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自動配送ロボットを開発する「Hakobot」がねじ商社の「サンコーインダストリー」と資本業務提携

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2023年8月10日、株式会社Hakobotは、サンコーインダストリー株式会社と資本業務提携したことを発表しました。

Hakobotは、「なんでも載せられる、しっかり運ぶ」をコンセプトとした、4輪駆動4輪操舵の自動配送ロボットを開発・提供しています。

今回の資金調達により、今春に開発した屋外走行可能な新型「Hakobase(ハコベース)」の実証実験とブラッシュアップを行います。

新型「Hakobase」は、旧型機で採用した4輪駆動4輪操舵による高い走破性能を踏襲しつつ、新たな設計によって性能を向上させているほか、制御基板類やUIパネルのレイアウトを見直し、高いメンテナンス性とユーザビリティを確保しています。

サンコーインダストリーは、ねじを中心としたファスニング製品の専門商社です。

昨年度から、サンコーインダストリーの物流センターを中心とした近隣区間での定期ねじ配送について協議を開始しています。今回の新型機を活用し、物流センターのある東大阪市内での公道走行実現を目指し、実証実験などの取り組みを引き続き実施していきます。


近年のEC(ネット通販)の拡大により、個人の消費者を対象とした小口配送の需要が高まっています。

この最終物流拠点からエンドユーザーのもとに荷物を届ける物流をラストワンマイル物流と呼びます。

ラストワンマイル物流は、物流業界の人手不足と需要増加が重なって需要と供給のバランスが崩れており、業務効率化や、生産性向上、省人化、自動化などを実現するイノベーションが求められています。

配送を担う自律走行ロボットは、圧倒的な省人化・自動化を実現できるため、未来の物流を実現するために重要なソリューションであると考えられています。

将来的には、空を飛ぶドローンが配送を担うことになると考えられていますが、安全性などの問題から、先に実用化されるのは、地上を走行するロボットである可能性が高くなっています。また、大規模な商業施設やオフィスビル、物流倉庫、工場などの屋内ではこうした地上走行型のロボットが利用されることになるでしょう。

Hakobotは、短距離の配送を担うロボットとして4輪駆動4輪操舵の自動搬送ロボットを開発し、実用化を目指して事業を進めています。

株式会社Hakobotのコメント

このニュースを受けまして、株式会社Hakobot 代表取締役 大山純氏よりコメントが届きました。

・今回の資本業務提携の目的は何ですか?

資金調達に関しましては、今後の製品化に向けた開発及び事業拡大が目的となります。

業務提携に関しましては、製造業が多数工場を置く東大阪市荒本地区の1km圏内ほどの中で、ねじの小口配送などを配送業者を介さずに行うなど、新たな物流の形を実証していきたいと考えております。

・今後の展望を教えてください。

今後は、今回開発しました新機体の実証実験を重ね、機体の安定化を今年中にある程度目処を立て、来年には研究開発用途での販売を開始していきたいと考えております。

・読者へのメッセージをお願いします。

弊社が開発している自動配送ロボットは、今後の人口減少社会を見据えた事業で成功したビジネスモデルがまだ存在していません。弊社はこのような業界で、スタートアップならではの新しい試みをフットワークよく行っていくことで、成功するビジネスモデルの確立と業界の活性化を行っていきます。

今後も資金面や開発面、公道での運用面など、様々なリスクを抱えておりますが、同じ起業家の皆さまと共にチャレンジを続けていきます。

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また、大規模なシステム投資には資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、融資のノウハウや、VCから出資を受けるための方法など、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Hakobase Hakobot サンコーインダストリー ハコベース ロボット 倉庫 向上 屋外 株式会社 物流 自動 資本業務提携 配送
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