注目のスタートアップ

株式会社IB 井藤健太|保険の請求勧奨・保険体験の向上に関する事業展開が注目の企業

保険の請求勧奨・保険体験の向上の事業展開で注目なのが、井藤健太さんが2018年に創業した株式会社IBです。

現在、日本の世帯の約9割が様々な保険に加入しており、年間で平均約40万円の保険料を支払っています。(生命保険文化センター 平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」より)
その目的は、いざというときに自分や家族の命と生活を守るためのものです。
ところが、自分がどのようなタイプの保険に加入しているかや、保険金の支払われ方、支払われるシチュエーションがきちんと把握しきれていないが故に、肝心なときに手続きができないまま、経済的な負担を負い、的確な治療や対応が受けられなかったりする人が大勢おられるのが実情です。
こうした事態を防ぎ、保険本来の目的を加入者それぞれが享受出来るようにする取り組みに、今注目が集まっています。

株式会社IBの保険の請求勧奨サービスには、
・自分や家族が加入中の保険がスマートフォンで簡単にまとめて管理出来る
・請求できる可能性がある保険をまとめて調べることが出来る
・ワンタッチで保険金請求の連絡まで出来る
といったユーザーファーストな利便性が備わっています。

株式会社IBの井藤健太さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

「保険の請求もれをなくす」というミッションのもと、顧客基点の保険プラットフォーム「保険簿」を提供しています。
保険簿の特徴は以下の3点です。
①保険証券をアプリで撮影するだけ
②自動でデータ化し、簡単に登録ができる
③データを簡単に管理することができ、家族と共有する機能や請求できそうな保険を瞬時に診断することが出来る

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

全ての保険加入者のかたにご利用いただきたいです。
生命保険だけでなく火災保険や共済など、1人あたり平均6件もの保険に加入しています。
加入している保険の存在を忘れたり、証券を紛失したり、いざという時に自分が請求できる状態でなかったり、といったことに備えてもらえたらと思います。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

そもそも「請求もれ」とは「請求できる保険に気づかずに請求していないこと」を指します。
推定では、年間約1.6兆円の請求もれが発生しています。
受け取れるはずの保険金を請求していないことによって、治療を諦めて亡くなってしまったというケースもあるのです。
この命にかかわる社会課題を、保険事業者とも協力しながら解決していきます。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

まだまだ創業期なので、乗り越えなければならないことはたくさんありますが・・・
創業時に大変だったのは、スタートアップ界隈のカルチャーがわからなかったことです。
人脈もなく、資金調達の方法もわからず、といった中でのスタートでした。
また、資格勉強や書物ではわからない世界でした。
私の場合は、「スタートアップ」「ベンチャーキャピタル」などのワードで検索して、片っ端から問い合わせフォームで連絡し、スタートアップ界隈の人と会うところからスタートしました。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

保険加入者が保険管理や手続きに労力をかけずに済むサービスを創っていきます。
そして、弊社が目指す社会への提供価値「保険を100%活用できるように」「コンシューマー基点の業界へ」「情報格差の是正」「保険のあり方の再定義」を実現していきます。
会社としては、全員が権限・責任を持つ組織とし、少数精鋭の筋肉質な企業として永続させていきます。
そのための行動指針を「目的から逆算して行動する」「コンシューマー基点で考える」「Win-Win-Win」「ユニークな発想を尊重する」「シンプルにする」と定めています。

・今の課題はなんですか?

課題はまだまだ全方面にあります。
限られたリソースの中、スピード感をもって一つ一つ取り組んでいくので、1か月ごとに最優先で取り組むことが変化します。
直近注力していることは、開発組織の強化、そのための採用です。

・読者にメッセージをお願いします。

人によるかと思いますが、私の場合、創業してから私生活も含めて「愉しい」という感情に浸れたことは皆無です。
とにかく課題が尽きることがありませんし、すべてのステークホルダーに対する最終責任が自分となるわけです。
ただ、自分の人生で実現したいことに対してベストは尽くしているので、反省することは多々ありますが、後悔することはないと思います。
皆さんがそれぞれの価値観・人生観の中で、ベストな選択と行動ができることをお祈り申し上げます。
また、どこかでお互いの苦悩や希望を共有できる機会があると嬉しいです。

会社名 株式会社IB
代表者名 井藤健太
創業年 2018年
事業内容 請求勧奨をはじめとした、保険加入後の保険体験の向上
サービス名 請求できる保険に気づけるアプリ「保険簿」
資本金 100万円
従業員数 13名
所在地 東京都
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IB スマートフォン 井藤健太 保険 保険簿 家族 治療 生活 社会課題 請求
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「スマート家族信託」などを提供する「トリニティ・テクノロジー」が「ブロードマインド」と業務提携
2023年6月1日、トリニティ・テクノロジー株式会社は、ブロードマインド株式会社と、業務提携を締結したことを発表しました。 トリニティ・テクノロジーは、家族信託サービス「スマート家族信託」、家族信託・…
サブスク販売・請求管理システム「Scalebase」を提供する「アルプ」が4.1億円調達
2023年2月20日、アルプ株式会社は、総額4億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルプは、SaaSやサブスクリプションビジネスに特化した販売・請求管理システム「Scalebas…
「ディスコ」がスマートフォンアプリ開発などを手がける「イデアライブ」に資本参加
ジャフコグループ株式会社は、投資先である株式会社ディスコが、株式会社イデアライブに資本参加したことを発表しました。 イデアライブは、スマートフォンアプリ開発、Webアプリ開発、業務アプリ開発、RFID…
SaaS型保険システム「joinsure」などを展開する「justInCaseTechnologies」が5.7億円調達
2023年1月30日、株式会社justInCaseTechnologiesは、総額5億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 justInCaseTechnologiesは、SaaS型…
ナノ・テクノロジーと免疫療法の融合技術の実用化を目指す「ユナイテッド・イミュニティ」が7,000万円調達
2020年12月9日、ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ナノ・テクノロジーと免疫療法(対がん・対ウイルス)の融合技術の実用化を目指しています…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集