脱サラ起業が失敗する理由・成功のヒント

創業手帳

会社員の脱サラ起業に失敗しないためのポイントと脱サラ起業に向いている人


会社員の脱サラ起業は、うまく成功することもありますが、失敗するリスクもあります。
脱サラ起業を考えている人は、失敗リスクをあらかじめ認識し、成功のヒントを探ることから始めましょう。

特に、家族を持っている人、生計を担っている人は脱サラに失敗すると生活が立ち行かなくなることもあり、注意が必要です。
脱サラ起業で失敗する理由と成功のために考えておきたいことを紹介します。

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脱サラ起業とは


脱サラ起業とは、サラリーマンを脱して起業することを指す言葉です。勤めていた会社を辞めるだけでなく、サラリーマンであることも辞め、自分で事業を興すことをいいます。

脱サラは、会社を辞めてほかの会社に入る転職などとは違い、成功する確率が低く、努力や工夫が必要です。

脱サラの成功率は3~6%程度

脱サラ起業の成功率は、3%~6%程度といわれています。
これは、起業してから10年間続いた割合であり、起業から20年後には結局生き残っている脱サラ事業主は1%にも届きません。

確率がすべてではありませんが、基本的には起業には厳しい現実が待っていることを認識しておく必要はあります。
脱サラ起業するなら、この現実を踏まえて慎重に開業準備や経営を考えてください。

成功と失敗は自分次第

脱サラ起業の成功確率は高くありませんが、事業で成功するかどうかはすべて自分次第です。
自分が脱サラに向いているのか見極め、脱サラで起こりえる事態に備えて、失敗リスクを減らしていきます。

脱サラ起業に成功する人と失敗する人の特徴


脱サラ起業で成功するためには、どのような人が成功を収めているか、具体的な人物像を描くことも大切です。
成功する人の特徴と失敗する人の特徴を比較し、自分に何が不足しているか知りましょう。

また、自分が脱サラ起業に向いているか否か、成功者の特徴と見比べて確認することで起業の予定自体を見直せます。

脱サラ起業に成功する人の特徴

脱サラ起業に成功しやすい人の特徴を紹介します。
成功するのは、脱サラ起業に必要なスキルはもちろんのこと、スキルを活かして行動できるパワーのある人です。

入念な準備をしている

脱サラで成功する人の特徴のひとつは、入念な準備をしていることです。脱サラ起業で成功する人は、用意周到に事業に取り組んでいます。
事業計画や資金計画などを立て、リスクや収益の見込みを検討した上で起業すれば、失敗の芽を摘めるでしょう。

また、成功する人は準備期間中に起業に必要な勉強や情報収集も行っています。
過去の経営者の失敗経験などからも学び、事業が失敗する予測や回避方法に活かすことも大切です。

前向きでエネルギッシュ

脱サラ起業に成功する人の特徴は、前向きでエネルギーにあふれていることも挙げられます。
ただ単に楽観的という意味ではなく、プラス思考でやりたいことを追及していけるタイプは起業に成功しやすい傾向です。
また、起業してからつらい時期があっても、前向きに前進できるエネルギーがあれば乗り越えていけます。

自己管理能力が高い

自己管理能力の高さも、脱サラ起業で成功する人の特徴です。
脱サラ後は会社員のように時間や場所に縛られることなく、自分の思う通りにできますが、その分自分を律するのが難しくなります。

自己管理できる人でないと、甘えによってサボったり反対に働きすぎて体を壊したりするかもしれません。
自分ひとりでもモチベーションを維持し、計画的に事業を進めていくことが重要です。

目標が明確

起業を成功させるためには、自分の中に明確な目標を持つことも大切です。
脱サラして起業することは楽ではないため、苦労をしてもやり遂げたい目標はモチベーション維持のためにも役立ちます。
目標もなく脱サラ起業しても、途中で目指す場所を見失って挫折しやすくなるかもしれません。

また、起業するにあたっては、融資を受けるための事業計画書を作成しなくてはならない場合もあります。
事業計画書を作成する際にも、明確な目標がないと内容が薄くなり、融資担当者を納得させられないかもしれません。

コミュニケーションスキルが高い

コミュニケーションスキルが高いことも脱サラ起業成功者の特徴のひとつです。
サラリーマンから個人で事業をするようになっても、様々な場面で人間関係を築き、交渉することはあります。
むしろ、起業家のほうが自分ひとりで取引先と良好な関係を築いたり交渉したりする機会は増えるかもしれません。
高いコミュニケーションスキルは、事業で関わる人間関係を円滑にし、仕事をしやすくするために活きる能力となりえます。

脱サラ起業に失敗する人の特徴

脱サラ起業に成功しやすい人がいれば、失敗しやすい人もいます。
脱サラ起業を検討している人は、自分が失敗しやすい特徴に当てはまっていないか確認しておきましょう。
もしも、当てはまることがある場合には、何らかの改善策を講じる必要があります。

