注目のスタートアップ

次世代の本人認証技術によるゼロトラスト型セキュリティサービスの実現を目指す「イニシャル・ポイント」が1.2億円調達

company

2022年12月15日、イニシャル・ポイント株式会社は、1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、モバイル・インターネットキャピタル株式会社が運営する「MICイノベーション5号ファンド」です。

イニシャル・ポイントは、SIM閉域網の通信領域において、リモートアクセス時に本人認証を向上させ、高い強度のセキュリティを実現する検疫型多要素認証「JinCreek for SIM閉域網」を提供しています。

今後、インターネットVPNの通信領域を対象とした、多系統VPN接続による検疫型多要素認証「JinCreek for VPN+」を開発し、2023年1月ごろを目処に提供を開始する予定です。

セキュリティを確保しながらインターネットに接続するには、SSL(暗号化して送受信する仕組み)や、物理的な専用回線を敷設するといった方法が考えられます。

しかしSSLは広く普及しているため攻撃の標的となりやすく、また脆弱性も多く発見されているため、セキュリティ上の問題が数多くあります。

また、物理的な専用回線はもっとも安全だといわれていますが、回線の敷設・管理に非常に高いコストがかかってしまうため、おいそれと構築できるようなものではありません。

コロナ禍ではテレワークが普及し、企業サーバーなどにリモートアクセスする機会が増加したこともあり、安全な通信環境を構築するサービスや技術のニーズが高まりました。

VPN(Virtual Private Network)は、多くの企業で利用されている、仮想的なプライベートネットワークのことを指します。

VPNは送信する情報を暗号化し、受け取り側はその暗号化された情報を復号化して読み取るため、第三者は途中で情報を盗んだとしても情報を判別することができないというものです。

一方で、VPNは絶対的に安全というわけではなく、VPNを利用するためのパスワードが流出してしまえば情報を盗まれてしまう危険性があります。

イニシャル・ポイントが提供を目指す「JinCreek for VPN+」は、ID・パスワード認証だけでなく、パソコン認証・生体認証・ワンタイムパスワードといった多要素による本人認証により、VPNの安全性をより向上させるサービスです。

適切なセキュリティの構築ができず顧客や社会に損害を与えてしまうと大きな損失となるため、セキュリティ対策はコストと捉えるのではなく、事業活動・成長に必須のものと位置づけ、投資と捉えることが重要だと経済産業省は示しています。「冊子版創業手帳」では、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期に実施できるセキュリティ対策について詳しく伺っています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ JinCreek for SIM閉域網 JinCreek for VPN+ SIM閉域網 VPN イニシャル・ポイント インターネット セキュリティ 技術 本人認証 株式会社 認証 資金調達 閉域ネットワーク
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

非FITの再生可能エネルギー発電事業の開発に取り組む「アスソラ」が7,000万円調達
2023年10月18日、株式会社アスソラは、総額7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アスソラは、非FITの再生可能エネルギー発電事業の開発に取り組んでいます。 発電事業で得られる電…
社会インパクト可視化システムと社会インパクト投資プラットフォームを開発する「インパクトサークル」が8,000万円調達
2022年3月16日、インパクトサークル株式会社は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 社会インパクト可視化型マイクロファイナンスと、社会インパクト投資プラットフォームを開発…
コーヒーのサブスクリプション・サービス運営の「POST COFFEE」が5,000万円調達
2019年10月1日、POST COFFEE株式会社は、総額約5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 コーヒーのサブスクリプション・サービス「PostCoffee」を運営しています。 …
EV用普通充電器などを開発・提供する「ジゴワッツ」が1億円調達
2022年10月18日、株式会社ジゴワッツは、総額約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ジゴワッツは、電気自動車(EV)用普通充電器「Ella」や、自動車用スマートロックシステム「Virt…
スマートマスクやスマートイヤホンを開発する「ドーナッツロボティクス」が「りーふねっと」と資本業務提携
2022年11月14日、ドーナッツロボティクス株式会社は、株式会社りーふねっとと、資本業務提携契約の締結に合意したことを発表しました。 ドーナッツロボティクスは、スマートフォンと連携し翻訳と音声の連携…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集