注目のスタートアップ

尿によるがんスクリーニング検査「miSignal」を提供する「Craif」が「三菱UFJ銀行」と借入限度額15.2億円の融資契約を締結

company

2022年9月30日、Craif株式会社は、株式会社三菱UFJ銀行との間で、借入限度額15億2,000万円の融資契約を締結したことを発表しました。

Craifは、酸化亜鉛ナノ構造体とマイクロ流路を組み合わせた独自のデバイス「ナノワイヤデバイス」により、尿中に含まれる微量のがん細胞から分泌されるマイクロRNAを高効率に分離・回収し、AIを組み合わせて医療に応用することで、尿中バイオマーカー探索プラットフォームを構築しています。

この尿中バイオマーカー探索プラットフォームを活用したがんスクリーニング検査「miSignal(マイシグナル)」を展開しています。

2022年9月時点での対応がん種は、乳がんと卵巣がんです。

今後研究開発により順次検査可能ながん種を増加させていきます。

今回の融資は、経済産業省から産業競争力強化法に基づく革新的技術研究成果活用事業活動計画の認定を受け、独立行政法人中小企業基盤整備機構の「革新的技術研究成果活用事業円滑化債務保証制度(1)」を活用した東海3県の金融機関初の取り組みです。

がん細胞と正常細胞では分泌されるマイクロRNA(miRNA)の種類や量が異なるため、これを分析することでがんの早期発見・早期診断が実現できると期待されています。

マイクロRNAは血液にも含まれているため、大手のメーカーは血液中のマイクロRNAを取り出して分析するがん検査機を開発しています。

たとえば東芝は1滴の血液から13種類のがんを2時間以内に検知できる技術の研究開発を行っており、すでに99%の精度で識別できるまで開発が進んでいるといいます。

CraifはこのマイクロRNAによるがん検査において尿を利用する検査サービスを開発・提供しています。

血液による検査は注射によって血液を抜く、もしくは、針で皮膚を傷つけて血液を採取する必要があるため、身体的・精神的に負担があります。

また、血液検査を自宅で手軽に実施できるようにするには、衛生面の課題もクリアする必要があります。

一方、尿は採取に身体的・精神的な負担がかからず、家でも手軽に採取できるため、疾患の検査としては多くのメリットがあります。

研究開発を主体としたビジネスでは、ビジネスとして軌道に乗るまでに研究開発のための資金が必要となります。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Craif miSignal がん スクリーニング ナノワイヤデバイス バイオマーカー マイクロRNA マイシグナル 三菱UFJ銀行 借入 株式会社 検査 融資
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合するサービス「OwlCare」開発の「EMC Healthcare」が1億円調達
2022年4月7日、EMC Healthcare株式会社は、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合するサービス「OwlCare」の開発や、保育…
訪問看護における看護師のマッチングサービス「chokowa」を開発する「Cone・Xi」が2,000万円調達
2022年9月29日、株式会社Cone・Xiは、総額2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Cone・Xiは、訪問看護における看護師マッチングと、訪問スケジュール機能を提供する「cho…
エクソソーム創薬の「EXORPHIA」が2億円調達
2022年5月19日、株式会社EXORPHIAは、2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)が運営するファンドです。 EXORPHI…
自然保全活動に対する資金循環を生み出す森林評価プラットフォームを構築する「sustainacraft」が資金調達
2022年7月6日、株式会社sustainacraftは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社三菱UFJイノベーション・パートナーズが運営する「三菱UFJイノベーション・パートナ…
AIシステムのトータル開発を手掛ける「Archaic」とICTサービス・プロバイダーの「ファンリード」が業務提携
2020年10月13日、株式会社Archaicは、株式会社ファンリードと、2020年10月1日に業務提携したことを発表しました。 Archaicは、AIシステムのトータル開発や、様々な領域へのAI応用…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集