注目のスタートアップ

水素化コンバージョン技術を開発する「i Labo」が「TPR」とイスラエルの「AQUARIUS ENGINES」と資本・業務提携

company

2023年5月16日、i Labo株式会社は、TPR株式会社、AQUARIUS ENGINES Ltd.(本社:イスラエル)と、資本・業務提携契約を締結したことを発表しました。

i Laboは、トラック・発電機・船舶・重機などのディーゼルエンジンを改造(コンバージョン)して、水素エンジンに置換する水素化コンバージョン技術を開発しています。

TPRは、ピストンリングをはじめとするエンジン部品の製造・販売を手がけています。

TPRとの提携では、i Laboの水素化コンバージョン技術と、TPRのエンジン部品開発や新素材開発の技術を組み合わせ共同研究開発を進めます。

AQUARIUS ENGINES社は、水素エンジンの本格的な開発と実装が進む欧州を中心に、内燃技術を活用した脱炭素化を実現するビジネスを展開しています。

AQUARIUS ENGINES社との提携では、日本、欧州、イスラエルを横断した最新の技術力と事業ネットワークを組み合わせ、AQUARIUS ENGINESの日本市場での普及への協力、i Laboが保有する技術のグローバル展開への協力、水素エンジンや水素エンジン発電機の新プロダクトの共同開発などを行います。


水素エンジンとは、水素を燃料とするエンジンのことです。

水素はガソリンと異なり燃焼させてもCO2を排出しないことから、クリーンな燃料として注目されています。

また、既存のエンジンに比較的少しの改良を施すことで水素エンジンにできることから、いまだ実用に値するトラック・重機などを保有している企業は、これら車両を廃棄することなく水素に転換し、脱炭素化を実現することができます。

自動車などの車両の脱炭素化においては、世界的に電気自動車(EV)の普及が進められており、国内においても水素エンジン車よりもEVのほうが普及率が高くなっています。

一方、EVはモーターで駆動し、既存のエンジンを必要としないことから、急激にEVシフトが進むと、エンジンを製造している人びとが雇用を失ってしまうといわれています。国内ではエンジン製造に携わる人が100万人いると見積もられており、これらの人びとが職を失うことは大きな課題として認識されています。

しかし水素エンジンはこの雇用を守ることが可能であることから、水素エンジンの開発・普及も重要となっています。

研究開発型のビジネスでは資金調達や、シナジーの見込める協業先を見つけることが非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AQUARIUS ENGINES i Labo TPR イスラエル エンジン ディーゼルエンジン 内燃機関 株式会社 業務提携 水素 水素エンジン 水素化コンバージョン技術 脱炭素化 資本提携 資本業務提携
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」の設立方法完全ガイド|流れ・費用・必要書類など解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

光量子コンピューターの早期実現を目指す「OptQC」が6.5億円調達
2025年1月23日、OptQC株式会社は、総額6億5000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 OptQCは、東京大学大学院工学系研究科・古澤研究室の研究成果をもとに設立されたスタートアップ…
求人広告中の法律に抵触する可能性のある表現をチェックできる新サービス「サイチェック」がリリース
2022年7月11日、株式会社アートワークスコンサルティングは、新サービス「サイチェック」をリリースしたことを発表しました。 「サイチェック」は、求人広告中の法律に抵触する可能性のある表現をチェックで…
小売店・ブランド向けオンラインマーケットプレイス運営の「homula」が1億円調達
2021年5月31日、株式会社homulaは、総額約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 小売店やブランド向けに、卸売・仕入れが行えるオンラインマーケットプレイス「homula」を運営してい…
SaaS開発/運営を容易にするプラットフォームを開発する「アンチパターン」が9,200万円調達
2022年4月6日、株式会社アンチパターンは、総額9,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アンチパターンは、SaaS開発/運営を容易にする、SaaS開発支援SaaSを開発しています。 …
「アスピレイション」がリモート・ワーク環境に特化した緊急セキュリティ診断サービスを提供開始
2020年4月9日、アスピレイション株式会社は、リモートワーク環境に特化した緊急セキュリティ診断サービスを提供開始することを発表しました。 サイバー・セキュリティ先進国イスラエルの最先端技術と知見を用…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集