創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2022年5月2日ONE NATION株式会社 真鍋智宏|お出かけやグルメを中心としたショートムービーアプリの事業開発が注目の企業
お出かけやグルメを中心としたショートムービーアプリの事業展開で注目されているのが、真鍋智宏さんが2017年12月に創業したONE NATION株式会社です。
「イチゴのバス停」「スイカのバス停」をご存じでしょうか?日本にある ‶ナイアガラの滝” を見たことがありますか?
世界各地にはたくさんのワクワクする観光スポットがあります。ただ残念なことに、その多くがほんの一部の人たちや地元の人の間でしか認知されていない、マイナースポットになっています。
一般的によく知られる観光名所は万人受けする『ザ・観光地』がほとんどです。
例えばヒマワリが大好きな人にとって心躍るスポットや、バス旅が大好きな人にとってときめくローカルバスや、星空が大好きな人にとってあこがれの天体観測地などは、情報として発信されることが少なかったり、発信されているとしても莫大なその他情報に埋もれてしまって見つけ出すことが大変困難な状態になっていることが往々にしてあります。
本当に今、自分の心が求めている旅先・お出かけ先を直感的に、網羅的に見つけ出すことが出来るとしたら、そしてふとした日常の中にこそある ‶魅力的な物事” をリアルな体験者としての目線で伝えることができたら、どれほどワクワクした高揚感が高まることでしょう。
また、旅の楽しみは人との出会いや、未知との遭遇も含まれます。
出かけた先でたまたま出会った同じ趣向を持つ人同士で会話が弾んで友達になったり、飲食店で隣り合わせた人同士が互いの旅について語り合いお勧めスポットを教え合ったり、地元の方との触れ合いがきっかけでその土地のB級グルメや風土を好きになったり、そんな経験をされた方も中にはいらっしゃることと思います。
『旅』というきっかけを通じて、私たちは場所と出会い、人と出会い、未知と出会い、それによって心身のリフレッシュ効果を得たり、好奇心を得たり、知見を得たり、人脈を得たりして、自分の幅を拡げていきます。
旅先を選定するタイミングから、趣向の似た人との交流や情報交換が出来たり、現地体験者の目線でのリアルな情報を互いに体感することが出来たら、現地に赴くまでの間にも自身の幅を拡げ、現地での経験がより豊かなものになるのではないでしょうか?そして結果、それは各地ならではの独特なブランド価値として認知されるようになり、今まで以上に地域に根差した文化や自然環境の保護と発展にもつながっていくと思います。
『旅』や『グルメ』をきっかけに人と場所を繋ぎ、誰もが自分にピッタリの魅惑的な体験を日常的に手に出来るのみならず、各地の日常生活や風土・文化そのものが新たな魅惑のコンテンツとして輝く世界を創る、日本発のソーシャルメディア開発を手掛けている起業家の取り組みに注目が集まっています。
ONE NATION株式会社の真鍋智宏さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトを開発しようと思ったきっかけについて教えてください。
数年前の5月3日、多くの方がゴールデンウィークで休暇を取っている中、路上で汗だくになりながら、建売住宅を販売する営業マンを見ました。
彼は次の日も、その次の日も件懸命に、道行く人に声をかけ営業していました。
その建売住宅が売れたかどうかは定かではありませんが、この時、私はすごく悲しい気持ちになりました。なんとかこんな営業をせずにお客様のところへ情報を届ける方法は無いものか?と真剣に考え始めました。
また当時TikTokが流行り始めであり、動画によるエンタメコンテンツが世間に広まっているのを目の当たりにして、このショートムービーの要素に位置情報を付与することで、多くの方を楽しませながら、発信したい情報を届けられるのでは?といった着想で開発がスタートしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
Remlyはお出かけやグルメを中心としたショートムービーアプリです。
InstagramやTikTokなどで、「ここはいい場所だな、行ってみたい」と思ったことは無いでしょうか?
Remlyでは作品を楽しみながら、位置情報や詳細を見る事ができ、そのスポットに登録されている他の作品も簡単に見つけることできます。
またアプリ内で動画の撮影、編集、投稿まで全てをアプリ内で完結することも特徴です。
・どのような方にこのサービスを使って欲しいですか?
予定の無い休日を、楽しみな休日に変えたい人に使っていただきたいです。
”今日はご飯どこに行こうか?たまには新しいところに行きたいな?”と誰もが一度は感じた事があるのでは無いでしょうか。
Remlyはそんな思いをお持ちの方に、自分から調べる事無く、動画を楽しみながら新しいスポットの発見の手助けになればと思います。
・このサービスが解決する社会課題はなんですか?
