注目のスタートアップ

都市型立体ロボット倉庫システムを提供する「Cuebus」が資金調達

company

2022年9月12日、Cuebus株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

Cuebusは、リニアモーターを活用した都市型立体ロボット倉庫システム「CUEBUS(キューバス)」を提供しています。

リニアモーターが組み込まれたタイルを床・ユニットに敷き詰め、その上を荷物を載せた磁石とキャスターがついた板が動くことで、荷物の整列・取り出しを自動化する倉庫システムです。

タイルは床だけでなく、3次元の格子型のユニットを、2階建て・3階建てと拡張していくことで立体的に構築することも可能であり、スペースを最大限有効に活用できます。

今回の資金は、運営体制の強化、ハードウェア・ソフトウェア・アプリケーションの開発推進に充当します。

人手不足にある製造業や物流倉庫では生産性の向上や省人化のため、テクノロジーの活用が進んでいます。

とくに荷物のピッキングなどを自動化する自律ロボットは大きな効率化につながるため、さまざまな倉庫で実用化に向けた取り組みが進んでいます。

倉庫内を自動化するロボットには、AMR(自律走行搬送ロボット)、AGV(無人搬送車)、GTP(棚搬送型ロボット)などの種類があります。

いずれも倉庫内の床を走行し、指定の場所や棚への搬送や、棚からのピッキングを担います。

倉庫内の床を走行するという特徴があるため、これらの搬送ロボットを走行させるための通路を設計する必要があります。

また、人間が同時に倉庫内を移動するのであれば、ロボットは事故防止のために、人間を認識し、自律的に停止したり避けたりするという機能が必要となります。

さらに、ロボットが走行する床が必要であるため、棚と棚の間には通路が必要となり、それなりの規模の倉庫が必要となります。

「CUEBUS」は、これらの倉庫ロボットと考え方が異なり、床自体が縦横無尽に動く仕組みを構築することで、荷物を移動させるというコンセプトです。

工場・倉庫などで動く床といえばベルトコンベアーが想像されますが、「CUEBUS」はこれをリニアモーターで実現しています。

敷き詰められたリニアモーターのタイルの上を、荷物を載せた板がパズルのように動くことで、置いた荷物を奥に、奥にあった荷物を手前に動かすことができます。

さらにこのタイルは格子状のユニットを組み合わせることで2階・3階と立体的に拡張できます。

既存の倉庫ロボットと違って通路が不要になるため、狭いスペースでも倉庫の自動化を実現できます。

タイルを敷き詰めるというシンプルな構造であるため、システムの構築もスピーディであるという特徴を持っています。

革新的なプロダクトの開発には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Cuebus キューバス リニアモーター ロボット ロボット倉庫 倉庫 株式会社 物流 立体 自動化 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

総合ITベンダー「インテック」がドローン・ロボットソリューションを提供する「ブルーイノベーション」と業務・資本提携
2022年5月26日、株式会社インテックは、ブルーイノベーション株式会社と、業務・資本提携契約を締結したことを発表しました。 インテックは、TISインテックグループのシステムインテグレーターです。 ブ…
アプリそのものが病気を治療する「治療アプリ」開発・提供の「CureApp」が21億円調達
2021年3月12日、株式会社CureAppは、総額約21億円の資金調達を実施したことを発表しました。 革新的な治療法(デジタル療法)である治療用アプリを研究開発・提供しています。 2020年8月には…
細胞の品質管理技術を手がける「Quastella」が資金調達
2023年10月19日、株式会社Quastellaは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、愛知県のディープテック推進事業「Aichi Deeptech Launchpad」のアクセラレーショ…
日本酒缶ブランド「ICHI-GO-CAN」などを展開する「Agnavi」が「JR東日本スタートアップ」と資本業務提携
2023年4月18日、株式会社Agnaviは、JR東日本スタートアップ株式会社を引受先とするS種優先株式の新株発行による第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表しました。 Agnaviは、1合…
音楽ライブポータルサイトを手がける「Chear」が資金調達
2024年4月30日、Chear株式会社は、日本政策金融公庫・きらぼし銀行から融資による資金調達を実施したことを発表しました。 Chearは、音楽ライブ情報ポータルサイト「Chear(チーア)」を開発…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集