すること」自体が目的になってしまいがちです。一方、起業する人は、やりたいこと、実現したい社会が明確にあり、そのための手段として「起業」を選択します。

また、実際に起業する人は、「とにかくやってみる」という実行力に長けています。一歩を踏み出す能力とも言えます。まずは自ら行動を起こし、そこから学び、軌道修正しながら進んでいけるのです。

「起業したいけど、○○」よくあるパターン

「起業したいけど……」と、さまざまな理由から、一歩を踏み出せない人は多くいます。

実際に起業家になるためには、この「だけど、◯◯」を一つずつ克服しなければなりません。人によっては、起業しない方がよい場合もあるので、今一度自分自身の気持ちをよく考えてみましょう。

以下に「起業したいけど、◯◯」なよくあるパターンと、考え方のヒントをご紹介します。

仕事の環境が合わないので起業したいけど、まず何をどうしたら良いかわからない。

自分に合った環境への部署移動や転職では自分の希望は叶えられませんか?環境を変えるための手段が起業以外にあれば、必ずしも起業を選択する必要はないかもしれません。

好きなことで仕事がしたいから起業したいけど、具体的な方法がわからない。

好きなことは、趣味の範囲を超える価値や社会的な意義がありますか?「自分が好きなこと」にお金を払ってくれそうな人がいそうかどうかも考えましょう。好きなことがビジネスとして成り立つかどうかを判断する必要があります。

儲かりそうなアイデアはあるから起業したいけど、一歩踏み出せない。

一歩踏み出せない理由を考えてみましょう。失敗が怖いからなのか、今忙しくて時間が作れないからなのかなど、複数を書き出してみます。それぞれをどう克服するのかを考え、実際に行動に移さなくてはなりません。

起業したいけど、資金がない。

いくら必要で、どれぐらい足りないかを把握することが大切です。頭の中で曖昧なまま不安視せずに、わかるところから数字を書き出してみましょう。その上で、自己資金を貯めるのか、融資やクラウドファンディングを検討するのかなど、具体策を考えます。

起業したいけど、良いアイデアがない。

そもそもなぜ起業したいのかをしっかり説明できますか?「起業すること」が目的になっていませんか?起業する理由を整理した上で、アイデアを考える習慣をつけるところから始めてみましょう。

起業したいけど、周りに反対される。

周りはなぜ反対していると思いますか?周囲が思っている不安な部分と、不安を解消させる方法を一つひとつ考え、納得してもらえるように動いていきましょう。

就職したくないから起業したいけど、良い方法ある?

なぜ就職したくないのか、その理由を具体化してみましょう。例えば旧体質な組織に縛られるのが嫌なのであれば、自由の効くベンチャー企業やIT企業で働くという手段もあります。

本当に起業が必要かを見つめ直してみよう

起業はとてつもないハードワークであり、全ての責任を自分で取らなければならず、覚悟が必要です。

まずは自分と向き合い、起業したいのにまだしていない理由を深く考えることをおすすめします。

起業以外の方法で自分の要望が叶えられるのであれば、起業はしない方がよいです。起業自体は誰でも簡単にできますが、事業を運営・経営するのは生半可な気持ちでは難しいでしょう。

それでも起業したい!挑戦したい!と思う方は、行動あるのみです!

起業家に不可欠なアイデアの考え方


起業したいなら、まずは何をするかを決めましょう。 起業のアイデアは、3つの軸をもとに考えていくことをおすすめします。

  • 好きなこと(自分がやっていて楽しいと思えること)
  • 得意なこと(人よりも能力が秀でていること)
  • 必要とされていること(十分な報酬が見込めること)

この3つが重なることを事業として始められれば、起業の成功率は格段にアップするでしょう。

「好きなこと」を書き出してみる

自分が好きだと感じられる物事を起業のアイデアに盛り込むことが大切です。全く好きではない、興味も一切ないことに一生懸命になれる人は少なく、事業への熱意・意欲を維持できません。

