創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2024年5月23日バイオプラスチック材料や高付加価値製品の製造技術を有する「グリーンケミカル」が資金調達

2024年5月21日、株式会社グリーンケミカルは、資金調達を実施したことを発表しました。
引受先は、大手製紙メーカーの王子ホールディングス株式会社です。
グリーンケミカルは、非可食バイオマス資源から作られる糖液を原料に、従来の石油由来製品を代替する芳香族系バイオプラスチック原料の製造技術を開発しています。
この技術は、非可食バイオマス由来の糖を100%原料として、有用な芳香族系化合物であるHMF(5-ヒドロキシメチルフルフラール)を高純度で製造することを可能とします。
今回の資金調達により、王子ホールディングスとの協業を進め、木質資源のさらなる有効活用により、気候変動対策や持続可能な社会の実現に貢献します。
プラスチックは、安価、耐腐食性、軽量性、複雑な形状の成形が可能であるといった多くの利点から、現代社会において不可欠な素材となっています。
しかし、プラスチックは石油由来の原料を使用しており、将来的には資源の枯渇が懸念されています。また、近年ではマイクロプラスチック問題やリサイクルの課題、製造から廃棄に至るまでの環境負荷が指摘されており、より持続可能で環境に優しい社会を実現するため、プラスチック利用の見直しが求められています。
このような背景の中で注目されているのが、植物などの再生可能なバイオ資源を原料とするバイオプラスチックです。バイオプラスチックは、原料が再生可能であるため資源枯渇のリスクがなく、生分解性を有する場合は海洋汚染などの問題も解決できるというメリットがあります。
一方で、バイオプラスチックには製造コストが高い、原料によっては輸入に頼る場合があるなどの課題もあり、普及にはまだハードルがあります。
そこで、グリーンケミカルの技術が注目されています。これは、非可食バイオマス資源である糖から高純度のHMFを製造する技術です。
パルプ糖、籾殻糖、バガス糖などの非可食バイオマス資源は世界各地に豊富に存在し、これらを利用してバイオプラスチックを製造することで、未利用資源の有効活用と脱プラスチックやカーボンニュートラルの実現が可能となります。
事業のさらなる成長のためには戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ発行累計200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。
| カテゴリ | 有望企業 |
|---|---|
| 関連タグ | BtoB FDCA HMF PEF カーボンニュートラル グリーンケミカル バイオプラスチック バイオマス資源 代替 原料 技術 未利用資源 株式会社 王子ホールディングス 石油 製品 製造 触媒 資金調達 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年9月26日、CXRエンジニアリング株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、将棋AI開発で培ったAIテクノロジーをもとにAI事業を展開するHEROZ株式会社です。 CXR…
2024年10月5日、Aria Rika株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 Aria Rikaは、授乳支援事業を中心とした産後ケアサービスを開発しています。 それぞれの過程に応じた理想…
2019年7月1日、株式会社ROXXは、総額約3億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、2019年7月1日に、社名を株式会社SCOUTERから株式会社ROXXに変更したことも併…
2024年12月12日、AMI株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 AMIは、「超聴診器」の研究開発を通して、聴診DXに取り組む研究開発型スタートアップです。 開発する「超聴診器」は、心…
2022年8月1日、ギグセールス株式会社は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ギグセールスは、セールス×テクノロジーを活用した、BtoBセールス支援事業を展開しています。 具体的に…
大久保の視点
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…

