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2024年7月19日次世代型太陽電池を開発する「エネコートテクノロジーズ」が55億円調達

2024年7月18日、株式会社エネコートテクノロジーズは、総額55億円の資金調達を実施したことを発表しました。
エネコートテクノロジーズは、京都大学化学研究所若宮淳志研究室の研究成果を実用化するため、2018年1月に設立された京都大学発スタートアップです。
ペロブスカイト太陽電地の材料開発と、モジュールの製品化に取り組んでいます
今回の資金は、生産・販売体制の構築、事業拡大、太陽光発電サプライチェーンの多様化、IoTデバイスの広範なサポート、新しいモビリティアプリケーションの高度化活用が可能なペロブスカイト太陽電池技術の開発加速に充当します。
太陽光発電や風力発電の導入促進は、再生可能エネルギーの拡大のために必要不可欠の取り組みです。
しかし平地面積の少ない日本は、太陽光発電設備の設置において物率的な適地の制約があるという課題を抱えています。
こうした状況下で注目を集めているのが「ペロブスカイト太陽電池」です。
ペロブスカイト太陽電池は、桐蔭横浜大学の宮坂力教授らによって発明された太陽電池です。
現在普及している太陽電池は、発電層がシリコンでできているシリコン系太陽電池です。シリコン系太陽電池は、耐久性に優れ、変換効率が高いという特徴を有しています。一方で、太陽電池そのものに重量があり、設置場所が限られるという課題を抱えています。
ペロブスカイト太陽電池は、プロブスカイトと結晶構造を持つ化合物を発電層として用いる太陽電池です。特徴は、印刷で製造できるため低コスト化が見込める、軽く、折り曲げることが可能であるためより多様な場所に設置ができる、主要材料である要素は日本の生産量が世界シェアの約3割を占めており、サプライチェーン上のメリットがある、といった点です。
こうした特徴から次世代太陽電池として高い注目を集めており、国内外で開発競争が激化しています。
エネコートテクノロジーズは、IoTやモビリティ用途向けの軽量薄膜太陽電池の技術に強みを持っており、ペロブスカイト太陽電池の領域では、グリーンイノベーション基金に採択された唯一のスタートアップです。
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