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総合的な菌ケアサービスを展開する「KINS」が5億円調達

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2024年7月2日、株式会社KINSは、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。

KINSは、総合的な菌ケアサービスを展開しています。

具体的には、皮膚・腸内・口腔内などマイクロバイオームがかかわる部位を対象として20以上のプロダクトを展開するコンシューマープロダクト事業、クリニック事業(日本で2院の動物病院、シンガポールで1院のヒト向けクリニック)、研究開発事業などを展開しています。

研究開発では、ヒト皮膚常在菌を郵送で回収し解析する独自の菌バンクプラットフォームを活用し、疾患・症状への効果が期待される皮膚・腸内の複数独自菌獲得に成功しています。

今回の資金は以下の取り組みに充当します。
・ポリアミン産生乳酸菌の商業化
・研究ケイパビリティの強化
・コンシューマーヘルスケア事業の強化


生物の体内や皮膚には、多種多様な細菌が生息しています。

たとえば、生物の腸内には「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれる細菌の集まりがあります。この腸内フローラは、細菌同士で複雑な生態系を形成し、宿主であるヒトや動物と共生関係にあり、ヒトの生理や疾患に深く関わっています。

もし腸内フローラのバランスが大きく崩れた場合、病気の原因となり、その影響は腸だけでなく、脳や心臓、関節などあらゆる場所に及びます。近年、このような常在菌に関する研究が進展し、常在菌と疾患の関係性が明らかになってきています。

こうした背景から、菌のバランスを保つための食事、サプリメント、スキンケアなどへの注目が高まっています。また、菌の性質や菌そのものを活用した医療の研究開発も進められています。たとえば、潰瘍性大腸炎やクローン病などの疾患治療においては、健康な人の腸内フローラを移植することで患者の腸内環境を改善し、疾患を治療する「腸内細菌叢移植(FMT)」が注目されています。

KINSは、菌に焦点を当てたヘルスケア事業やクリニック事業を展開しながら、菌バンクの構築を進め、菌の研究開発を行うというビジネスモデルを展開しています。

最近ではポリアミンの合成能力が高い特殊な乳酸菌を複数入手しており、これらの乳酸菌をプロバイオティクスとして活用することで、アンチエイジングやその他の健康効果をもたらす製品の開発や、菌自体を原料として販売する準備を進めています。

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カテゴリ 有望企業
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