注目のスタートアップ

音源のサブスク原盤権を販売・購入できるプラットフォームなどを手がける「OIKOS MUSIC」が1.5億円調達

company

2023年9月20日、OIKOS MUSIC株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

音源のサブスク原盤権を販売・購入できるプラットフォーム「OIKOS MUSIC」や、若手アーティストの発掘・育成、楽曲制作支援、楽曲のディストリビューション、ライブの企画・運営などを担うレーベル事業を展開しています。

「OIKOS MUSIC」は、音源のOIKOS (=サブスク原盤権)を販売・購入できるプラットフォームです。ユーザーはOIKOSを購入することで、音源が音楽サブスクリプションサービスで生み出す収益をアーティストと分配して受け取ることができます。

また、購入者は楽曲の再生数が見れるダッシュボードや、限定コンテンツ、イベントにアクセスすることができます。

今回の資金調達により、楽曲流通のノウハウ・活動資金などが乏しい若手アーティストや、プロモーションから著作権管理まで独立して活動するDIYアーティストを対象に、楽曲制作活動やファンとの交流のためのライブ・コンサートの開催など、アーティストが音楽活動に集中できる環境をこれまで以上に提供するための体制を構築します。

具体的には、サービスの拡充、人材確保、企業・事業連携などのバックアップ体制を強化します。


1990年代は、CDは音楽を聞くための一般的な媒体として広く根づいていました。

しかし2000年代に入ってからは、インターネットを介して音楽を配信するサービスが登場し、世界的にCDの売上が減少傾向となりました。

日本の音楽配信サービスは、携帯電話経由での「着メロ」などの購入が牽引していましたが、スマートフォンが普及し始めた頃からは、携帯電話経由での購入が減少し、さらに2015年から2016年にかけ、SpotifyやApple Musicなどのストリーミング配信サービスが登場し、市場は大きく変化することになりました。

アメリカの音楽市場は長年成長が続いており、2021年にはストリーミングが売上の8割以上を占めるなど、ストリーミングが音楽ビジネスの主体となっています。

一方、日本市場においては、2021年時点では、音楽ソフト(CDなど)が68.4%で、音楽配信は31.6%であり、CDを中心とした市場となっています。

さらに市場自体も縮小傾向にあり、ストリーミングを中心としたビジネスへの移行が遅れているという課題が指摘されています。

とはいえ、近年の日本市場においてもストリーミング配信の売上が急拡大しており、今後、ストリーミング主体のビジネスが重要となってくると考えられています。

こうしたストリーミング配信の拡大により、世界的にDIYアーティストが増加しています。DIYアーティストとは、レコード会社やレーベルに所属することなく、アーティスト自らが、楽曲制作、プロモーション、著作権管理などを行うインディペンデントアーティストのことです。

こうしたなかで、OIKOS MUSICは、独立して活動するアーティストを支援するため、サブスク収益分配プラットフォーム「OIKOS MUSIC」の運営や、ライブの企画・運営などを担うレーベル事業を展開しています。

ビジネスのさらなる成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DIYアーティスト OIKOS OIKOS MUSIC アーティスト クリエイティブ サブスク プラットフォーム ミュージシャン 制作 原盤権 株式会社 楽曲 販売 資金調達 音楽 音楽ストリーミング
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

小型分散型アンモニア製造プラントの社会実装・商用化を目指す「つばめBHB」が53億円調達
2024年2月21日、つばめBHB株式会社は、総額約53億円の資金調達を実施したことを発表しました。 つばめBHBは、小型分散型アンモニア製造プラントの社会実装・商用化を目指しています。 世界初となる…
標的タンパク質分解誘導剤開発の「ファイメクス」が11.75億円調達
2022年1月24日、ファイメクス株式会社は、総額11億7,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 標的タンパク質分解誘導薬の開発と、標的タンパク質分解誘導薬の創薬プラットフォーム「RaP…
飲食店の仕込みを代行するサービス「シコメル」を手がける「シコメルフードテック」が資金調達
2025年6月13日、株式会社シコメルフードテックは、資金調達を発表しました。 引受先は、ハウス食品グループ本社株式会社です。 シコメルフードテックは、飲食店の仕込みを代行するサービス「シコメルOEM…
現代アートのECサイト運営の「TRiCERA」が資金調達
2020年5月14日、株式会社TRiCERAは、資金調達を実施したことを発表しました。 現代アートのECサイト「TRiCERA.NET」や、ワン・ストップ・サービス型アート・スペース「TRiCERA …
VTuber事業やメタバースマーケティング事業を展開する「Brave group」が「マイナビ」と資本業務提携
2022年9月9日、株式会社Brave groupは、株式会社マイナビと、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Brave groupは、グループ会社を通じ、バーチャルIP事業や、メタバース…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集