レンタルオフィスでも起業できる?!登記・電話対応・受付・郵便物の受け取りは?レンタルオフィスの選び方とは

創業手帳

規模に合わせた適切なオフィスの見つけ方ー新しいオフィスの形態はレンタル・シェア・コワーキング?!メリット・デメリット

(2020/07/17更新)

コロナ禍を機にオフィスの在り方が変わろうとしています。
事業内容にもよりますが、移転やレンタルオフィスなどを検討されている方も多いのではないでしょうか。
移転だけでなく、事業を立ち上げようとしている起業家にとってもレンタルオフィスにはメリットが多々あります。
そこで今回は「費用を安く押さえられる」「施設・設備が充実している」レンタルオフィスの選び方やメリットとデメリットに触れていきます。

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レンタルオフィスとは?シェアオフィスやコワーキングスペースとの違い

レンタルオフィス・シェアオフィス・コワーキングスペースは、どれも仕事をするための設備が整えられているオフィスです。
通常のオフィスの賃貸契約に比べてコストが抑えられるだけでなく、年単位の契約はもちろん、1ヶ月等の短期間で借りることができます。
では、レンタルオフィス・シェアオフィス・コワーキングスペースの違いは何でしょうか?

シェアオフィス

複数人でオフィスを利用するシェアオフィス。作業場所は決められていないためシェアオフィス内どこでも作業が可能です。フリースペースしか提供されていないため、どのくらい込み合っているかお気に入りの席が空いているかは行ってみないとわかりません。

コワーキングスペース

提供されるオフィス形態はシェアオフィスと同じでフリースペースのみとなります。シェアオフィスとの違いは、利用目的にオフィス利用だけでなく異業種交流が含まれることです。社外の人とコミュニケーションをとることで、新たな発想やビジネスチャンスが生まれることもあります。交流を深めてもらうためにイベントを行うコワーキングスペースなどもあります。

レンタルオフィス

レンタルオフィスはフリースペースに加えて専用の個室が設けられています。また、この個室はニーズにあわせて専有面積を選べるため事業規模に合わせた無駄のないスペースを確保することができます。
フリースペースだけでなく会議室等の予約利用ができる個室スペースがあったり、電話対応や郵便物の取り扱いサービスがあったりといった多彩なサービスが提供されています。

サービス内容は様々なので、メリットやデメリットを知りご自身に合ったレンタルオフィスを見つけましょう。

レンタルオフィスがオススメな7つの理由


具体的にレンタルオフィスにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
以下で述べるメリットには、起業時にレンタルオフィスが可能である理由も含まれています。

法人登記や許認可の取得が可能

レンタルオフィスの多くは、法人登記や許認可の取得が可能です。
レンタルオフィスを借りることで、その場所にご自身の法人を登記したり個人事業主の住所を置くことができます。

賃貸契約の場合、事務所として使うためには「事務所可」の物件を探さなくてはいけません。
居住物件とテナント物件では固定資産税の税率が違うため、居住専用物件に事務所が入居する場合には、物件オーナーが登記の変更を行う必要があるからです。
そのため、居住用として借りた物件をオーナーの許可を得ずに事務所利用するのは契約違反となります。
オーナーの許可を得たとしても人の出入りが多かったり、看板を出す必要があったりする場合は、居住専用物件での事務所利用は認められないケースも珍しくありません。

レンタルオフィスは、事務所として利用する想定で建てられているので、これらの問題点を気にする必要がないのです。

好きな期間だけ、必要な広さを借りることができる

レンタルオフィスは、多彩なニーズに応えられるよう、企業だけではなく個人事業主が利用できる1名からのプランを用意しているケースが多くあります。
また、企業の成長や事業の拡大と共に、広い個室に移ることができるため、初めから高い賃料を払って大きなスペースを確保しておく必要はありません。
1年契約や2年契約をメインとする通常の賃貸物件と違い、1か月などの短期間から契約可能で、解約届出は1ヶ月前というところが多いため気軽に利用することができます。

コロナ禍の様な急な状況変化にも対応しやすく、使い勝手が良いのもメリットのひとつと言えます。

費用を安く抑えられる

レンタルオフィスでは、事務所を構える際の費用をおさえることができます。
初期費用とランニングコストについて見ていきましょう。

初期費用

1ヶ月といった短期間で契約可能なレンタルオフィスでは、「敷金・礼金:家賃〇ヶ月分」といった高額な初期費用が掛かりません。
創業時に事務所を構える際に必要になる家具やPC機器等の備品代も、レンタルオフィスなら節約することができます。

