注目のスタートアップ

ファッションとメタバースをつなぐ「クリアーション」が1.7億円調達

company

2022年3月1日、クリアーション株式会社は、総額150万ドル(約1.7億円)の資金調達を実施したことを発表しました。

また、米国法人Kreation Verse Inc.の設立も併せて発表しました。

2021年10月に、ファッション特化のNFTマーケットプレイス「KREATION」をローンチしています。

ファッションブランドのNFT商品を購入できるプライマリーマケット(1次流通)と、購入した商品をユーザー間で売買できるセカンダリーマーケット(2次流通)から構成されているプラットフォームです。

今後、ファッションブランドのゲーム業界への進出の促進(オンラインゲームへのデジタルスキンの企画・提供など)や、オリジナルブランドの立ち上げ、サイバーファッションに特化した自社メディアの作成などを行っていく予定です。

今回の資金は、米国を中心とした組織の拡充、プロダクト開発の加速などに充当されます。

2021年10月28日、Facebookはメタバース事業に注力していく姿勢を示し、社名をMeta(メタ)に変更しました。

これによりメタバースは急速に注目を集めることになり、多くの企業の参入が相次いでいます。

メタバースとは大雑把に言えばネット上に構築されたデジタル空間(≒3D空間)のことです。

当初はVRデバイスなどを装着してアクセスする、VR空間よりもさらに大規模で自由度の高い空間のことを指していました。

しかし今日ではPCやスマートフォンからアクセスできるデジタル空間もメタバースと呼ばれることもあり、その意味が多様化してきています。

ゲーム領域では、2003年に正式リリースされた『Second Life』がメタバースのさきがけとして考えられています。

『Second Life』内では、アバター、景観、建物、ファッションなど多種多様なものをユーザー自身が制作・販売することが可能で、自由度が高く、独自の経済圏が構築されていることが特徴的です。

また、近年ではオンラインバトルロワイヤルゲーム『Fortnite(フォートナイト)』が、同作の3D空間上で音楽ライブの開催やショートフィルムの上演などを行ったことで、メタバースとしての可能性を提示しています。

そして、こういったオンラインゲームでは、基本プレイが無料で、キャラクターのスキン(見た目)などを課金で手に入れるというビジネスモデルが採用されていることがあります。

オンラインFPS/TPSゲームとして非常に多くの同時接続人数を誇る人気ゲーム『Fortnite』、『Apex Legends』、『VALORANT』は、この基本プレイ無料・スキン課金のモデルを採用しています。

クリアーションは、このようなメタバースやゲームのスキン制作において、ファッションブランドの参入を促すための事業を展開していくようです。

所詮デジタルデータだという見方もあるかもしれません。しかしファッションは自己表現の一種であり、他者との関わりが主となるメタバースでは、スキン・アバターの重要度はもっとも高いと言っても過言ではないかもしれません。

NFTといった技術が登場したことにより、デジタルデータでも唯一無二の価値を持つことができるようになったため、デジタルなファッション(サイバーファッション)も、今後現実世界のファッションと同様に広まっていくと予想されます。

新たなビジネスの創出には資金が重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ KREATION VR クリアーション ゲーム ファッション メタバース 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

自律搬送ロボット開発・提供の「匠」が3億円調達
2019年12月18日、株式会社匠は、3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、独立系プライベート・エクイティ・ファーム、WMパートナーズ株式会社です。 匠は、自律搬送ロボットの開発か…
VR制作ソフトウェア開発の「DVERSE」が40万ドル調達
アメリカ・デラウェア州を拠点とする DVERSE Inc.は、40万ドル(約4460万円)の資金調達を実施しました。 HMD を利用した VR 制作ソフトウェア「SYMMETRY」を開発しています。 …
企業間でのデータ連携の課題を解決するプライバシーテックサービス「AutoPrivacy」などを展開する「Acompany」が6.4億円調達
2022年12月21日、株式会社Acompanyは、総額約6億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Acompanyは、企業間でのデータ連携の課題を解決するプライバシーテックサービス…
「Tanaakk」が保育施設向けのIoTを活用した午睡チェックサービスを提供する「icuco」に出資
Tanaakk株式会社は、icuco株式会社の普通株式による第三者割当を運営する「HITSERIESファンド」の第1号案件として2022年6月2日付で引き受けたことを発表しました。 icucoは、午睡…
「ヘイ」が店舗アプリ作成サービス「STORES ブランドアプリ」を提供開始
2022年7月7日、ヘイ株式会社は、「STORES ブランドアプリ(ストアーズブランドアプリ)」の提供を開始することを発表しました。 ヘイは、ネットショップ作成サービス「STORES」や、ネットショッ…

大久保の視点

ニコニコ超会議・学生ピッチ甲子園ビジネス部門優勝&1000万円獲得はウェルヘルス土井久生馬さん
2024年4月27日(土)~2024年4月28日(日)に幕張メッセでニコニコ超会議実行委員会で『ニコニコ超会議2024』が開催された。 『ニコニコ超会議20…
(2024/4/28)
「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】