「ジャパネットホールディングス」が超小型陽子線がん治療装置を開発する「ビードットメディカル」に出資

2023年3月14日、株式会社ジャパネットホールディングスは、ペガサス・テック・ベンチャーズが主催する「スタートアップワールドカップ2022日本予選」において、株式会社ビードットメディカルに対してジャパネットグループ賞を贈り、賞金5,000万円を含む総額1.5億円の出資をペガサス・テック・ベンチャーズとの(共同)投資ファンドから行うことを決定したことを発表しました。

ビードットメディカルは、超小型陽子線がん治療装置を開発する、国立研究開発法人 放射線医学総合研究所(放医研)発のスタートアップです。

従来に比べて大幅に装置を小型化・低価格化することで、スペース・コストの問題で陽子線治療を導入できなかった病院への導入を目指しています。


陽子線治療は、すでに実用化されているがんを対象とした放射線治療の一種です。

一般的な放射線治療にはX線治療がありますが、X線治療はがんの周囲の正常な細胞にもダメージを与えてしまうという課題を抱えています。

陽子線治療はがん局部だけに照射が可能であるため、患者に優しい放射線治療となっています。さらに、治療にあたって入院が必要なく、1日15分から30分程度の治療ですむため、普段の生活を続けたままがん治療を行うことができるというメリットもあります。

こうした特徴から、高齢者、体力の低い人、合併症で手術ができない人にも治療の選択肢を提供でき、またがん患者のQOL向上にもつながります。

一方、陽子線がん治療装置は高さ10メートル・重さ200トン・費用50億円以上と非常に大型かつ高価であるため、病院が導入するにはハードルが高く、陽子線がん治療を受けられる施設が限られていることが課題となっています。

ビードットメディカルは、既設病院に収まる小型の陽子線がん治療装置の実現により、陽子線がん治療を誰もが選択できる医療として普及させることを目指しています。

すでに装置の原理実証には成功しており、現在は薬機承認取得に向けて申請を行っている最中です。

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