やっていて楽しいと思えたり、夢中になれたりすることを書き出してみましょう。自分が未体験のことでも、深い興味や関心を持っているなら候補に挙がります。

「得意なこと」を事業に活かす

人よりも得意なことがあれば、起業家にとってはアイデアにつなげるチャンスです。イラストが描ける、簿記の資格があるなどの得意分野を活かすことで、新しい事業のきっかけをつかみやすくなります。

習い事などの継続的な習慣も得意分野の一つです。自分ではわからなくても、人から褒められたり評価されたりしたことがあれば、それは得意なことに当てはまるかもしれません。

「必要とされていること」をビジネスにする

どんなに好きで得意なことでも、誰からも必要とされていなければビジネスとして成り立ちません。起業家を目指すのであれば、一定数以上は必要とされている分野を見つけることが重要です。

必要とされている分だけ売り上げが見込めることになり、事業の成功率にも影響を与えます。優れたアイデアでもニーズがなければ売れないため、社会から必要とされているかどうかを起業のアイデアに反映してください。

3つの軸から具体的にアイデアを考える

「好きなこと」「得意なこと」「必要とされていること」の3軸の考え方がわかったところで、実際にアイデアを生み出してみましょう。起業家の卵であるAさんを例に、アイデアの出し方を解説します。

【Aさん】
大手ヨガ教室チェーン店でインストラクターをしている

好きなこと:人にヨガを教えて笑顔になってもらうこと、人の話を聞いてアドバイスすること
得意なこと:ヨガ、人と話すこと、人に教えること
必要とされていること:健康寿命を伸ばす体力づくり、アスリートの怪我予防や体調管理、体が不自由な人のリハビリ

3つの軸をさまざまな方向から組み合わせれば、新しいサービスや商品が生まれやすくなります。3つの各要素をできるだけ多く抽出し、思いつく限りのアイデアに変換してみてください。

起業アイデアがある程度出揃ったら、市場調査を行ったり、必要資金を算出したりするなど、実現性の高いものを絞っていきます。

また、アイデアを生み出すには、起業家のインタビューを読んだり聞いたりするのもよいでしょう。冊子版の創業手帳(無料)では、複数の起業家のインタビュー記事を掲載しています。起業家の思考を知ることができますので、きっとアイデアを生むのに役立つはずです。

起業家に問われるビジネスモデルの見極め方

どんなに好きなこと、得意なことでも、継続的にお金に変えられないのであれば、ボランティア活動と変わりません。

起業において、誰からどのようにお金をいただくかという「ビジネスモデル」を起業前から考えておくことはとても重要です。

アイデアに合うビジネスモデルの種類を選ぶ

ビジネスモデルにはさまざまな形があり、事業の種類によって最適なものが異なります。代表的なビジネスモデルと特徴を知っておきましょう。

  • 販売モデル:自分で作ったものを消費者に売るモデル
  • 小売りモデル:ほかから仕入れたものを消費者に売るモデル
  • サブスクリプションモデル:サービスを利用する権利を売るモデル
  • フリーミアムモデル:無料で開始して一定以上から有料に切り替えるモデル
  • コンサルティングモデル:自身の知見やノウハウを必要な人に売るモデル

起業のアイデアをある程度出したら、そのアイデアがどのビジネスモデルと相性が良いかを考える必要があります。

アイデアとビジネスモデルを掛け合わせる

起業家の例Aさんを用いて、起業アイデアとビジネスモデルを掛け合わせてみましょう。

【Aさん】
大手ヨガ教室チェーン店でインストラクターをしている

【ビジネスモデルの例】

  • アスリートと直接契約し、月額料金制でヨガインストラクターをする
  • ヨガインストラクターとしての健康術を資料にまとめて販売する
  • 無料のヨガ動画を作成し、視聴者に個別指導などの有料プランを紹介する

上記はコンサルティングモデルやフリーミアムモデルを反映した例です。得意分野かつ必要とされることをビジネスモデルに落とし込み、利益にできるかを想像してみてください。