なるべく出費を抑えたい創業時や、オフィス移転費用を安く済ませたい企業にピッタリです。

賃料と諸費用

基本的にレンタルオフィスの利用料金には、家具や備品そして水道光熱費等のサービスが含まれています。
賃料や諸費用などのランニングコストが安く、水道光熱費の変動もないため分かりやすくなっています。

立地が良い

レンタルオフィスは、駅前やアクセスの良い好立地にあるケースが多く、企業数の多い大都市を中心に全国にあります。
来客が多い業種の場合は、拠点となるオフィス選びの際立地は重要です。しかし、駅周辺や交通の便が良い好立地の家賃は高くなりがちです。
レンタルオフィスならば、賃貸では手の出ない様な一等地にも無理なくオフィスを構えることができます。
都内に目を向けた場合、ITやベンチャー企業なら「渋谷」や「六本木」そして「五反田」等、集積が進むエリアとして認識されている場所は、その土地の持つ信頼度も追い風になります。

こうした立地をうまく利用することができるのもメリットのひとつです。

設備やサービスが充実している

レンタルオフィスには、ビジネスをスムーズに進めるための設備が充実しています。オフィス家具やOA機器、通信環境などの設備だけでなく、電話番や受付代行、郵便物の受け取りなどのサービスを行うレンタルオフィスもあります。
無料で利用できる設備も充実していますが、有料で利用できるサービスや特殊な設備もあり、工作機械を完備しているケースも珍しくありません。

また、個室以外の清掃は管理会社が行うため、共有スペースがいつも綺麗に保たれているのも嬉しいポイントといえます。

入居企業との交流がある

レンタルオフィスでは、共有部分等で他の入居者と接する機会があります。
また、入居企業同士の交流会を開催しているレンタルオフィスもあり、積極的に利用することで新たなビジネスチャンスにつながることもあります。
ビジネスでのつながりを広げることができるのも良い点です。

安心のセキュリティ

レンタルオフィスは、フロントを置いて入退室を管理しているケースが多く、セキュリティが気になる女性でも安心して利用できます。
また、他の入居者が同じフロアに居るので、万が一何か起こった際にも安心です。

デメリットをふまえて利用を検討しましょう


レンタルオフィスにはメリットだけではなくデメリットもあります。
デメリットを知ることでご自身の優先順位を決め、それを上回るメリットがあるかを判断しましょう。

改装できない

レンタルオフィスの多くは、改装することができません。
しかし、剥がせる壁紙を利用したり、観葉植物を設置したりするのは規約で許可されているケースも多いため多少は好みの空間にアレンジが可能です。
レンタルオフィスごとに違うので、契約の前に規約を確認しましょう。

共有スペースでは情報管理が難しい

共有スペースには他の入居者や取引先がおり、オープンなフロアでの打ち合わせにおいては情報管理が難しいこともあります。情報漏洩が気になる場合には、個室の会議室利用や相手方の会社に出向くなどするといいでしょう。
注意したいのが、共有スペースや共有会議室への資料の置き忘れです。
退室する前に、忘れ物がないか確認するように心掛けましょう。

共有スペースや会議室が確保できないことがある

複数人で利用する共有スペースはいつでも利用可能ですが、混雑具合によってはお気に入りの場所が確保できなかったり、満席で利用できなかったりする場合があります。
また、会議室などの個室スペース利用は予約制の場合が多く、希望の日時に利用できない場合などもあります。

そんな場合には、近隣の貸会議室を利用するのがおすすめです。
最近ではカラオケルームのビジネスプランなども展開されています。
いざという時のために、調べておきましょう。

広いスペースや大きな機材が必要な業種には向かないことがある

レンタルオフィスの多くが、広いスペースを区切って個室を作っているため、広いスペースや大きな機材が必要な業種には向かないケースがあります。
広いスペースが必要な場合には、従業員が100名以上などの大きな企業に対応できるレンタルオフィスを利用しましょう。

大きな機材が必要な場合には、業種に特化したレンタルオフィスを利用するのがおすすめです。ものづくり企業のために、3Dプリンターやレーザーカッターを完備している施設等も見つかります。

運営会社が廃業する可能性がある

運営会社が廃業した場合、継続利用が難しくなってしまいます。
そのため、契約前に運営会社について良く調べておくことが大切です。

起業も可能なレンタルオフィスをニーズに合わせて利用しましょう

レンタルオフィスの利用には、メリットだけではなくデメリットもあります。
デメリットを考慮することで、オフィスに求める優先順位をしっかりと決めることできます。その優先順位に基づいてご自身に合うレンタルオフィスを探していきましょう。

ご自身の会社の規模や今後の展望にあわせ、ピッタリなオフィスを探すことができれば、レンタルオフィスのメリットを最大限に生かすことができるのではないでしょうか。

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(編集:創業手帳編集部)

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