注目のスタートアップ

匂い(香り)を可視化するにおいセンサーを提供する「レボーン」が資金調達

company

2022年12月19日、株式会社レボーンは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、エステー株式会社などです。

レボーンは、においセンサー「Obre」や、においセンサーで測定したセンシングデータの管理システム「iinioi cloud」、においセンサーの特徴をベースに設計したオートサンプラー、6万通りの調香パターンを出力できるディフューザー、においのコンサルティングサービスを提供しています。

「Obre」は、人間が実際に感じている香気成分・におい成分を定量化するセンサーです。データは「iinioi cloud」に蓄積され、データの比較、グラフ化、においの識別、作りたい香りの提案などを行うことができます。

食品加工の生産ラインの官能評価試験を、レボーンのにおいセンサーとAIによって代替実施する実証実験を行うなど、食品・環境・農業・医療など多様な領域のにおいに関する課題を解決するソリューションを提供しています。

エステーとの協業により、新たな香り空間を演出するサービスの提供、においデータベースの構築と、それを活用した新製品の開発などを推進していきます。

匂いを最初に処理する場所は嗅球で、この場所は感情・記憶に強く関与している脳の領域である扁桃体と海馬につながっています。

嗅覚以外の感覚の情報は脳のこの領域を通っていません。そのため嗅覚は、もっとも感情・記憶と関係している感覚だといわれています。

こうしたにおいの特徴に着目し、強い記憶を残したり、ふとしたときに想起してもらうというマーケティング手法が存在します。

たとえばリゾートホテルなどでは、専用のアロマを調香してもらい、ロビーやシャンプーなどで使用することで、顧客により特別な体験を提供しています。

またにおいは、食品・化粧品・日用品などの開発の際にも重要であり、においは官能評価というヒトの感覚を用いた評価によって決定されています。

一方、においの領域は、ヒトの感覚に依存する属人的なものとなっており、特定のにおいを他人に伝えて調香するといったことは非常に困難です。

レボーンはこのにおいの課題を解決するため、においセンサーとにおいを解析するAI、そしてそれを利用できるプラットフォームを提供しています。

AIなどの先端技術の活用が進む時代においてデータ活用は企業を成長させるために重要な取り組みのひとつです。データ活用のためにその基盤やシステムを整備する必要があります。「冊子版創業手帳」では、創業期における社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI iinioi cloud Obre エステー センサー センシング ニオイ においセンサー レボーン 匂い 可視化 株式会社 資金調達 香り
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

化学分野に関する知見・知識を提供するプラットフォーム「CrowdChem Data Platform」を運営する「CrowdChem」が2.9億円調達
2024年9月11日、株式会社CrowdChemは、総額2億9000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 CrowdChemは、独自に収集したデータをもとに化学分野に関する知見・知識を提供する…
アド・ネットワーク事業展開の「オメガ」が資金調達
2020年2月6日、オメガ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 ビッグ・データを活用したアド・ネットワーク事業を展開しています。 また、日本語文字入力・着せ替えキーボード・アプリ「ANY…
VR/AR/MR領域に対するプロダクトの企画・開発の「Synamon」が2.5億円調達
株式会社Synamonは、総額約2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、引受先の1社でもある、AI翻訳の株式会社ロゼッタとは資本業務提携も実施し、グローバル・ユビキタスなオフ…
海外スタートアップに特化した情報プラットフォーム運営の「Zuva」が8,000万円調達
2019年10月16日、Zuva株式会社は、約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、早稲田大学提携VCであるウエルインベストメントです。 海外スタートアップに特化した情報プ…
スマート充放電管理サービスやGHG排出量可視化・削減策シミュレーションサービスを手がける「アークエルテクノロジーズ」が2.25億円調達
2024年3月6日、アークエルテクノロジーズ株式会社は、総額2億2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アークエルテクノロジーズは、スマート充放電管理サービス「AAKEL eFleet…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集