注目のスタートアップ

エッジAIプロセッサーを開発する「ArchiTek」が「アスタリスク」と資本業務提携

company

2022年8月15日、株式会社アスタリスクは、ArchiTek株式会社の株式を取得するとともに、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

ArchiTekは、エッジ側でのAI処理と画像・音声処理を行うエッジAIプロセッサー「AiOnIc」を開発しています。

独自のアーキテクチャ「aIPE(ArchiTek Intelligence Pixel Engine)」により、柔軟性が高くさまざまなアルゴリズムに対応できること、小型でありながら高性能・省電力であること、複数のアルゴリズムを同時に並列実行できることを特徴としています。

柔軟性が高いため、AIカメラ、ドローン、ロボット、ウェアラブルデバイス、AI家電など、さまざまな用途への応用を見込んでいます。

「AiOnIc」の販売開始は来年度中を計画しています。また、チップ販売だけでなく、「AiOnIc」を搭載したカメラモジュール、シングルボードコンピューター、関連ソフトウェアの発売も計画しています。

アスタリスクは、画像認識・バーコード・RFID・センサーなどのモノ認識の技術を活用したソリューションを展開しています。

今回の提携により、両社が保有する技術・ノウハウ・人的リソースを活用し、アスタリスクの画像認識ソリューションビジネスと、ArchiTekのAIを中心とした先端技術の社会実装を推進していきます。

エッジAIとは、サーバーではなく現場の端末側で動作するAIのことです。

IoT端末などはコスト・電源・サイズなどの理由により、高い計算性能を持つことができないのですが、この限られたリソースで動作させることを目的としているのがエッジAIです。

エッジAIは主にAIによる解析の結果をすぐに出力したい場合に利用されます。

通常のクラウドAIではインターネットを介してサーバー側で計算することになるのですが、この場合処理に一定の遅延が生じてしまいます。

たとえば、自動運転車などリアルタイムでの判断が必要なケースではサーバーで処理をしていては問題が生じます。そのため自動運転車単体でリアルタイムに情報処理するためにエッジAIが必要となります。

エッジAIはCPUやGPUなどでも動作しますが、高いパフォーマンスを発揮させるにはエッジAIに最適化した専用チップであるAIプロセッサーが必要となります。

AIプロセッサーは、性能・コストパフォーマンス・消費電力・汎用性などの特徴の違いがあるため、用途によって使い分けられています。

ArchiTekは、ハイパフォーマンス・低消費電力・低コスト・柔軟性の4つの条件を同時に満たすエッジAIプロセッサー「AiOnIc」を開発しています。

ビジネスを大きく成長させるには、戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI AiOnIc aIPE AIチップ ArchiTek ArchiTek Intelligence Pixel Engine エッジAI エッジAIチップ エッジ向けAIチップ プロセッサー 株式会社 画像 資本業務提携 音声
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

風を3次元に可視化する小型・高性能ドップラーライダーシステムを保有する「メトロウェザー」が7億円調達
2022年4月11日、メトロウェザー株式会社は、総額約7億円の資金調達を実施したことを発表しました。 メトロウェザーは、風を3次元に可視化する小型・高性能ドップラーライダー「Wind Guardian…
植物肉「ミラクルミート」を開発・製造する「DAIZ」が「日清製粉グループ本社」と資本業務提携
2022年9月2日、DAIZ株式会社は、株式会社日清製粉グループ本社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 DAIZは、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造しています。 大豆…
「HIKKY」がメタバースサービス「My Vket」β版をリリース
2022年12月13日、株式会社HIKKYは、「My Vket(マイブイケット)」のβ版をリリースすることを発表しました。 「My Vket」は、アプリ・ソフトウェアのダウンロード不要で、ハイスペック…
ナノファイバーQED(量子電気力学)共振器による量子コンピューターの実現を目指す「Nanofiber Quantum Technologies」が2億円調達
2022年8月29日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、株式会社Nanofiber Quantum Technologiesに2億円の投資を行ったことを発表しました。 Nanofiber Quantu…
東京大学・松尾研究室発のAIコンサルティングファーム「StatHack」が資金調達
株式会社StatHackは、資金調達を実施したことを発表しました。 StatHackは、東京大学松尾研究室が開発したAIスタートアップ起業家育成プログラム「起業クエスト」の卒業1期生が創業したAIコン…

大久保の視点

ニコニコ超会議・学生ピッチ甲子園ビジネス部門優勝&1000万円獲得はウェルヘルス土井久生馬さん
2024年4月27日(土)~2024年4月28日(日)に幕張メッセでニコニコ超会議実行委員会で『ニコニコ超会議2024』が開催された。 『ニコニコ超会議20…
(2024/4/28)
「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】