注目のスタートアップ

精神科医が監督するオンラインカウンセリングサービスを展開する「マイシェルパ」が1.2億円調達

company

2023年8月31日、株式会社マイシェルパは、総額約1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

マイシェルパは、精神科医が監督するオンラインカウンセリングサービス「マイシェルパ」を運営しています。

メンタルヘルスケアのプロフェッショナルが専門知識・科学的アプローチにもとづいてユーザーに寄り添い、ウェルビーイングの実現をサポートしています。

今回の資金は、「マイシェルパ」のサービス認知の向上・浸透の強化、さらなる利便性向上を実現するためのプロダクト開発、営業・マーケティングチームの立ち上げ・強化、メンタルヘルスケア分野での事業提携に充当します。


厚生労働省「第13回 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」(2022年6月9日)の参考資料によると、国内の精神疾患を有する患者数は、約419.3万人(入院:約30.2万人、外来:約389.1万人)となっています。

入院患者数は年々減少傾向にありますが、外来患者数については増加傾向にあります。具体的には、2002年に223.9万人だった患者数が、2017年には389.1万人へと増加しています。

またこれらの患者数は実際に病院・クリニックに行ったことがある人の数であるため、実際の患者数はもっと多いと考えられます。たとえば鬱病の潜在患者数は360万人~600万人と推定されています。

メンタルヘルスの不調は目に見えず気づきにくいという特徴があります。したがって、本人自身が気をつけるだけでなく、職場などにおいてもメンタルヘルス対策が重要となっています。

とくに、国内では労働者の自殺者の増加が課題となっていました。この対策のため、職場でのメンタルヘルス対策が推進され、2015年12月から労働者50人以上の職場ではストレスチェックが義務化されるなど、国を挙げての取り組みが進められています。

一方、精神疾患にはいまださまざまな偏見があります。この偏見のことを「スティグマ」と呼びます。スティグマには、周囲に知られると社会的な不利益があるかもしれないといった考えなど、精神疾患を持つ(あるいは疑っている)人が自分自身に対して抱く偏見なども含まれます。

このスティグマはメンタルヘルスケアにおいて大きな課題となっています。スティグマのせいで精神的に不調があったとしてもクリニックに行くことを選択できないケースが相当数あるのです。したがって、クリニック・病院に行くという心理的なハードルをなくすような環境の整備や仕組みが求められています。

メンタルヘルスにおけるオンラインカウンセリングやオンライン診療は、誰にも知られることなく利用できるため、こうしたスティグマの影響を低減できるという特徴があります。こうした背景から、オンラインカウンセリングサービスのニーズが高まっているのです。

心身の状態は仕事をするために重要です。また、人を雇う場合、自分だけではなく従業員の状態も管理しなくてはなりません。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「オフィス移転手帳」では、ストレスチェック実施のノウハウについて詳しく解説しています。

また、働きやすい環境を整備することも重要であり、そのための資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ウェルビーイング オンラインカウンセリング カウンセリング プロフェッショナル マイシェルパ メンタルヘルス メンタルヘルスケア 健康 専門 株式会社 知識 科学 精神科 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

事業承継マッチングプラットフォーム「relay」を運営する「ライトライト」が1.4億円調達
2023年9月21日、株式会社ライトライトは、総額約1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ライトライトは、事業承継マッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」を運営していま…
ケーキ専門通販サイト運営の「Cake.jp」が7.7億円調達
2021年5月10日、株式会社Cake.jpは、総額7億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ケーキ専門通販サイト「Cake.jp(ケーキジェーピー)」を運営しています。 全国の洋菓…
「G-1スタートアップグランプリ」学生起業家No.1を決定 2023年12月10日開催
Milk.株式会社が運営する「G-1スタートアップグランプリ」が開催されます。 この大会は、学生起業家No.1を決め、「一度きりの人生をかけて世界を変えようと志す若者を応援する」ピッチイベントです。 …
顧客接点クラウド「カイクラ」の「シンカ」が「きらぼしコンサルティング」と業務提携 中小企業の活性化を支援
2021年3月16日、株式会社シンカは、株式会社きらぼしコンサルティングと業務提携を開始したことを発表しました。 シンカは、顧客接点クラウド「カイクラ」を開発・提供しています。CTI、SMS、ビデオ通…
マルチ決済プラットフォーム「elepay」開発の「ELESTYLE」が8,460万円調達
2019年7月30日、ELESTYLE株式会社は、総額8,460万円の資金調達を実施したことを発表しました。 シンプルなコード記述だけで国内外で主要なモバイル決済サービスが利用できるプラットフォーム「…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集