注目のスタートアップ

カイコの研究開発を行う「Morus」が2億円調達

company

2023年5月10日、Morus株式会社は、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

Morusは、カイコ(蚕)の研究開発・事業開発を行う、信州大学発スタートアップです。

カイコ由来のバイオ原料を主軸に、食品・化粧品・飼料・医薬品の産業向けの自社製品開発事業と、新規原料の共同研究開発を展開しています。

品種改良と量産によって複数産業へとカイコ原料を供給し、タンパク質危機などの世界的な課題を解決することを目的としています。

今回の資金は、事業の本格的なグローバル展開、チーム体制の拡大、分子生物学・栄養学の研究開発の深化、量産プラント開発に充当します。


カイコ(蚕)の繭は、絹(シルク)のもととなる動物繊維が採れることで知られています。

絹は古来から衣類の材料などとして利用されており、カイコの養殖である養蚕業も紀元前からと長い歴史を持っています。

近年、カイコに注目が集まっているのは、世界的な人口増大により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予測されており、新たなタンパク源として昆虫が期待されていることが理由のひとつです。

カイコはシルク生産のために完全に家畜化されており、他の昆虫よりも研究が進んでいることから、スピーディな事業化が期待できます。また、逃げない・共食いをしないといった特徴も有しています。

カイコ自身も他の昆虫にはない栄養成分を持っていることが判明しているほか、病気に強い品種のカイコなどさまざまな品種のカイコが存在しています。

日本は養蚕業が盛んだったことからカイコの研究においても蓄積があり、いくつかのスタートアップが登場しています。

Morusは、カイコ研究において深い知見を有する信州大学発スタートアップとして、カイコの研究開発・事業化を通じ、タンパク質危機などの世界的課題の解決を目指しています。

研究開発系のビジネスにとって資金は非常に重要です。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Morus カイコ タンパク質危機 バイオ 信州大学 化粧品 医療 原料 品種改良 株式会社 生物 研究開発 資金調達 量産 食品 飼料 養蚕
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

政治家や中央省庁・地方自治体と国民を繋ぐプラットフォームを運営する「PoliPoli」が資金調達
2022年5月12日、株式会社PoliPoliは、資金調達を実施したことを発表しました。 PoliPoliは、政治家や中央省庁・地方自治体と国民を繋ぐプラットフォーム「PoliPoli」・「PoliP…
ベリリウム製造販売事業を手がける核融合スタートアップ「MiRESSO」が18.3億円調達
2025年8月7日、株式会社MiRESSOは、総額18億3000万円の資金調達を発表しました。 MiRESSOは、国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構(QST)の認定を受けた核融合スタートアップ…
独自開発IoTデバイスを活用したOMOマーケティングなど展開の「アドインテ」が21.25億円調達
2020年6月8日、株式会社アドインテは、総額21億2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 独自開発したIoT端末「AIBeacon」を活用したOMOマーケティングや、リテール・メディ…
Webプロモーションの⽴ち上げに特化したオールインワンサービス「PENTA for StartUps」が正式リリース
2022年10月31日、株式会社Fiveは、「PENTA for StartUps」の提供を開始したことを発表しました。 「PENTA for StartUps」は、企業における新規事業やWebプロモ…
医療介護マッチング・サービス運営の「KURASERU」が「前澤ファンド」から資金調達
2021年1月1日、株式会社KURASERUは、株式会社前澤ファンドから出資を受けたことを発表しました。 KURASERUは、退院後や在宅療養が困難な要介護者と介護施設をマッチングするサービス「KUR…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集