タイムマネジメントは起業家にとって必須のスキル!タイムマネジメントを成功させる8つのコツ

創業手帳

起業家にとって重要なスキルであるタイムマネジメントについて、その意味や取り組み方を詳しく解説します

タイムマネジメントのコツ

(2020/05/25更新)

起業してから、時間がない!と嘆いている起業家の方は多いのではないでしょうか。起業家にとって、時間がないほど忙しいのは事業が前進しているということであり、とても嬉しいことだと思います。
一方で、「時間があれば、もっとやりたいことができるのに」と感じることもあるでしょう。

「仕事に優先順位をつけて整理し、新しいアイデアを生み出す時間を作りたい。」
「自分だけではなく、社員やパートナーのマネジメントにもっと力を注ぎたい。」
「仕事だけではなく、プライベートも充実させてスキルアップもしていきたい。」

このような起業家の悩みを解決するのが、タイムマネジメントの概念です。忙しいからこそ、タイムマネジメントを見直し、効率的で生産性の高い仕事に取り組めるようにしていきたいですよね。

今回は、起業家が身につけておくべきタイムマネジメントの技術について解説します。すでに実行していることもあるかもしれませんが、改めて自身の行動を見直し、時間を有効活用できるようになりましょう。

起業家の方にとって、タイムマネジメントを改めて考え直すきっかけになれば幸いです。

創業手帳の冊子版では、キャッシュフローの改善や資金調達方法など、起業家にとって非常に有益な情報を多数掲載しています。事業活動の参考にしてみてください。

タイムマネジメントとは?

タイムマネジメントのイメージ
タイムマネジメントをそのまま訳すと「時間管理」という意味になりますが、本質はもっと複雑で奥深い概念です。

単に仕事の時間を削減するという意味だけではなく、時間をうまくコントロールして新しい時間を生み出すこと、そのために仕事の生産性を見直すことをタイムマネジメントといいます。

タイムマネジメントが上手い起業家は、仕事ができる起業家だと言い換えることができます。また、プライベートを大切にする魅力的な起業家ともいえるでしょう。

タイムマネジメントを理解する上で、時間の価値について知る必要があります。もちろん、起業家の方は寝る間も惜しんで会社を軌道に乗せてきたわけですから、時間の重要性は十分に理解していると思います。

しかし、改めて時間の価値について考え直すことで、タイムマネジメントへの理解を深め、より時間を有効活用することができるでしょう。

タイムマネジメントが注目されている理由とは?

最近では、様々な企業がタイムマネジメントに注目をしています。タイムマネジメントが注目を浴びている背景には、「働き方改革」があります。

働き方改革を遂行するために、各企業で時間についての意識が高まり、残業を減らすためにはどのように仕事の生産性を高めていけばいいのかについて、真剣に考えられるようになりました。

これからは、テレワークやフレックス勤務を取り入れる企業が増加していきます。タイムマネジメントが上手いビジネスマンが増えることで、企業だけではなく、社会全体の生産性が向上していくようになるでしょう。

タイムマネジメントによって得られる成果は?

ビジネスにおけるタイムマネジメント
起業家の方がタイムマネジメントによって得られる成果について、ご紹介していきます。

健康的な毎日を送ることができる

起業したばかりの頃は、仕事に集中して必死に取り組みます。そのため、普通の人よりも多くの時間を仕事に費やすことで、知らない間に疲れが蓄積されていきます。

仕事に集中しているときは気が張っているため、疲れに気づかないことが多いのですが、ふと気を抜いたときに体調を壊してしまうことがあります。

起業家の方にとって、健康管理も重要なスキルの1つです。タイムマネジメントが上手く機能すれば、ゆっくり休む時間を増やすことができ、健康的な毎日を送ることができるようになります。

家族との大切な時間を過ごすことができる

起業を決意したときから、仕事が軌道に乗るまでは、家族よりも仕事にウェイトを置く起業家が多いです。最初は、家族も応援してくれるかもしれませんが、家族とのコミュニケーションが希薄な状態が続いてしまうと、知らない間に家族内での溝が深くなっていることがあります。

