ecbo 工藤 慎一|荷物預かりサービス「ecbo cloak」は、ある旅行者との出来事から始まった。独占インタビュー
預け場所が広がる「荷物預かりサービスの新常識」
(2017/06/09更新)
テレビ番組をはじめ、様々なメディアが取り上げているecbo cloak(エクボクローク)。カフェやお店の空いているスペースに、コインロッカーと同料金で荷物を預けられる注目のサービスです。運営しているecbo株式会社は、今年の3月にも数千万円の資金調達を成功させており、急速に拡大しています。
今回はそんな注目企業の社長 工藤慎一氏に、ecbo cloakを始めたきっかけや起業で大事なポイントについて、お話を伺いました。
「コインロッカーを一緒に探して」ある旅行者との出来事で感じた課題
「荷物を預けたい人」と「荷物を預かるスペースを提供する店舗」をつなぎ、コインロッカーの代わりにカフェなどの店舗の空きスペースに荷物を預けることができる、シェアリングサービスです。
店舗は、0円コストで、スマートフォンとスペースがあればいつでもどこでも荷物一時預かりサービスを提供できます。荷物預かり代金の数十%をシステム利用料としてecboがいただき、残りを店舗に支払うというシステムです。
2016年8月中旬に私が渋谷を歩いていた際に、訪日外国人に「このスーツケースの入るコインロッカーを一緒に探してほしい」という相談を受けました。一緒に探したところ、40分かかってもスーツケースの入るコインロッカーが見つかりませんでした。
そこから、コインロッカーをはじめとする荷物預かりの現状に課題感を感じ、解決する方法として「ecbo cloak」を作りました。
「社会問題をいかにシンプルに解決するか」が大切
資金面と一緒に仕事する仲間を探すのが大変でした。何人か入れ替えもあり、今のメンバーに落ち着きました。
また、マーケットフィットするビジネスモデルを作ることも難しかったです。
諦めない気持ち、熱意、継続した努力が大事だと思います。起業は、世の社会課題を、シンプルな解決策を提供し、収益を得られる仕組みを作って継続させることだと考えています。なので、儲けるかを考えるより先に、まずは「どう社会課題をいかにシンプルに解決するか」を考えることが大切だと思います。
お客様からの要望もあるのですが、預けた荷物を空港と都市との間でデリバリーできるサービスをやりたいと考えてます。
起業は思った以上に地味な作業やしんどいことも多いのですが、それ以上に直に世の中にインパクトを与えられるという体験は最高に楽しいです。創業時の熱意をもって継続してやれば、うまく行く日が必ず来ます。一緒に頑張りましょう!
(監修:ecbo株式会社 代表取締役社長 工藤 慎一)
(編集:創業手帳編集部)