メガバンクを辞めて起業!「革命の拠点」谷上プロジェクト運営者 森脇 暉インタビュー

創業手帳

クラウドファンディングで2,700万円調達したプロジェクトとは

tanigamiproject

(2018/06/13更新)

神戸の中心部から山を越え電車で10分のところにある、神戸市北区の谷上地区。「日本一アクセスが良い田舎」と呼ばれるこの谷上地区ですが、実は日本中のスタートアップや、地域プロジェクトの関係者が集結している注目のプロジェクトがあるのをご存知でしょうか?
そのプロジェクトの名前は「谷上プロジェクト」。ビジネスチャットで有名なChatWork の前CEO 山本氏が発起人となって始まったプロジェクトです。

その運営をしているのが、株式会社レストレーション 代表取締役の森脇 暉氏。メガバンクを辞めて起業し、谷上プロジェクトに身を投じています。今回は、そんな森脇氏にプロジェクトの概要と運営に込められた思いについて伺いました。創業手帳編集部が取材した、谷上プロジェクトの拠点となっているコワーキングスペース「.me」の様子と併せてどうぞ!

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創業手帳「.me」使ってみた


「谷上プロジェクト」とは、「日本をワクワクさせるような『挑戦と変化』​が生まれるコミュニティづくり」をテーマにしたプロジェクト。「日本一アクセスが良い田舎」と呼ばれる神戸市北区の谷上地区で発足しました。
発足イベントには、起業家や地域振興の関係者、知事、市長、報道関係者など250人が全国から集まりました。

「谷上プロジェクト」の拠点となっているのが、谷上駅に直結しているコワーキングスペース「.me」です。全国のスタートアップが注目するプロジェクトの拠点に、創業手帳編集部が体験取材してみました。

店内にはコワーキングを利用している起業家やクリエイターが作業していました。
利用料は500円なのですが、驚いたのがその決済方法。なんと決済は電子マネー・クレジットカードのみで、現金は利用できないとのこと。決済の利便性やコワーキングスペースの経営管理の効率化が狙いかと思います。

店内は輸入家具で整えられ、クリエイティブ志向なコワーキングスペースといった雰囲気。利用者は、谷上の地元の人もいますが、神戸や別の地方から来た起業家や地方プロジェクトに関わる人も利用していました。

谷上プロジェクトが目指すもの


本プロジェクトにおいて、谷上移住第一号となったのが、株式会社レストレーションの代表取締役である森脇 暉氏です。故郷の衰退に危機感を感じ、若くしてメガバンクを退職して起業。現在は谷上プロジェクトの運営業務全般を手がけています。

山口県下関市出身の森脇氏。もともとは下関の町おこしをやりたかったそうですが、谷上プロジェクトに関わるなかで、「下関だけでなく日本の全国の地方振興の拠点にしたい」という思いに至ったそうです。

「地方創生、地方振興というと、どうしても地元だけでの運営になってしまう。本当に地方振興を目指したければ、地元だけで一方的に来て欲しいという姿勢でやるのではなく、日本中の地域おこしの関係者、スタートアップ関係者が一緒になってアイディアや情熱を掛け合わせる大きな視点が必要だ」と森脇氏は説きます。

東京や大阪などの大都市ではなく谷上を拠点に置いているのは、「どこにでもありそうな田舎町に日本中の地域を変えるプロジェクトが集積して、全国に散って地域を変える」というビジョンがあるため。日本中の地域を変える発信源になれば谷上も潤うので、地元にこだわらず「日本中の革命の拠点」というスタイルをとっています。

プロジェクト運営担当 森脇氏インタビュー

ここからは森脇氏のインタビューをご紹介します。

ー今行なっている事業について教えてください。

森脇:現在は「.me」の運営及び、谷上プロジェクトに関する広報活動や企画等を全般的に運営メンバーと共に行っています。また旅行業免許を取得していて、各地方と谷上を繋げるツアーやイベントの企画も手がけています。

ー森脇さんはどのような経緯で谷上プロジェクトに関わるようになったのですか?

森脇シリコンバレーに行った際に、こんな街を日本でも作りたいと思ったのがきっかけです。そして「日本で作るならやはり地方だ」と、日本の地方の可能性をさらに感じたんです。時を同じくしてシリコンバレーでチャレンジしていたChatWork 前CEOの山本さんと出会い、山本さんも同じ思いでその場所として谷上を選んでいた。ちょうど銀行からの海外辞令もあり、運命だと感じました。

もともとは下関の町おこしをやりたかったのですが、いきなり下関でやるより谷上で実績や繋がりを作って戻る方が、下関への貢献度が高まると思ったんです。

また、谷上が全国から熱い人が集まる拠点になり、そこと下関を繋げることができたら、さらに下関にとってもプラスになるな、とも思いました。

ーこのプロジェクトで実現したいことは何ですか?

森脇:今の日本では、熱量の高い人達はみんな東京に行ってしまっています。そんななか、本当にクレイジーな熱量の持っている人々は谷上に来てイチから新しい事を始める。谷上をそんな街にしたいと考えています。そうなれば、結果的に面白いプロジェクトが谷上からできるようになります。
また、谷上に一次的に集まった事によって、各地方各組織でまた新しいプロジェクトが生まれます。
日本が東京以外から変わって行く。谷上をそんな変化の震源地にしたいと考えています。

ー今、地方や地方創生の関わる問題はなんだと思いますか?

森脇「誰に満足してもらうか」のジレンマに陥っているんじゃないかなと思います。

地元の方へのサービスを充実させようとすると、結果的に東京のミニ版になって東京一極集中を加速させてしまう。そして、外の方に満足してもらう為に地元の人が良さをPRしても、主観的になり過ぎて外の人に響かなかったりする。

客観的にその地方の素晴らしさを見出した人といかにうまく連携し、「その地方ならでは」を作ることが大切なんだと思います。

ーメガバンクという安定した仕事を辞めて起業という道を選んだことについては、不安は無かったですか?

森脇:やりたいことがあるのにチャレンジしないことが僕にとって一番のリスクなので、全く不安はありませんでした。

ークラウドファンディングで開設資金を集めましたが、成功した理由はなんでしょう? 

森脇:成功要因としては、まずChatWork 前CEO山本さんの原動力が挙げられると思います。そして、谷上プロジェクトのコンセプトに共感して下さった市役所の方々が、ふるさと納税の対象案件として認定してくれたことです。これはかなり大きかったと思います。

そして何より、熱量の高い方々に共感いただいた事が一番の成功の要因だと思います。

ー起業した人向けに、起業したときに困ったこと、これをやっておけば良かったということは?

森脇:細かい経理面や役所の手続き等は早めに知っておいた方が良かったですね。営業戦略などの攻めの分野に時間を使いたいところですが、今でもそのあたりの業務に追われる事が多いです。

ー今後の展望について教えてください。

森脇「地方から世の中を面白くしていく」というミッションのもと、日本全国の地方とどんどん連携して、地方から日本が変わっていくムーブメントを起こしていきたいです。もちろん、それと同時にしっかり自社の基盤を固めていきたいですね。

ー読者に向けて一言お願いします。

森脇:創業手帳をぜひご一読いただいて、本当にクレイジーな情熱を持っている人は谷上に来てください!一緒にイチから面白いムーブメントを起こしましょう!

(取材協力:株式会社レストレーション /森脇 暉
(編集:創業手帳編集部)

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