タイムマネジメントができるようになれば、空いた時間を家族と過ごす時間に使うことができるようになります。仕事とプライベートのバランスがしっかりと取れている起業家こそ、ビジネスの成功者といえるでしょう。

スキルアップに時間を使うことができる

起業家の方は、日々勉強することが大切です。ビジネス書を読む時間も重要ですし、外部研修や交流会への参加も大切な仕事の1つです。

タイムマネジメントによってタスクが整理されると、自己啓発やスキルアップに使う時間を生み出すことができます。自分の仕事だけに集中するのではなく、頭の中の引き出しに新しい情報を入れることができるようになり、起業家としての魅力を上げられるでしょう。

タイムマネジメントを成功させる8つのコツ

タイムマネジメントのイメージ
では、タイムマネジメントを成功させるためには、どうしたらいいのでしょうか。タイムマネジメントを成功させる8つのコツについてご紹介します。

1.タスクを書き出す

起業家の方には、多数のタスクがあります。時間がかかるものからすぐに終わるもの、締め切りが迫っているものから締め切り設定がないものなど、難易度やボリュームは様々です。

これらのタスクをどのように消化していくか、ということが忙しい起業家には求められており、これがタイムマネジメントの肝となります。

タイムマネジメントが上手い人は、自分が持っているタスクを書き出すようにしています。頭の中で整理できているから大丈夫!という起業家の方も、一度タスクを書き出すようにしてください。

タスクを書き出して、終わったものについてはチェックを付けたり横線を引くなど、完了したことが分かるようにしていきます。付箋に書き出してもいいですが、外に出ることの多い起業家は手帳やノートを利用する方が良いでしょう。

タスクを書き出すことで、より頭の中が整理され、タスクの漏れがなくなるだけではなく、全体のタスクを俯瞰して確認できるようになり、タスクの優先順位をつけやすくなります。

タスクを書き出すメリットは、ほかにもあります。タスクが消化されていくことで、次のタスクに向けてモチベーションを高めることができます。

つぎのタスクに集中できるようになることで、「仕事が前に進んでいる」ことを実感できるため、仕事へのやる気が出てくるようになるのです。

2.すぐに終わる仕事はすぐに取り組む

タスクを書き出すようにしていると、今すぐ取り組めるタスクがあることに気づきます。たとえば、その1つにメールの返信があります。

問い合わせに対するメールの返信は後回しにされやすいですが、このようなタスクのほとんどは、すぐに終わらせることができるものです。

すぐに終わらせることができる仕事には、すぐに取り組むようにしましょう。

すぐに終わる仕事に対してすぐに取り組むことで、タイムマネジメントを成功させることができます

3.仕事内容を見える化する

起業家の仕事は、日々増えていきます。イレギュラーな業務が増えると、やるべき仕事に取り組むことができず、一日の仕事がイレギュラー業務の消化だけで終わってしまう、ということもあるのではないでしょうか。

仕事を棚卸しすることによって、見える化することができれば、定期的な棚卸しは見える化された表をメンテナンスするだけなので、効率的に運用することができます。

仕事を見える化した後は、それぞれに優先順位をつけていきます。締め切りがあるものについては、いつまでに完了させるかについても記載するようにします。

仕事内容の全体像が把握できると、「これはスリム化できるのではないか」「そもそもこの仕事はやらなくてもいいのでは?」と仕事の本質がみえるようになっていきます。

タイムマネジメントにおいて、仕事内容に優先順位を付け、無駄な仕事を取り除くことがとても重要です。

4.スケジュールを見える化する

仕事内容を見える化した後は、日々のスケジュールも見える化してみましょう。スケジュールを自分の手帳の中だけで管理するのではなく、社員全員で共有するのです。

たとえば、会議のスケジュールを見える化すると、会議にどれだけのコストが発生しているのか、分かりやすくなります。2時間の会議を4人で実施するよりも、30分の会議を3人で実施したほうが、1人あたりの時間に余裕ができますよね。

