注目のスタートアップ

植物由来の環境配慮素材「PlaX」を製造・販売する「Bioworks」が4.15億円調達

company

2024年1月18日、Bioworks株式会社は、総額4億1,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Bioworksは、植物由来の環境配慮素材「PlaX(プラックス)」の製造・販売、

サトウキビなどの植物を原料とするバイオプラスチック「ポリ乳酸(PLA)」に、独自開発の植物由来添加剤を加えることで、品質と機能をアップデートした素材です。

耐久性・耐熱性や、繊維に加工する際の染色性などの課題を解決しています。

今回の資金は、研究開発の強化、人材強化、製品ポートフォリオの拡充、新規市場への参入に充当します。


プラスチックは、安価、腐食しない、軽い、複雑な形状を作れるといった複数のメリットを有しており、現代社会においてなくてはならない素材として普及しています。

一方、プラスチックは石油を原料としており、将来的に枯渇のリスクがあります。さらに近年は、マイクロプラスチック問題や、リサイクル性が悪いといった問題も指摘され、環境負荷の低い社会を実現するためにも、プラスチックからの脱却が求められています。

こうした中で注目されているのが、植物由来素材や生分解性素材などの環境配慮素材です。

植物由来素材は、植物を原料として利用しており、石油のように枯渇の恐れがありません。

また、植物由来素材の多くは、自然環境下で分解されるため、プラスチックのように環境に長く残り、生物などに影響を与えるといったリスクが低いという特徴があります。

「PlaX」は、サトウキビから採取した糖を原料としており、さらに独自の植物性添加物を利用することで、機能性を強化しています。

さらに、コンポスト環境下の一定条件で加水分解が促進され、最終的には微生物によって水とCO2へと分解(生分解)されるという生分解性も持ち合わせています。

Bioworks株式会社のコメント

このニュースを受けまして、Bioworks株式会社よりコメントが届きました。

今井行弘
Bioworks株式会社 代表取締役CEO
1979年⻑瀬産業株式会社に入社し、⻑瀬香港駐在、工業材料事業部大阪営業部統括などを歴任。2005年協和株式会社に入社後、2013年より常務取締役就任。40年近くプラスチックのビジネスに携わってきた中、多くの大手企業が参画しながらも実現できなかったポリ乳酸の事業化に対し、寺田との出会いを経て、大きな可能性を感じ、2015年Bioworks株式会社設立。代表取締役CEOに就任。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

調達された資金を活用し、今後の研究開発および人材の強化、製品ポートフォリオの拡充と新規市場への参入を進め、国内外における事業の拡大に取り組んでまいります。

・今後の展望を教えてください。

弊社は脱炭素に貢献できる植物由来の化学合成繊維を研究開発しているベンチャー企業です。

開発素材の【PlaX™ プラックス】はサトウキビ由来のポリ乳酸をベースにした新しい素材で、石油由来の合成繊維ポリエステルの代替素材として普及を目指しております。

今後世界的な人口増加に伴い、衣類の需要/供給量も増加していくことが見込まれます。

枯渇資源である石油を使った化学合成繊維の代替として、アパレル産業における環境リスク低減に少しでも貢献できるよう、弊社開発素材PlaX™️を普及させたいと考えております。

事業のさらなる成長のためには戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ発行累計200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Bioworks BtoB PlaX サステナブル素材 サトウキビ バイオプラスチック プラックス ポリ乳酸 株式会社 植物 植物由来 独自開発 環境配慮素材 素材 製造 販売 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」の設立方法完全ガイド|流れ・費用・必要書類など解説
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スマート充放電管理サービスやGHG排出量可視化・削減策シミュレーションサービスを手がける「アークエルテクノロジーズ」が2.25億円調達
2024年3月6日、アークエルテクノロジーズ株式会社は、総額2億2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アークエルテクノロジーズは、スマート充放電管理サービス「AAKEL eFleet…
自律移動型ロボットを開発・製造・提供する「SEQSENSE」が17.9億円調達
2023年8月18日、SEQSENSE株式会社は、総額17億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SEQSENSEは、自律移動型ロボットの開発・製造・サービス提供を行っています。 2…
Web3関連コンサルティングなどWeb3事業を展開する「HashPort」が9億円調達
2023年1月20日、株式会社HashPortは、総額約9億円の資金調達を実施したことを発表しました。 HashPortは、ブロックチェーンプロダクト・暗号資産の信頼性についてのシステム監査・新規取扱…
デジタルコミックエージェンシーの「ナンバーナイン」が「面白法人カヤック」から1億円調達
2024年3月1日、株式会社ナンバーナインは、株式会社カヤックから、約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ナンバーナインは、電子コミックのデジタル配信サービス「ナンバーナイン」や、漫画家・…
将来予測型ピープル・アナリティクス・サービス提供の「トランス」が5,000万円調達
株式会社トランスは、総額約5,000万円の資金調達を発表しました。 将来予測型ピープル・アナリティクス・サービス「TRANS.HR(トランスエイチアール)」(β版)を提供しています。 人材採用において…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集