会社を辞めたくて脱サラを選んだ

会社を辞めたくて、逃げの思考で脱サラ起業を選んだ人は、成功までモチベーションを維持できず、挫折しやすくなります。
起業家は、成功までにたくさんの困難に突き当たります。きっかけが消極的な理由だけでは、つらいことがあった時に乗り越えられません。

同様に、リストラに遭った、転職先が見つからなかったなどの理由で起業するのも、失敗のリスクが高くなります。
また、なんとなくかっこ良さそう、面白そうなど安易な理由で起業するのもおすすめできません。
根底に大きな目標や意義がない人は、いざという時に踏みとどまれずに挫折しやすい場合があります。

数字に弱い

数字に弱い、数字に鈍感な人も脱サラ起業で成功しにくいといえます。起業家は、基本的に売上げや費用を考えながら収益を上げていく商売人です。
それにもかかわらず、数字に疎く、金勘定が苦手ではやっていけません。

数学が得意であったり会計の資格を特別持っていたりする必要はありません。しかし、自社のお金の流れや経済の動きを把握する力は必要です。
苦手な場合でも、数字に向き合う習慣を付けてください。

人やツールに頼れない

何でも自分でやらないと気が済まない人、誰かに頼れない人も起業で成功しにくくなります。
小さい規模のうちは問題ないかもしれませんが、事業規模が大きくなるにつれ徐々にきつくなって挫折するリスクも高くなるかもしれません。

脱サラ起業する際には、自分の強みやスキルを活かすことは大切ですが、すべて自分の力だけで賄うことはできません。
事業を円滑に進めるためには、人を雇う・外注する・ツールを導入するなどの方法も取り入れる必要があります。

脱サラ起業のメリットとデメリット


脱サラ起業にはメリットとデメリットがあります。どちらの面も理解し、脱サラ起業に希望を持ちつつも冷静にリスクを回避しながら進めることが大切です。

脱サラ起業のメリット

脱サラ起業のメリットは、会社員とはまったく違った自由さがあることです。自由に働き、稼げます
会社に属していて難しいことでも、脱サラすると挑戦できるのが醍醐味です。

自分のやりたいことにチャレンジできる

脱サラ起業のメリットは、自分のやりたいことに自由にチャレンジできる点です。会社員として働いていたら挑戦できないビジネスで自分を試せます
今は、インターネットを介して様々なことをビジネスとつなげられるため、自分の得意分野や意義を感じている対象に打ち込んでみるのも良い方法のひとつです。

働き方を自分で決められる

脱サラ起業のメリットは、働き方を自分の裁量で決められることです。営業時間や休日、働く場所も自由です。
怠けるのはいけませんが、働き方を調整することで、家族との時間を充実させられます。
オンラインでできる事業を手掛けて、会社員時代には考えられなかった田舎への移住や海外生活を実行するのも良いかもしれません。

収入の上限がなくなる

月額固定の給料制だったサラリーマン時代とは異なり、脱サラ起業では自分の努力次第でいくらでも稼げるようになります。成功すれば、可能性は無限大です。

脱サラ起業のデメリット

脱サラ起業のデメリットは、勤めていた時のような安定性がなくなり、事業で起こった結果は自己責任となる点です。
脱サラしてから気付いても遅いため、会社を辞める前にデメリットを十分に検討してください。

収入面が不安定になる

脱サラ起業の第一のデメリットは、収入面が不安定になることです。
自分の力次第でいくらでも稼げますが、反対に決まった収入はなくなり、自分が稼げなければ収入は発生しません
また、勤めていた時のように有給休暇も福利厚生もないため、仮に体調を崩し、働けなくなった時のリスクも高くなります。

失敗した時のダメージが大きい

脱サラ起業のデメリットとしては、失敗した時のダメージの大きさも挙げられます。
事業に失敗した場合には、収入源を失うだけでなく出資した資金を失い、負債を背負う恐れもあります。
会社では、始末書や減俸で済むミスが、起業では自分の生活の基盤を失うきっかけとなるかもしれません。

脱サラ起業に失敗しないためのポイント


脱サラ起業は、失敗するリスクも低くなく、失敗した時のダメージも大きくなります。
しかし、それでも脱サラ起業したいのであれば、果敢にチャレンジするのも良いでしょう。

リスクを考慮した上で脱サラ起業するには、事前に失敗しないための対策を講じておくことが大切です。
脱サラ起業に失敗しないために、押さえておきたい対策のポイントを紹介します。

事前に調査や計画を入念に行う

脱サラ起業で失敗しないためには、事前の調査や計画立案などの準備を入念に行うことが大切です。
情報を集め、どの分野であれば成功できるか、どのようなリスクが想定できるか、起業の前に十分に検討しておきます。
事前の情報収集によって、起業後に起こる問題に対応するための選択肢が蓄積されます。

経営しやすい事業を選ぶ

脱サラ起業で失敗しないためには、経営しやすい事業内容を選ぶことも必要です。
自分の興したい事業ありきで起業することも可能ですが、その事業の需要が少なく市場規模も小さい場合、ビジネスとして成立しにくくなります。
夢ややりがいも重要ですが、現実的に経営できる事業であることも重要です。

