注目のスタートアップ

「i-nest capital」が知的財産権を可視化・収益化するインテリジェンスデータプロバイダー「IPDefine」に出資

company

2022年12月5日、i-nest capital株式会社は、IPDefine株式会社への投資を実行したことを発表しました。

IPDefineは、知的財産権の本来価値の可視化と有効活用のための技術開発・事業展開を目的に、2020年9月に設立された企業です。

2022年2月から、自然言語処理技術を駆使した独自のアルゴリズムによって権利行使可能な特許情報を掘り起こし、特許権利者に収益化の機会を与える権利行使アドバイザリーサービス「SARiSA(サリサ)」の提供を開始しています。

このサービスを利用することで、他業界の企業による特許権侵害状況や、世界30以上の市場を含めた広範囲な情報をスピーディかつ高精度に抽出できます。

米国の大手IT企業や法律事務所とアドバイザリー契約を締結しています。また複数の米国の大学と契約を締結する予定です。

今後、日本企業に対しても順次アドバイザリーサービスを提供する予定です。

今回の資金は、組織強化のための人材採用、「SARiSA」サービス拡充に充当します。

知的財産はビジネスの源でもあり、ビジネスを守るためにも活用できる重要な経営資源です。

とくに今後の市場規模の拡大が見込まれている先端産業・情報技術分野は、研究開発などの無形資産への投資によって形成され成長してきました。

経済産業省の「通商白書2022」によると、2015年時点における「各国の企業価値に占める無形資産と有形資産の割合」においては、日本企業は無形資産が31%・有形資産が69%、米国企業は無形資産が84%・有形資産が16%、欧州企業は無形資産が71%・有形資産が29%、韓国企業は無形資産が54%・有形資産が46%、中国企業は無形資産が35%・有形資産が65%と、中国企業以外のすべての企業は無形資産のほうが割合が高いことがわかります。

欧米では企業価値の源泉として無形資産が重視されている一方で、国内企業は知財・無形資産の投資・活用において遅れをとっているという現状があります。

日本は、年間の特許出願数・国際特許出願件数(2020年)において、中国・米国に次いで3位であり、世界でも有数の特許大国であるため、特許活用の土台は築かれています。

そのため、知的財産権を活用しやすい環境の整備や、経営戦略に組み込んでいくことの重要性の認知が進むことが重要となっています。

知的財産権の活用のためには、スタートアップ・中小企業のビジネスのことを理解した専門家の支援を受けることが重要です。創業手帳は無料で専門家の紹介を行っているため、知財活用を考えている企業はこちらを活用できます。また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」も無料で発行しております。ぜひご活用ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IP IPDefine SARiSA インテリジェンス サリサ データ プロバイダー 収益化 可視化 株式会社 知的財産権 知財
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

誰でも展示を作って公開できるバーチャルミュージアムプラットフォームを開発する「Virtualion」が5,000万円調達
2023年12月13日、Virtualion株式会社は、5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Virtualionは、いつでも誰でもどこでも、展示を作って公開できるバーチャルミュージ…
テレビ視聴の注視データを取得する「REVISIO」が2.4億円調達
2023年4月12日、REVISIO株式会社は、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 REVISIOは、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置して視聴者のテレビの視聴態度を計…
ライト・カウンセリング・マッチング・プラットフォーム開発の「the purpose」が1,800万円調達
株式会社the purposeは、総額1,800万円の資金調達を実施したことを発表しました。 匿名性のライト・カウンセリング・マッチング・プラットフォーム「Aizuchi(アイズチ)」を開発しています…
QB第ニ号投資事業有限責任組合(QB2号ファンド)及びWUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)がダイアモンド半導体デバイスを開発する「Power Diamond Systems」に出資
2023年3月15日、早稲田大学ベンチャーズ株式会社は、QBキャピタル及びNCBベンチャーキャピタルが共同で運営する、QB第ニ号投資事業有限責任組合(QB2号ファンド)及び、早稲田大学ベンチャーズ株式…
藻類基点の産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を主導する「ちとせグループ」が31億円調達
2023年9月12日、ちとせグループの統括会社であるCHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.は、総額31億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ちとせグループは、バイオテク…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集