また、ビジネスモデルは事業を進めていく中で変化していく場合もあります。はじめから作り込みすぎてしまうと、うまくいかない時に内容を変えるといった対応ができなくなるかもしれません。時代や状況に合わせて変化するためにも、ある程度柔軟な考えを持つことも必要でしょう。

起業家になりたいときは何をする?第一歩の踏み出し方

やりたいことが固まったら、実際に起業準備をしていきましょう。どのように起業の一歩を踏み出せばよいのか、ポイントを解説します。

アイデアを元に具体的な目的と目標を作る

起業のアイデアがある程度固まってきたら、起業の目的と具体的な目標を明文化していきましょう。自分でゴールを設定し、自分で道筋を立てて進んでいかなければなりません。

まずは目的として、何のためにこの事業をやるのか、事業を行なうことによりどんな世界にしたいのかを、みんなにわかるような言葉で具現化します。この会社の目的は、ミッションやビジョンなどとも呼ばれます。

参考:有名企業に学ぶ、ミッション・ビジョン・バリューのつくり方【起業家のための経営学講座】

事業の目的ができたら、次に、目標です。 1年後、3年後、5年後の自分や自分の会社はどのようになっているのか、目指す収支はどれくらいかなど、詳細な目標を立てましょう。

目的・目標を明文化しておけば、対外的に説明するときにも伝わりやすくなります。事業の見直しや軌道修正の際の目安にもなるため、非常に重要な作業です。

SWOT分析で企業戦略を立ててみる

SWOT分析とは、起業するにあたり事業戦略を立てていくときに役立つフレームワークです。

SWOT分析は、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの象限に分けて自分の置かれている状況を整理していきます。

Aさんの事例をSWOT分析に当てはめるとこんな感じになります。

【Aさん】
大手ヨガ教室チェーン店でインストラクターをしている

強み(Strength)
  • ヨガインストラクターの資格を持っている
  • 前職が介護施設で介護士の資格を持っている
  • 10代の時、陸上の国体選手だった
  • 選手だった時の繋がりで、アスリートの知人がいる
  • 介護施設で働く介護士の友人が多い
弱み(Weakness)
  • 自分のスタジオを持っていない
  • 資金があまりない
  • ヨガインストラクターとしての知名度が低い
  • 平日はスポーツクラブのクラスを担当しており、活動の日時が限られている
  • 初対面の人に営業をかけることが苦手
機会(Opportunity)
  • 勤務しているスポーツクラブの会員にはアスリートや高齢者が多い
  • アスリート向け、高齢者向けのストレッチクラスなど、新たなクラス創設のニーズがある
  • シェアスタジオが近隣に2つオープンした
  • 友人の勤めている介護施設で、体操系のイベントをしたいという話が出ている
  • 高校の陸上部の恩師が、東京都の10代アスリート育成の強化コーチになったらしい
脅威(Threat)
  • 高齢者に特化したフィットネスクラブのチェーンが、近隣に3店舗オープンした
  • そのチェーンが介護施設とタイアップして、出張型レッスンを始めている
  • 区民会館で、高齢者向けのヨガクラスが複数存在している
  • 高齢者はお友達からの紹介など、横のつながりでクラスを選ぶことが多く、新規参入が難しい傾向にある
  • ヨガに興味のあるのは20代〜50代の女性層で、10代のアスリート、特に男子には無関心層が多く馴染みがない

このように書き出してみることで、市場調査をする良い機会にもなり、戦略も立てやすくなります。自分の強みを活かして、他社にないポジションを作るための効果的な方法を探していきましょう。自社や自分自身の状況についてノートに書いてみるなど、弱みや強みを可視化してみてください。

起業家は、強みは並外れて強いものの、弱みもはっきりしており、弱みについては人の力を借りるというタイプの人が多くいます。強みを伸ばす「長所進展」の傾向にあるのです。

既に市場を確立している大企業の場合はシェアを脅かされないように、弱みの補強と脅威に目を光らせる必要があります。起業の場合、強みを活かしてチャンスのある領域に集中する必要があるため、大企業の経営戦略とは見るべきところが少し違います。

