落とし穴に注意!海外取引における「消費税」の基礎と税務上の注意点まとめ

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輸出入のビジネスを始める時に気をつけたい「消費税」と税務上の注意点とは?

(2017/05/18更新)

グローバル化が進む現代。近年、店舗を持たなくとも、簡単にネットショップで商品が販売できるようになった影響もあり、個人や小規模法人の輸出入が盛んに行われています。

しかし、ここで気をつけたいのが、海外取引のリスクと税務の問題。いざという時に損しないよう、しっかり押さえておきたいですね。今回は、海外税務に詳しい檜田税理士に、輸出入に関わる消費税の基本と、海外取引の際に気をつけたいポイントを解説していただきます。

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海外取引でビジネスの幅を広げよう

貿易とは、他国の取引相手と商品の売買を行うことです。他国から商品を購入・持ち込むことを「輸入」 、他国へ商品を販売・送り出すことを「輸出」と言います。

「輸入」も「輸出」も国内取引だけではできない、ビジネスの幅を広げる大きなチャンスとなります。

しかし、海外取引は複雑な税法が絡んできます。課税事業者登録など、会社設立直後からしなければならないこともあるので、まずは、しっかり基本を押さえましょう。

税金で損しないために!覚えておくべき輸出入に関わる消費税の基礎知識

「消費税」は、商品の購入や、サービスの提供を受けた場合にかかる税金です。

消費税を負担するのは最終消費者ですが、その消費者から預かった消費税を、事業者が国に納めています。

また、原則として、消費税がかかるのは、「事業者が行う国内取引」と「輸入取引」となっています。輸入の場合は最終購入者に消費税を課すことが出来るため、輸入した時点で事業者に消費税が課されることとなります。

消費税は間接税の一つであり、最終購入者まで順に消費税を支払っていくのですが、輸出の場合は最終購入者は日本国外の法人または個人となるため、最終的に消費税を納めることができないことから、輸出は免税となります。

それでは、輸入・輸出それぞれの取引の際の税務上の注意点を見ていきましょう。

輸入ビジネスを行う際の注意点

消費税は国内と同様の8%

輸入にかかる消費税は、国内取引同様「8%」となります。

輸入でも免税になるものがある

そもそも関税が課されない物品に関しては、免税とされます。個人の持ち込み物などが該当します。

キャッシュフローに注意

一般的には消費税は決算後の申告時に納税となりますが、仕入れのために輸入した際の消費税や関税はその場で負担しなければなりません。輸入した物品を販売して売上代金を回収するよりも、かなり先に支出することになるので、資金繰りが非常に重要になります。

記帳方法が国内取引と異なることに注意

また、輸入消費税については、消費税申告書において、国内取引に対する消費税とは別に記載する必要があり、日々の記帳においてしっかりと管理・集計する必要があります。

輸出ビジネスを行う際の注意点

輸出業者は消費税の還付を受けられる

冒頭でもお話しした通り、輸出取引は免税となります。そして、免税であるために消費税の還付を受けられることがあります。しかし、これができるのは「課税事業者」の場合のみです。よって、輸出を主にするビジネスで、消費税の還付を受けられる可能性がある場合には、設立時点で課税事業者の選択の届け出をしなければなりません。
課税売上高が1,000万円未満の場合など、もともと法人が免税事業者の場合は、もちろん自動的に免税となりますが、設立間もないからといって免税事業者のままでいると、消費税の還付を受けることは出来ません。

キャッシュフローに注意

通常、代金の受け取りは出荷後のため、商品の製造や仕入れにかかる資金の支出があることに気をつけてください。

海外税務は複雑、リスク管理を怠らず

今回ご紹介した消費税だけでなく、海外との取引には国内取引にはない様々なルールがあります。言語の壁に加えて、文化の違いや為替リスク、法律上の問題など、気をつけておかなければならないことは多岐に渡ります。

誰でも簡単に海外取引ができるようになった一方で、これらのリスク管理を怠ると、いざという時に取り返しのつかないことになりかねません。

これから広がっていくグローバルなビジネス環境に適応するためにも、まずは、税務の基礎と海外取引に関するリスクをしっかりと理解し、事業を拡大させていきましょう!

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(監修:税理士法人ヒダ 檜田和毅 (ひだかずき) )
(編集:創業手帳編集部)

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