「アクル」が「エルテックス」と業務提携 ECサイトでのクレジットカードの不正利用対策を推進

tips

2022年5月30日、株式会社アクルは、株式会社エルテックスと業務提携を開始したことを発表しました。

アクルは、不正検知・認証システム「ASUKA」を提供しています。

不正利用者を自動で検知して本人確認を行うため、通常カート離脱につながる購入時の本人確認ステップの追加を行うことなく、効果的なチャージバック対策を実現することができるシステムです。

エルテックスは、ECフロント機能とEC・コンタクトセンター(電話やオーダーカード受注など)の受注機能を中心に、EC業務に必要な機能を網羅したパッケージ「eltexDC」を展開しています。

今回の提携により、エルテックスの「eltexDC」導入ユーザーは、アクルの「ASUKA」をスムーズに導入できるようになります。

日本クレジットカード協会が公表している「クレジットカード不正利用被害の発生状況」(2022年3月発表)によると、2021年のクレジットカード不正利用被害額は約330億円(前年253億円)で過去最悪の被害となりました。

被害額の内訳は、番号盗用が約311億円(前年約223億円)、偽造カードが1.5億円(前年8億円)、その他不正利用が16.9億円(前年21.4億円)となっています。

偽造カードについては偽造防止技術の進展などにより被害は年々減少しています。

一方で番号盗用については年々被害額が増加しており、消費者側への啓蒙や、クレジットカードが流出しないようなセキュリティの構築が求められています。

盗用されたクレジットカードの利用については、実店舗であればサインや暗証番号の入力によって本人確認を行って防止しています。しかし、ECショップではそれが本人なのか不正利用なのかを判断することは困難です。

加盟店には実店舗・EC共に本人確認の義務があり、たとえ不正利用が発生したとしても、それは本人確認を怠った加盟店の責任となります。

そしてクレジットカードには不正利用された際、代金の返還の請求、もしくは支払いを拒否できるというチャージバックという仕組みがあります。

EC事業者はこのチャージバックに応じなければならないのですが、不正利用の場合、発送した商品は手元に戻って来ず、代金だけが失われてしまうことになります。

そのため3Dセキュアという決済時に別途パスワードを求める仕組みにより本人確認を行うEC事業者も増えています。しかし消費者としては決済時の手間がひとつ増えてしまいますし、この3Dセキュアのパスワードを忘れていた場合、注文をやめてしまうことになります。

アクルの「ASUKA」は、この本人確認を一律で行うのではなく、不正利用が疑われる利用者を独自のアルゴリズムと機械学習によって識別し、疑いのある者だけに本人確認を行うことで、カート離脱を最低限に抑えつつ、不正利用を防ぐという仕組みを構築しています。

ECサイトはプロダクト販売のチャネルとして重要な存在です。ただ販売するだけでなく、企業・ブランドの価値観を発信するためのものとして活用することもできます。「冊子版創業手帳」では、創業期におけるECサイトの導入について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ ASUKA EC eltexDC アクル エルテックス クレジットカード サイト セキュリティ チャージバック対策 不正 対策 株式会社 検知 業務提携 認証
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」の設立方法完全ガイド|流れ・費用・必要書類など解説
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

低コスト・高効率なCO2回収技術の開発・実用化を進める「JCCL」が4億円調達
2024年10月8日、株式会社JCCLは、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 JCCLは、高性能・低コストなCO2分離回収技術の開発・実用化を進める、九州大学発スタートアップです。 今…
海外進出を見据えるスタートアップ向けのアクセラレータプログラム「KERNEL Global Startup Camp」が始動 参加者募集〆切は10/30
株式会社ディープコアは、アクセラレータープログラム「KERNEL Global Startup Camp」を開始することを発表しました。 「KERNEL Global Startup Camp」は、海…
ヘリコプター遊覧・タクシーサービス「ARIAir」を展開する「アリラ」が資金調達
株式会社アリラは、2023年4月28日付けで資金調達を実施し、当初の1000万円から3600万円に増資したことを発表しました。 アリラは、ヘリコプターの遊覧・タクシーサービス「ARIAir(アリエア)…
次世代の抗がん薬を開発するバイオベンチャー企業「Chordia Therapeutics」が40億円調達
2022年5月19日、Chordia Therapeutics株式会社は、総額約40億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Chordia Therapeuticsは、次世代の抗がん薬を開発する…
「リエールファクトリー」が飲食店とITツールをマッチングするIT情報集約サイト「CAROT」を4/1リリース
2020年3月31日、リエールファクトリー株式会社は、「CAROT」を2020年4月1日にリリースすることを発表しました。 「CAROT」は、飲食店経営をサポートするCAROT株式会社との共同による、…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集