冊子版の創業手帳の巻末には、このSWOT分析を実践するためのシートを掲載しています。また、事業計画書のテンプレートも掲載していますので、こちらも書いてみることで、ビジネス・アイデアが具体的になるでしょう。

先輩起業家に会って話を聞く

誰でも始めは起業1年生です。1人で闇雲に頑張るよりも、すでに起業を経験した先輩経営者にアドバイスをもらった方がはるかに効率は良くなります。

身近に起業家がたくさんいればよいですが、そんな人も滅多にいないでしょう。周りに起業家が誰もいない場合は、以下の方法などで自分で探す必要があります。

  • 起業家交流会に足を運んでみる
  • 目標となる起業家を見つけて直接問い合わせる、SNSなどでメッセージを送る
  • 友人・知人に起業家を紹介してもらう

メンター(実務的な助言をしてくれる人、指導者)となるような起業家を見つけ、つながりを持つことで、自分の目標へ向かうスピードが格段に上がります。また、自分の想いを人に話すことで、事業のブラッシュアップにもなるでしょう。

人脈が全てではないものの、何かを始めようとした時に、味方になってくれる人、助言をくれる人の存在は非常に大切です。

個人事業主か会社設立かを決める

いざ起業!となった時に、個人事業主で起業するか、会社を設立するか悩む方もいると思います。

ざっくり言うと独立後の売り上げが低い見込み(数百万円まで)の人は個人事業主、独立後1,000万円近い売り上げが見込める方や、大きな資金調達をする予定の方は法人を選ぶといいでしょう。

ただし、法人は社会的な信用は高くなりますが、設立するにも解散するにもお金がかかり、手続きも複雑です。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

参考:法人とは?個人事業との違いや、向いているケースを解説します!

資金がない!という起業家への6つのアドバイス

起業に資金はつきもので、ある程度準備しておかなければビジネスを始めることは困難です。
資金がなくて起業家になるのをためらっている人に向けて、6つのアドバイスを提案します。

1.必要資金を算出してみる

調達目標がなければ、資金調達はできません。 自分がやりたい事業に対し、どのくらいの資金が必要で、いくら足りないのか正確に把握しなければなりません。

何をやるかを決めたら、事業を始めるための初期費用と、運営していくための活動費用がいくら必要か見積もってみます。活動費用については、数カ月分を確保しておくのが理想です。

具体的な費用のイメージが湧かないという方は、中小機構の「業種別開業ガイド」で自分が起業したい業種を検索してみましょう。起業にあたって必要となる資金例が出てきます。

2.スモールスタートを心がける

起業はとにかく「小さく、早く始める」を心がけると、一歩を踏み出しやすくなります。資金においてもスモールスタートを意識しましょう。

特に心配性で完璧主義の人は、必要以上の準備をしてしまいがちです。そのため、必要な予算もどんどん膨らんでいきます。

起業準備の中で、初期のうちは不要なものは思い切って削る、中古やレンタルで済むようなものはないかを考えるなど、最小限の予算でスタートを切れるよう準備しましょう。

3.クラウドファンディングを使う

自己資金が少ない人は融資は受けづらいですし、投資してくれそうな人を探すのも一苦労です。

そんな時は「クラウドファンディング」を検討してみても良いかもしれません。クラウドファンディングは、起業したいと考える人の理念や事業内容に共感してくれた不特定多数の人から資金を募る資金調達手段です。

資金調達に関する情報だけをまとめた、資金調達手帳(無料)では、クラウドファンディングについて詳しく解説しています。また、クラウドファンディング・サイトを立ち上げた起業家にもインタビューを行い、プロジェクトを成功させる秘訣などを語っていただいています。

4.補助金・助成金を活用する

補助金・助成金は国や都道府県が中小企業向けに行なっている支援の一つ。融資と違い、「返さなくても良いお金」というところが最大の魅力です。

ただし、補助金の場合はすべての企業が採択されるわけではなく、人気の補助金は競争率が高くなります。募集期間が短い、補助率が決められている、資金は後払いなどの注意点も知っておかなくてはなりません。

