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次世代チョイ乗りモビリティ「ミニマムモビリティ」の量産販売を目指す「KGモーターズ」が1.5億円調達

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2023年10月10日、KGモーターズ株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

KGモーターズは、オリジナルの超小型モビリティの量産販売と、自動運転によるMaaSの展開を目指しています。

開発する「ミニマムモビリティ」は、1人乗りセンターポジションで走る楽しさを追求した小型の電気自動車です。小型・軽量であり環境性能に優れているほか、原付ミニカー規格であるため車検不要かつ税金が安いというメリットがあります。

2025年の量産販売を目標に事業を進めています。

今回の資金は、量産に向けた施策車両の開発、人材の獲得などに充当します。


超小型モビリティは、自動車よりもコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、日常の足として効率的に利用できる1人~2人乗り程度の車両のことです。

日本は自動車が移動手段として広く普及していますが、近年の利用実態については、1人での乗車が多く、移動距離も短距離が多いという傾向にあります。自動車は軽自動車であっても4人は乗せることが可能であるため、現在の利用実態においては自動車は非効率的な乗り物であるといえます。

したがって、少人数・短距離の移動という実態に即した乗り物として超小型モビリティの普及が求められているのです。

KGモーターズはこうした背景のもと、超小型モビリティの量産販売を目指しています。

KGモーターズ株式会社のコメント

このニュースを受けまして、KGモーターズ株式会社よりコメントが届きました。

楠 一成(くすのき かずなり)
KGモーターズ株式会社 代表取締役
2005年シーエルリンク株式会社創業。国内外メーカーにて自社ブランドのOEM生産を開始し、自動車用アフターマーケット部品の販売を拡大。2018年、脱炭素の流れを受け、小型モビリティ事業参入を決意。シーエルリンク株式会社の株式を売却し、影響力拡大を鑑みYouTubeを開始。3年でチャンネル登録25万人を達成し、Google Japanが選ぶ(世界に影響を与える)クリエイター101人に選ばれる。その影響力を活かし車体製作に必要な人材確保を開始、2021年より本格的に小型モビリティ開発をスタートさせる。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

2025年の300台の量産開始が大きなマイルストーンに置いているのですが、その前段として2024年にモニターによる実証実験を行う予定です。

※モニター実証実験
衝突試験や耐久テストを終えた車体をユーザーに乗ってもらい、フィードバックを受け、ソフトウェアなどのユーザービリティの向上を目指す

今回の調達はそのモニター実証実験で使うモニター車を作るための、型代や部品代、エンジニア(車体設計・ソフトウェア)の獲得を行うためです。

・今後の展望を教えてください。

ひとまずは2025年の販売開始を目指します。

その先は販売だけでなくMaaSへの展開を考えてまして、具体的には自動運転機能を付加した1人乗り自動運転サービスをやります。

現在、地方の公共交通はドライバー不足や乗車率の低下により、維持が難しく廃便に追い込まれています。

これを解決するために自動運転は大きなファクターとされてますが、ドライバー不足は解決できても乗車率の低下は解決しません。

乗車率が低下すると、結局のところ維持が難しくなってきます。さらに人口減少時代においては乗車率が上がるのは難しいと思ってます。

この問題を解決するのが1人乗りの自動運転だと考えてます。

1人乗りであるが故に、バス停などの経由地を設定する必要がなく、地点から地点に乗客を運べる真のオンデマンド交通が実現できると考えております。

2030年にミニマムモビリティによる1人乗り自動運転を実現させるつもりです。

・読者へのメッセージをお願いします。

原付ミニカーの小型モビリティを作っていると、大きな車を作るのが難しいから作ってるんでしょ、と言われることが多々あります。

確かに原付ミニカーは作るだけなら規格内に納めれば販売できるので、ハードルは低いと言えるかもしれません。

しかし、我々は簡単だから小型モビリティを作っているわけではありません。

小型モビリティが脱炭素の観点においても、人口減少時代においても、必ず必要な乗り物になると信じているからこそ、本気で取り組んでいます。

世界を「ワクワク」させる小型モビリティで交通革命を起こしますので、楽しみにしておいてください。

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