独自のカフェイン除去技術を開発する「ストーリーライン」が資金調達

2024年12月24日、ストーリーライン株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

これは、株式会社日本政策金融公庫 仙台支店中小企業事業、株式会社仙台銀行 本店営業部からの協調融資によるものです。

ストーリーラインは、東北大学との共同研究により超臨界CO2流体技術を用いた独自のカフェイン除去技術「ZEN Craft Decaf Process」を開発しています。

コーヒー豆の香りを損なうことなく、カフェインだけを選択的に除去できる技術です。また、除去率を自在にコントロールできるため、「カフェインの強弱」という新たなコーヒー体験を創出しています。

今回の資金は、以下の事業展開に充当します。
・令和5年度成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)採択に伴う研究及び技術開発の加速及び体制強化
・量産化試験フェーズへの移行に伴う組織体制の強化
・新規事業「CHOOZE COFFEE for BIZ」法人向けカフェイン調節コーヒーサービスの事業体制強化


全日本コーヒー協会の「日本のコーヒー需給表」によると、国内のコーヒー消費量は年々増加しており、1996年の約35万トンから2022年には約43万トンへと成長しています。

さらに、日本は世界のコーヒー消費量の約4%を占めています。これはEU、アメリカ、ブラジルに次ぐ規模であり、日本が世界的にも重要なコーヒー市場を持つ国であることを示しています。

こうした中で、国内ではカフェインレスコーヒー市場が徐々に拡大を見せています。

カフェインレスコーヒーとは、カフェインを除去したコーヒーのことです。デカフェとも呼びます。

カフェインは、覚醒作用や、興奮作用、集中力を高める効果、偏頭痛の緩和効果など、さまざまな効果をもたらします。一方で、過剰摂取や体質などにより、動悸、下痢、吐き気、興奮、不安、不眠などマイナスの効果をもたらしてしまうことがあります。

このようなカフェインの効果の認知が広がり、カフェインレスコーヒーは、妊婦や体質が合わない人のニーズだけでなく、近年は、コーヒーを飲みたいが、カフェインのマイナスの効果を受けたくないため、摂取量をコントロールしたい(カフェインマネジメント)といったニーズに応えるものとして年齢や性別を問わず消費されるようになってきています。

一方で、既存の技術では、カフェインを抜く工程でコーヒー本来の香りや旨味といったものも抜いてしまうため、食味の部分で課題を抱えています。

ストーリーラインはこの課題を解決するため、超臨界CO2流体技術を用いた独自のカフェイン除去技術「ZEN Craft Decaf Process」を開発しています。

この技術はカフェインをすべて除去するだけでなく、除去する量をコントロールできるため、カフェイン量を調整したコーヒーも実現します。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ
関連タグ BtoB ZEN Craft Decaf Process カフェ カフェインコントロール カフェインマネジメント カフェインレス コーヒー ストーリーライン デカフェ 体験 嗜好品 株式会社 資金調達 除去 食品 飲料
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!

の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

コーヒー専門通販サイトやコーヒーのサブスクを展開する「POST COFFEE」が資金調達
2025年2月20日、POST COFFEE株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、シンガポールを拠点とするベンチャーキャピタル「Joyance Asia」です。 POST CO…
福祉・介護・教育現場向けのゲーミフィケーションテクノロジー「TANO」を開発・提供する「TANOTECH」が資金調達
2023年6月12日、TANOTECH株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ライオン株式会社です。 TANOTECHは、非接触・非装着型モーショントレーニングツール「TANO」…
ストレス可視化サービス「マインドスケール」を提供する「Yume Cloud Japan」が5,000万円調達
2022年12月27日、株式会社Yume Cloud Japanは、総額約5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Yume Cloud Japanは、ストレス可視化サービス「マインドス…
画像・映像認識AIアルゴリズムにより産業のDXを目指す「ACES」が3.2億円調達
2020年12月3日、株式会社ACESは、総額約3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 画像・映像認識AIアルゴリズムを活用し、課題解決と価値創出を行うDX事業を展開しています。 …
企業の温室効果ガス排出削減支援の「クレアトゥラ」が3.5億円調達
2024年8月9日、クレアトゥラ株式会社は、総額3億5000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クレアトゥラは、企業などの脱炭素化の実現に向けて、カーボンプロジェクト開発や、カーボンクレジッ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集