原価が少なくて済む

原価が少なくて済む事業は、利益率が高く、元手もあまりかからないため、成功しやすいといえます。起業家の収入源となる営業利益は、売上げから原価を引いたものです。
原価が少なければ、利益が出しやすくなり、失敗リスクを抑えられます。

提供するものが商品ではなく、技術やサービスである事業は原価が少ない傾向です。開業時に設備を整えれば、サービスに使用する消耗品のみで利益を上げられます。

在庫を抱えない

在庫を抱えない事業も、リスクを抑えられて経営しやすい事業といえます。在庫を抱える必要のある事業は、どうしても在庫の売れ残りリスクがつきものです。
消費期限や賞味期限のある商品であれば、期限切れによる利益損失のリスクもあります。

初期投資額が少ない

初期投資額の少ない事業も、脱サラで経営しやすい事業です。
パソコン1台があれば始められるインターネットビジネスや、自宅で開業できる業種などを選べば、初期費用を抑えて起業できます。

家族の理解を得る

脱サラ起業の失敗を防ぐためには、家族の理解を得ることが大切です。
会社を退職する前に配偶者や家族と十分話し合い、退職後の不安を解消し、起業で生活が変わることを納得してもらうようにします。

脱サラ起業は、家族の理解と協力なくしては成功できません。また、家族の理解と了承を得ずに起業すれば、家族間の不和が生まれる恐れもあります。
あらかじめ、起業の計画や採算を説明してください。起業後の生活資金を確保し、家族を不安にしない基盤を作ってから話をすることも大切です。

小さく始める

脱サラ起業で失敗しないためには、最初は小さい規模で始めることも必要です。小さい規模から始めることで、リスクも小さく抑えられます。
大きな事業を手掛けたい人も、まずは小さい規模で試してみて、うまく行ったら少しずつ規模を拡大していけば良いでしょう。

また、最初のうちは従業員を雇わず、ひとりで経営することも失敗リスクを抑える方法です。スタートアップ期の売上げが不安定な時期に、人件費をかけずに乗り越えられます。

退職時は勤務先に悪い印象を残さない

退職時にこれまで勤務していた会社に悪い印象を残さないことも大切です。
社会人としての最低限のマナーであると同時に、いつどこで会社員時代の人脈が起業家としての自分に関係してくるとも限らないためです。
悪い印象を残して辞めた場合、起業後に会社員時代の人脈を使いにくくなります。

助成金や補助金を活用する

資金調達に助成金や補助金を活用することも失敗を防ぐためのポイントです。助成金や補助金は、返済の必要のない資金調達方法であり、利子なども発生しません。
また、審査が比較的厳しいため準備は大変ですが、その分、事業計画や資金計画を客観的に見直すチャンスにもなります。

脱サラ起業のためにしておきたい準備


脱サラして起業を決めたのであれば、まずは会社を退職する前に準備をしておきましょう。脱サラ前にやっておきたい準備の内容を紹介します。

生活資金の洗い出し

生活資金の洗い出しは、会社を辞めたあとの生活を成り立たせるために必要です。起業しても、最低でも生活資金を稼げなければ、いずれ資金ショートで失敗することになります。

家賃・ローン・食費・水道光熱費・税金・保険料なども必要です。また、家族がいたら家族の生活費や子どもの教育費などもかかります。
月々の生活には総額でいくら必要か、明確にしてください。

また、事業資金とは別に、もし仮に起業後に売上げがゼロだったとしても生活していけるだけの金額を準備します。

原価と必要な利益の計算

事業を営む上では、原価と売上げ、利益の計算も重要です。前述の通り、起業をしても売上げが十分でなければ、生活が成り立たず、いずれ破綻します。
生活資金を賄えるだけ稼ぐためには、売上げがいくら必要か、原価と利益から考えます

売上げから原価を引いたものが利益となるため、必要な利益額がわかれば必要な売上げも計算可能です。
具体的に必要な売上げがいくらで、それを実現できるか、いつまでに実現できるか十分に検討し、無理のない資金計画と事業計画を立てます。

必要なスキルを身につける

脱サラ起業するために必要なスキルを身につけるのも大切な準備です。起業してからでは学ぶ時間もないため、退職前にコツコツと準備しておきます。
特別なスキルが必要ない業種や職種でも、起業に関する知識やスキルは必要です。

セミナーや交流会に参加してみる

セミナーや交流会などに参加して、ほかの起業家と交流することも大切です。人脈を造れるだけでなく、情報収集もできます

まとめ

脱サラ起業は、簡単に成功するものではありません。失敗する割合も高く、起業はできても続けられなかったり、失敗して大きなダメージを負ったりすることもあります。

脱サラして起業したい人は、実情を理解した上で、事業の採算性や起こりえるリスクを慎重に考慮し、準備を徹底しましょう。
脱サラ起業に成功するためには、前向きな行動力と入念な準備が欠かせません。

創業手帳の冊子版(無料)は、資金調達や補助金など起業前後に必要な情報を掲載しています。起業間もない時期のサポートにぜひお役立てください。
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(編集:創業手帳編集部)

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