このように、スケジュールを見える化することで、時間を有効活用することができるようになるのです。

また、スケジュールを見える化することで、社員が経営者のスケジュールを把握できるようになります。無駄な電話連絡がなくなりますし、経営者の行動を把握した上で行動をしてくれるようになります。

タスクとスケジュールが見える化することで、仕事の優先順位を付けやすくなり、締め切り日も分かりやすくなります。起業家だけでなく、社員全員でタイムマネジメントを効率よく進めることで、行動が起こしやすくなります。

5.仕事を時間帯で振り分ける

頭を使う仕事は、午前中が一番はかどります。逆に、夕方になると集中力が落ちやすくなるため、夕方からは定例的な仕事の時間にした方が効率的です。

タイムマネジメントでは、時間帯に合わせたタスクを設定することが重要です。

午前中はアイデアを出すための会議をセッティングしたり、お客様への企画書を作成する時間にします。定例的なレポートの作成や経費精算といった間接業務は、夕方に配置します。

このようにすることで、脳を働きやすい時間帯に働かせることができ、生産性の向上につながります。また、仕事へのモチベーションをキープすることもできるようになります。

6.早めにアウトプットする

自分では自信がある提案書でも、お客様に認められず、最初からやり直しになってしまうこともありますよね。「そんなこと言ってなかったのに・・・」と愚痴を漏らしても、方針が間違っていた場合には作り直すしかありません。

タイムマネジメントにおいては、途中で進捗をアウトプットして、軌道修正しやすくすることが大切です。

お客様に提案をする際には、ある程度方向性を確認できるところまで資料ができたタイミングで確認してもらった方が、最終的に早く仕事を前進させることができます。

早めにアウトプットすることで、タスクを細分化させることができるようになるため、時間を有効的に使うことができるようになります。

7.社員に仕事を振る

起業家の方で多いのは、「自分がやった方が早い」と考えてしまうことです。大企業でも同じですが、仕事のできるリーダーは、自分で仕事をせずにメンバーに仕事を振っています。

すべての仕事を社員に振るのは難しいでしょうが、仕事の取捨選択をして、周りに仕事を振っていくことが大切です。

仕事を社員に振るだけではなく、業務委託やパートナー企業を利用することも可能です。

最初に教育するのが面倒だからと自分でやってしまうのではなく、早い段階で仕事を振って、周りを育てるようにしていきましょう。

そうすることで、タイムマネジメントに効果があるだけではなく、仕事の幅も大きく広がります。自分では気づかなかったポイントに、周りが気付くようになったり、新しいアイデアや情報を仕入れることができるようになるといったメリットもあります。

8.PDCAサイクルを回す

タイムマネジメントでは、PDCAサイクルを回すことが大切です。大げさなものではなくてもいいので、一日の振り返りをするようにしてみてください。

「マネジメント」のキーワードが入っているのは、このPDCAサイクルが重要であることを意味しています。

先程ご紹介した8つのコツも、業態や業種によって機能しない場合があります。

やってみなければ課題が見えないので、まずは取り組むことが大切です。そのあとで、チェックをして改善するという工程を繰り返していきましょう。

まとめ

起業家の方は、目の前の仕事に一生懸命に取り組む傾向があります。それは間違いではなく、真剣に仕事をしてきたからこそ今があるといえます。

しかし、トップスピードで長く仕事を続けることは、簡単ではありません。時には立ち止まり、これまでのやり方が正しかったのか、これからもこの方法でいいのかを見直す必要があります。

タイムマネジメントを上手く活用することができれば、会社の生産性を確実にアップさせることができます

これから、さらに成長を続けていくためにも、タイムマネジメントへの意識を高めていってください。

創業手帳冊子版では、先輩起業家の有益なインタビューなどについてご紹介しています。ぜひご活用ください。

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(編集:創業手帳編集部)

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