弥生株式会社記者会見|気になるインボイス制度・改正電帳法の対応などを発表!

創業手帳

インボイス制度・改正電帳法は「スマート証憑管理」で全て対応可能!最大限まで業務のデジタル化を目指す

会計ソフト「弥生シリーズ」などを展開する弥生株式会社が2022年11月1日、FY23の記者会見「事業概況説明会ー弥生の現況と業務デジタル化に向けた取り組みー」を実施されました。会見で焦点となったのはもちろん、2023年10月に施行されるインボイス制度への対応です。弥生株式会社としてこのインボイス制度へどのように対応していくのかということや、業務全体のデジタル化に向けてどのような考えのもと活動しているのかといったことについて、同社代表取締役社長執行役員の岡本浩一郎氏が話されました。

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数字で見る弥生と提供サービス


会見冒頭に、株主構成と社外取締役の変更について触れられた後で、ミッション・ビジョン・バリューについて言及。そのなかで岡本氏は、「『業務ソフト』という言葉がミッション・ビジョン・バリューに直接盛り込まれているわけではない」と強調し、顧客の事業立ち上げ・発展のためであればさまざまな事業領域に進出していく可能性を示されました。

その後、話題は弥生の業績に移ります。ここ数年堅調に売上を拡大させており、22年度も21年度の212.1億円から222.1億円まで約10億円売上を伸ばされたことに触れました。またデスクトップアプリ・クラウドアプリ含めた登録ユーザー数も21年度の253.5万ユーザーから284.2万ユーザーまで成長しています。

続いて、弥生シリーズは業務システム・クラウド会計システムともに圧倒的シェアNo.1を獲得している点を強調されました。デスクトップは3人に2人(65.9%)が弥生会計を選択、クラウドも、個人事業主のクラウド会計市場で過半数(53.9%)の指示を受けている調査結果に触れられています。

さらに、弥生の会計事務所向けパートナープログラムであるPAP会員数が11,800事務所が突破されたことにも言及されました。

業務支援サービスの主な変更

次に、岡本氏は弥生の事業領域について話されました。弥生の事業領域として、「業務支援サービス」と「事業支援サービス」の2つの領域があるとし、「業務支援サービス」には「弥生シリーズ」と「記帳代行支援サービス」、「事業支援サービス」には「起業・開業ナビ」「税理士紹介ナビ」「資金調達ナビ」「事業承継ナビ」の4つがあるとしました。従来は「業務支援サービス」を中心に事業展開されてきましたが、今後は「事業支援サービス」にも注力していくとのことです。

そして、本年度の「弥生シリーズ」の主な強化ポイントとして、「法令改正への対応」「令和4年分の所得税確定申告への対応」「年末調整への対応」「インボイス制度への対応」などを挙げられました。

会計事務所への記帳代行支援サービスは開始から2年経過し、人手不足の状況のなかで市場からサービスへのニーズが高まっていることを感じられているそう。ユーザー数も着実に増えていっているようです。

事業支援サービスにも注力していく

岡本氏は「業務の支援だけではないのが近年の弥生の特徴」と述べます。

「事業支援サービス」の実績について。「起業・開業ナビ」は開始1年で1,000件以上の会社を設立、「資金調達ナビ」は1年で約1,900件の事業者をマッチング、「資金調達ナビ」は開始1年で約50,000PV、「事業承継ナビ」は開始1ヶ月で約600名の利用者登録、約80社の売手案件を掲載されています。

「起業・開業ナビ」は当初、自分で会社設立に必要な書類が作れるようになるためのサポート・サービスでしたが、「手続きを全て任せたい」というニーズに応え、2022年10月からは会社設立代行サービス「弥生の設立お任せサービス」も手がけられています。

「事業承継ナビ」では「弥生のあんしんM&A」サービスを2022年8月にリリースされました。スモールビジネスに特化したM&Aプラットフォームで、岡本氏は「スモールビジネスこそ事業承継が重要だと思っているから作ったサービス」と述べられました。M&Aのエキスパートとして弥生PAP会員が支援業務を行うサービスです。

インボイス制度対応などまとめて「スマート証憑管理」で一元管理可能

そして岡本氏は「インボイス制度、これが本当にどうなるのかが、一番気になるところでしょう」と問いかけます。足元では、「改正電帳法」と「改正消費税法」の2つの法改正に対応しなければならないことに言及し、弥生は「スマート証憑管理」機能をリリースすることで、インボイス制度や改正電帳法などにまとめて対応可能であると述べられました。

弥生の業務支援には「足元での法令改正対応&業務効率化」ともう一つ、「未来に向けた業務のデジタル化」の二つの軸があるとされ、過去5年間、非常に強い問題意識を持って注力されてきたといいます。

「法令改正対応だけやってもなかなか業務は効率化しない」と指摘し、「社会の仕組み自体デジタルをベースに作りかえていく。それを弥生がリードしていきたい」と述べられました。

年内にリリース予定だとされた「スマート証憑管理」機能では、「改正電帳法対応」「インボイス対応」「紙とデジタル両方への対応」「今後の法令改正対応」「業務の効率化」の全てを実現できるといいます。

「スマート証憑管理」の仕組み

事業者は取引先から様々な証憑を受け取りますが、紙・デジタル含め、それらを一元管理できる仕組みが、「スマート証憑管理」だといいます。

画像データからデジタルデータを抽出して、仕分けに連動させることが可能。その後の請求書の支払いなどの後続業務に自動的に反映されていく仕組みです。

事業者としても納品書・請求書・領収書などを発行して、一元的に「スマート証憑管理」できます。

受領・発行両方一元管理して後の業務を効率化できる点が最大のポイントです。

紙で受け取った請求書などの証憑を画像でスキャンすると、その画像データからシステムが発効日や取引先などを自動で抽出します。

その後、AI-OCRで証憑番号、発効日、登録番号(の登録があるかどうか)、消費税率、税額(の検算)などの各項目を自動でチェックします。

会計事務所が仕分けを確認したい場合には、「証憑ビューアー」をクリックすれば、元となった請求書などの証憑画像データを見ることもできます。

インボイス制度においては、仕分け入力の前に適格/非適格の確認が不可欠ですが、AI-OCRによってデータで抽出しチェックを自動的に実施できるといいます。

目指すべきはボーン・デジタル(最初からデジタル)

弥生は今後、情報の発生源からデジタルデータにして、一貫して処理できる「ボーン・デジタル(最初からデジタル)」の世界観実現に向けて注力していくことを岡本氏は述べられました。

弥生は他4社と2020年に「社会的システムデジタル化研究会」を立ち上げ、「デジタルを前提として業務を見直す」ための提言活動を行ってきました。

そもそも取引先からデジタルで証憑を受け取れば、格段に業務効率化が進みます。「これを実現するために必要なのが、デジタルインボイス」と岡本氏は指摘します。

デジタルインボイスは、「スマート証憑管理」機能で一元管理が可能。デジタルインボイスから自動で仕分けを生成し、支払処理、入金消込業務の効率化についても全て対応可能だそうです。

デジタル庁が主導し、請求書などの電子文書をネットワーク上でやり取りするための世界標準規格である「Peppol(ペポル)」をベースとして、日本のデジタルインボイスの標準仕様の策定が進められてきました。

Peppol上では、適格請求書と区分記載請求書は明確に区別され、混同することはありません。Peppolのメッセージ送信時にチェックがなされ、エラーがない状態でなければ送信できないためです。

このPeppolが日本でも利用可能になったため、利用が広がればより一層の業務効率化が期待できるといいます。

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