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クラスター株式会社 加藤直人|メタバースプラットフォームの運営事業で注目の企業


メタバースプラットフォームの運営事業で注目されているのが、加藤直人さんが2015年7月に創業したクラスター株式会社です。

歳や性別や身体能力、住んでいる場所や時間などに関係なく、あらゆる人が、あらゆることを安全に体感・体験でき、今まで不可能だったことを実現出来る世界があったら素敵だと思いませんか?
今話題の「メタバース(仮想空間)」を使えば、それが可能です。今ではリアル世界と仮想空間の融合がますます進み、まるで現実世界にいるような感覚で仮想空間内の時間を過ごしたり、生活やアクティビティを楽しんだりすることが出来ます。
いわば、もう一つの世界の中で、自分が思うがまま生きることが出来るようになってきた、ともいえるでしょう。
このようなメタバースが持ち合わせる多様な可能性に着目し、「なりたい自分になる」世界を創出し続けている起業家の取り組みに、今大きな注目が集まっています。

クラスター株式会社の加藤直人さんが語る、事業の特徴や課題とはー。

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・このプロダクトの特徴は何ですか?

日本最大級のメタバースプラットフォーム。スマホ・PC・VR機器のどれからもログインすることができるバーチャル空間を提供しています。ユーザーが自由に自分の望む仮想空間を構築してアップロードできるほか、友達同士でその世界で自由にゲームをしたり、デートをしたり、話しをしたり、思いのままに遊ぶことが出来るものです。
同時に大型の法人イベントも手掛けており、渋谷区公認の「バーチャル渋谷」や、ポケモンをテーマとした遊園地「ポケモンバーチャルフェスト」なども実施。2022年度はイベントの累計来場者数は1500万人を超えました。
他、ユーザーが自由にアイテムを売買できる機能も実装し、UGCを軸としたバーチャル経済圏の確立を目指しています。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

世界中の老若男女にご利用いただきたいと考えています。
このサービスは、仮想空間であらゆる制限をとりはらって「なりたい自分になる」ことが出来るもの。そして小さな「クリエイティブ」を発表でき、それを喜んでもらえるサービスです。
性別も姿も自由にられますし、何度でもやり直しができ、場所の制限を超えて人とつながることが出来ます。あらゆる世代・あらゆる国の人に使っていただきたいと思います。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

居場所作り
場所の制限から解放されるので、もし自分が現実にいる世界で趣味が合う人などが周囲におらず、孤独を感じている人や、LGBTQなど、打ち明けられない悩みがある方にも使用いただいております。この世界ならどこからでもアクセスできるので、居場所を見つけることが出来ると考えております。

新たな雇用
加齢や事故などで思うように体が動かせない方でも、PCやスマホがあればバーチャル空間で仕事をすることが出来る世界の実現が期待されています。実際にクラスターでは、怪我をされて身体を使う仕事が出来ない学生がアルバイトとして仕事を得ています。または、クリエイターとして3DCGによるアイテムを作成して売ることで収入を得ることが出来ます。

地域格差の解消
地域による教育格差も解消されると考えます。東京大学のメタバース工学部など、試験的な試みも始まっています。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

最初はVRというものの認知度や機器の普及率が低く、サービスの普及に壁がありました。
「バーチャル渋谷」という施策に、スマホ対応をさせることが転機になりました。バーチャル渋谷を作る直前に、それもコロナ禍になったタイミングでスマホアプリをリリースできたことが、本当に大きかったと思います。スマホアプリが出ていなかったら、バーチャル渋谷は帆を張ってない船が出港するようなものでした。スマホアプリという帆を張ったことで、市場の追い風を受けて一気に前へ進むことができました。
その後、具体的な法人向けプランを計画し、営業をし、メタバースに興味があるけれど何をやればいいかまだわからないといった企業の要望をヒアリングし、具体的に企画をし、企業様と共にひとつずつ実施していくことで、反響をいただき、多くの受注を受けるようになりました。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

クラスター社の第一のミッションが「創造力を加速する」なんです。
クラスターという会社はクリエイターの皆さんに支えられていますし、僕が一番やりたいことや、人類に対して一番感動しているのもクリエイティビティなんです。
「クリエイターが作り出すものってなんでこんなに素晴らしいんだろう」という気持ちが強いです。
クリエイターがちょっとした「面白いもの」や「自分の作りたいもの」を作って誰かに見てもらう、それに対して感謝の気持ちとか小さい喜びとか、何かが巡る。この気持ちがたくさん積み重なって、いろいろな幸せが生まれたり、クリエイティビティが底上げされるような世界を目指しています。

・今の課題は何ですか?

メタバースという抽象度の高い言葉が流行したことによって、食わず嫌いになっている方もいるかと思います。実際はこんなに簡単で身近であるのに、敷居が高いと感じている方、自分ゴトとしてとらえてない方もいらっしゃると思います。
それはとてももったいないです。日本の未来を変えていける市場である、それを感じていただけるように、多くの人に「まずは触って」いただきたいです。

・読者にメッセージをお願いします。

「バーチャル空間に入って何をしたらいいんだろう?」って戸惑う方もいらっしゃると思います。「cluster」には、色んな人たちがその中に住んでいて、色んなクリエイターの方が色んなことをやっています。イベントをやっている人もいればパフォーマンスをしている人、ユーザーが集まる場を作っている人、そういった人たちがどんなことをやっているかを眺めてもらうだけでもいいと思っています。まずは見てもらって、触ってもらって、そこからインスピレーションも湧いてくると思います。是非ともバーチャル空間に触れて、未来を見ていただきたいですし、一緒に未来のメタバースを作っていきたいと思っています。

会社名 クラスター株式会社
代表者名 加藤直人(かとう なおと)
創業年 2015年7月
社員数 200名
所在地 141-0031 東京都品川区西五反田8-9-5 FORECAST五反田WEST 10F
サービス名 cluster
事業内容 メタバースプラットフォームの運営
代表者プロフィール 京都大学理学部で、宇宙論と量子コンピュータを研究。同大学院を中退後、約3年間のひきこもり生活を過ごす。
2015年にVR技術を駆使したスタートアップ「クラスター」を起業。
2017年、大規模バーチャルイベントを開催することのできるVRプラットフォーム「cluster」を公開。
現在はイベントだけでなく、好きなアバターで友達としゃべったりオンラインゲームを投稿して遊ぶことのできるメタバースプラットフォームと進化している。
2018年経済誌『ForbesJAPAN』の「世界を変える30歳未満30人の日本人」に選出。
著書に『メタバース さよならアトムの時代』(集英社/2022年)
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