逐一最新情報をチェックし、自分の起業内容が該当する補助金・助成金募集があれば応募してみるのも手です。

補助金・助成金はたくさんの種類がありますが、起業時に使えるものは限られています。補助金ガイド(無料)は、起業時に使える補助金・助成金を詳しく解説しているサービスです。また、自分に合った補助金・助成金情報を配信する、補助金AI(無料)も提供しています。AIを使えば効率的に情報収集ができます。

5.副業から始める

今の会社員の仕事をしつつ起業できそうであれば、まず副業から始めることをおすすめします。

収入面での不安がない上、副業でしっかりとお金を生み出す力を身につけることで、起業後の成功率も格段に上がります。

ただし、あくまでも副業OKの場合です。ご自身の勤める会社の就業規則は守るようにしましょう。

副業で個人事業主になる場合ついて、詳しくはこちらの記事を>>
サラリーマンをしながら副業で個人事業主になるメリット・デメリットと手続き方法

6.資金0でも始められるもので起業する

資金0でも起業はできます。自己資金が全くない方や、お金を借りることができない方は、資金0で始められる起業アイデアを探してみましょう。自分のスキルを商品にする、ネットビジネスを始めるなど、いろいろとできることはあるはずです。

ビジネス、商売を全くしたことがない人は、業務委託やネットショップ、マーケットプレイスでの販売などで、自分のビジネスを仕切る経験をしておくことをおすすめします。いずれも低コストでできるビジネスであり、お金の動きや感覚がわかるので、挑戦してみましょう。

また、他のスタートアップの支援をボランティア(強みを活かしたボランティアをプロボノといいます)なども、ベンチャーの感覚がわかるのでおすすめです。

泳ぎを覚えるにはまず泳いでみると覚えが早いのと同じで、起業やベンチャーの未経験者は、小規模でもよいので一歩を踏み出してみてください。

ネット通販などは、無料か、ごく低コストで始められます。冊子版の創業手帳では、ネット通販の始め方について詳しく解説しています。

ネット通販にはいくつか種類があり、それぞれ特徴が違います。併せてネットでの集客の方法も解説していますので、ビジネスの初歩を学ぶためにも挑戦してみるとよいでしょう。

まとめ・起業家の心構えを身につけてアイデアや資金を準備すべし

会社に勤めていれば、仕事の指示もフィードバックも誰かからもらえます。通常通り出勤していれば、安定したお給料ももらえます。

しかし、起業は自分で決めて、自分で行動して、自分でお金を稼ぎ、自分で責任を取らなければなりません。上手くいく保証もありません。それでも起業したいのか、覚悟はあるのか、まずは自分自身に一度問いかけてみてください。

そして、あくまでも起業はゴールではなく、スタート地点です。本当に起業したいと思うなら、今日から、今から、できることから始めてみましょう。

起業に関しての情報は無料で手に入れられるものが数多くあります。冊子版の創業手帳もそのうちの一つです。また、創業手帳では、無料会員に向け創業コンサルティングを無料で行っていますし、たとえば地方銀行や信用金庫などの地方金融機関や、商工会議所なども起業についての相談を受けつけています。

このように起業のハードルは低いと言えます。なので起業は、起業する者の行動力次第なのです。冊子版の創業手帳では、起業を考えている方のために、起業に必要なノウハウを詳しく解説しています。起業を具体的にするために役立つはずなので、ぜひ入手してみてください。

また、起業の第一歩として、セミナーやイベントに参加したい方もいるでしょう。「同じ課題を持った起業家、起業検討者同士」と交流することで感化され、ビジネスパートナーと巡り合えるチャンスもあります。創業手帳では、起業・開業・経営のオンラインセミナーやイベントを定期的に開催しておりますので、こちらも併せてご利用ください。

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創業カレンダー

(執筆:創業手帳編集部)

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