注目のスタートアップ

トークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」やNFT事業などを手がける「フィナンシェ」が「丸井グループ」から資金調達

company

2023年3月28日、株式会社フィナンシェは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社丸井グループです。

フィナンシェは、トークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」、NFT事業、IEO(Initial Exchange Offering:トークンによる資金調達)支援事業などを展開しています。

「FiNANCiE」は、夢を持つ人(オーナー)と夢を支援する人(サポーター)が出会い、その夢の実現に向けて共創していくことができるコミュニティです。

オーナー(スポーツチームやクリエイターなど)は「FiNANCiE」を利用し、トークン(FT・NFT)を発行・販売することで、サポーター(ファン)から資金を獲得しつつコミュニティを形成することができます。

サポーターはトークンを購入することでオーナーを応援でき、さらにオーナーから限定の特典を受け取れます。さらにサポーターはコミュニティの一員としてオーナーから発行されるミッション(MVを一緒につくる、ワンマンライブを開催するなど)に協力し共創活動を通じて活動を直接支援できます。

今回の資金調達は、ビジネス拡大に資する事業連携を目的としています。

両社の顧客・ユーザー基盤、事業ノウハウをかけ合わせ、「FiNANCiE」とエポスカードの連携や、「マルイ」「モディ」店舗でのイベントなど、両社のシナジーを最大化する共創を検討します。

丸井グループは、2026年3月期までの中期経営計画において、「将来世代の未来を共に創る」「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」「共創のプラットフォームをつくる」という3つのテーマからなるインパクトを設定しています。

このインパクト達成に向けた重点項目のひとつである「一人ひとりの『好き』を応援」の実現に向け、フィンテック・小売事業一体のビジネスモデルを推進しています。


ブロックチェーンは2008年に発表された比較的新しいテクノロジーで、暗号資産のコア技術として知られています。

当事者間の相互通信(P2P)において、その取引の履歴を暗号技術で1本のチェーンとしてつなげていき記録するというデータベース技術です。理論上は改竄が不可能であり、セキュリティに非常に強固であるといわれています。

このブロックチェーン技術は既存のインターネットが抱えている、プライバシーの問題、権利の問題を解決できると考えられており、ブロックチェーンを実装した次世代のインターネットであるWeb3の実現に向けた取り組みが各所で進められています。

また、ブロックチェーン技術は暗号資産のコア技術であり、通貨の発行・管理・流通の基盤としても活用できます。

ブロックチェーンによって発行される独自通貨はトークンと呼ばれています。信頼性の高い独自通貨の発行が可能となったことで、さまざまに活用用途が広がっています。

たとえば、トークンを軸としたコミュニティが挙げられます。

ブロックチェーンを基盤としたコミュニティでは、トークンは発行者によって何らかの権利が与えられており、たとえばその保有量によってコミュニティでの議決権や投票権が与えられたり、デジタルなアイテムと交換できたりといったことで運用されています。

そのためトークンはお金や株のような役割を果たすことになり、そのコミュニティには経済圏が構築されます。これをトークンエコノミーといいます。

近年はこのトークンエコノミーの仕組みを活用し、民主的なコミュニティを構築する動きが活発化しています。

これまで活動をしていてもお金が流通することがなかった分野、たとえばデジタルアートのクリエイターやマイナーなスポーツチームなどにおいても、トークンエコノミーによって、チーム・個人の活動が適切に評価される仕組みを実現できると考えられています。

フィナンシェはこのトークンエコノミーの構築を通じ、スポーツチーム・エンタメプロジェクト・個人などの活動を支援しています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DAO FiNANCiE IEO NFT Web3 クラウドファンディング コミュニティ トークノミクス トークン フィナンシェ ブロックチェーン 丸井グループ 共創 株式会社 発行 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

認知症コミュニケーションロボットの開発・販売や認知症介護施設を運営する「ザ・ハーモニー」に「九州広域復興支援ファンド」が出資
2022年8月31日、九州広域復興支援ファンドは、ザ・ハーモニー株式会社に投資を実行したことを発表しました。 ザ・ハーモニーは、AIを活用した認知症コミュニケーションロボット「コモモン」の開発・販売と…
ブロックチェーン事業の「フロッグカンパニー」が「クォンタムオペレーション」と資本業務提携
2019年1月31日、フロッグカンパニー株式会社は、株式会社クォンタムオペレーションとの資本業務提携に合意したことを発表しました。 フロッグカンパニーは、ブロックチェーンを活用したサービスの設計・開発…
食が好きな人が集まって一緒にご飯が食べられるグルメ・アプリ運営の「キッチハイク」が2.5億円調達
2019年12月3日、株式会社キッチハイクは、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 “食べるのが好き”な人同士で集まってご飯が食べられるグルメ・アプリ「キッチハイク」を運営し…
「インパクトサークル」と「三井住友海上火災保険」が資本業務提携 金融包摂型インパクトファイナンスサービス提供へ
2022年10月18日、インパクトサークル株式会社は、三井住友海上火災保険株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 インパクトサークルは、インパクト事業活動が生み出す社会的インパクト…
わさびの自動栽培に取り組む「NEXTAGE」が資金調達
2023年2月22日、株式会社NEXTAGEは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス・ソリューションプロバ…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集