私達の周りには実は魅力的な場所、体験に溢れています。
しかし、実生活の中でこの事に気が付くことは中々ありません。
また現代のインターネットの世界ではビッグワードばかりが注目され、小規模なものは見過ごされるか無視される傾向にあります。
Remlyの作品には全て位置情報が付与しているため ‶いつか行ってみたい場所” や ‶自分の街にある知らなかったお店” 等、自分にとって身近で魅力的な情報を提供することができます。
このサービスを通じて、ユーザーが多くの場所に興味を持ち、実際に訪れるきっかけになって行く、その未来には、日本の抱える ‶地方創生” や ‶インバウンドによる観光立国” といった課題の解決にもつながっています。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
Remlyは『動画』のサービスであるため、プロダクトの制作難易度が高く、完成度を上げていくことに苦労しました。
『動画』はテキストや画像と違いデータ容量が非常に大きく、ユーザーにサクサクした使用感を出すのには細やかな調整が必要になります。
私達が普段多く使っているサービス(YOUTUBEやInstagramなど)の多くは海外のサービスであり、その完成度の高さやテクノロジーは驚くべきものがあります。
Remlyはそれらと肩を並べつつも、差別化を図っていかなければいけないため、多くのサービスを研究し現在も改善を続けています。
・今後どういう会社、サービスにしていきたいですか?
日本から世界で戦える会社、サービスにしていきたいと思っています。
現代社会では多くの課題がテクノロジーによって解決されてきていると感じています。
もちろん社会課題の解決は重要ではありますが、私達は次の10年にどんな未来を描きたいか?といったところに情熱を注いでいます。
Remlyは現在のところ、旅に関するコンテンツがメインとなっていますが、今後は位置情報とも相性の良い、不動産、ホテル、習い事教室、エンタメなど生活のど真ん中の領域で勝負していきたいと考えています。
・今の課題はなんですか?
クリエイターエコノミーの形成です。動画コンテンツは視聴ユーザーにとってリッチな体験を提供できますが、その分クリエイターのコンテンツ制作コストが高いといった欠点もあります。
現在の多くのサービスは個人での収益化までのハードルが高く、クリエイターが十分に還元されているとは言えない状況下にあります。
より良質なコンテンツを集めるためにも、クリエイターへの収益化などのエコシステムが必須であると考えています。
これは、クリエイターのみに当てはまらず、サービスを盛り上げてくれるユーザー全体にも当てはまります。
これは現在注目されている、Web3.0の分散型メディアの思想に近しいものがあります。
・読者にメッセージをお願いします。
日本は現在、少子高齢化、人口減少といったとても大きな課題を抱えています。
日本全体が成長していくためにも、国内消費だけでは無く、インバウンドでの消費、観光立国としてのポジションの確立は急務の課題です。
Remlyは単なるエンタメのソーシャルメディアでは無く、人々の暮らしと密接して関わっていくクラシファイドサービスへと成長させ日本を国内からみても、海外からみても価値のあるサービスにしていきます。
私達は、世界中で使われる、ソーシャルメディアを日本から創るといった、大きなチャレンジに本気で取り組んでいます。是非、一度サービスを手に取っていただき、体験してみてください。そして、一緒に応援していただければ幸いです。
会社名 | ONE NATION株式会社 |
---|---|
代表者名 | 真鍋智宏 |
従業員 | 5名 |
創業年 | 2017年12月1日 |
事業内容 | ソーシャルメディア |
サービス名 | Remly(レムリー) |
所在地 | 〒814-0002 福岡県福岡市早良区西新4丁目3-20-101 |
代表者プロフィール | 2013年九州大学大学院卒業。 2017年ONE NATION株式会社を創業。医療事業からの事業転換を経て、現在の旅・おでかけを中心としたショートムービープラットフォーム「Remly」を運営。 UI/UXデザイン、サービス設計などを担当。 |
カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | ONENATION SNS Web3.0 インバウンド 真鍋智宏 観光 資金調達 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
株式会社Collective Pathは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社識学の子会社である識学2号投資事業有限責任組合(識学ファンド)です。 Collective Path…
2024年1月23日、Freecracy株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、PKSHA Technology Capitalと松尾研究所傘下のMK Capitalが運営する…
Keycafe(本社カナダ・バンクーバー)は、資金調達を実施したことを発表しました。 北米・欧州・アジア世界800ヵ所以上でのIoT鍵受け渡し端末「Keycafe Smartbox」を運営・販売してい…
2022年9月28日、株式会社esaは、総額2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、京都大学の認定ファンド運営事業者の、みやこキャピタル株式会社が運営するファンドです。 …
2020年11月25日、株式会社ジーネクストは、総額約2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 顧客LTV最大化のためのクラウド型SaaSサービス「Discoveriez」を開発・提…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…