長距離量子暗号通信の研究開発を行う「LQUOM」が光学単結晶・光学デバイス技術を保有する「オキサイド」と資本業務提携

tips

2022年5月18日、LQUOM株式会社は、株式会社オキサイドと、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

LQUOMは、長距離量子暗号通信の研究開発を行っています。

オキサイドは、光学単結晶・光学デバイス技術の製造・開発を行っています。

今回の提携により、オキサイドはLQUOMに、量子もつれ光源のキーデバイスである高品質波長変換素子と、量子中継器で利用される高品質光学単結晶・高機能波長変換導波路素子を供給します。

量子コンピューターは、量子力学というミクロな系の力学を説明する物理学の理論を利用した、新たな仕組みのコンピューターです。

量子コンピューターは、我々が現在利用しているコンピューターでは膨大な時間がかかっていた計算を瞬時に解くことができるため、次世代のコンピューターとして世界中で研究開発が進められています。

量子コンピューターにはいくつか方式があり、特定の計算に特化した量子コンピューターはすでに実用化されています。一方で、汎用的に使える(現在のコンピュターを代替するような)量子コンピューターはまだ研究段階にあり、実用化は2030年以降になるといわれています。

量子コンピューターの理論上の計算速度は非常に速いため、現在利用されている暗号化や暗号通信は瞬時に解読されてしまうことになります。そのため、量子コンピューターを実用化するには、同時に高度なセキュリティ・暗号化技術・暗号通信技術が必要となるのです。

そこで、新たな暗号通信として、量子力学にもとづいた量子暗号通信の研究が行われています。現在実用化にあたって有力とされている技術では、秘密鍵を光子(光の粒子、フォトン)に乗せて光ファイバーで送るというものとなっています。

しかし光ファイバーは距離が伸びるごとに外的要因による影響を受け、正しい情報が伝えにくくなるという課題があり、製品レベルでは100~200キロメートル程度が限界となっています。

LQUOMは、この量子暗号通信の距離の問題を解決するため、量子中継器の研究・開発を行っています。

最先端技術の開発には潤沢な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ LQUOM オキサイド デバイス レーザー 光学 単結晶 技術 株式会社 研究開発 資本業務提携 通信 量子コンピューター 量子力学 量子暗号通信
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スポーツジム向けオーダーメイドサプリメントサーバー「GRANDE」などを展開する「ドリコス」が3.3億円調達
2023年7月25日、ドリコス株式会社は、総額3億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ドリコスは、ヘルスケアの領域で、データとハードウェアをかけ合わせ、健康の自動化を実現するヘルス…
建機レンタル業界向けDXサービスを提供する「SORABITO」が8.4億円調達
2023年5月19日、SORABITO株式会社は、総額約8億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SORABITOは、建機レンタル会社向けオンラインレンタル機能構築支援クラウド「i-…
特許明細書作成サポートシステム「appia-engine」を開発する「Smart-IP」が2,500万円調達
2023年7月31日、Smart-IP株式会社は、総額2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Smart-IPは、特許明細書作成サポートシステム「appia-engine」β版の開発や…
AI SaaS事業を展開する「GROWTH VERSE」が29.2億円調達
2025年7月9日、株式会社GROWTH VERSEは、総額29億2000万円の資金調達を発表しました。 GROWTH VERSEは、AI SaaS事業を展開しています。 2025年3月現在、マーケテ…
介護事業所向けリハビリ支援ソフト「リハプラン」を提供する「Rehab for JAPAN」が11.3億円調達
2023年2月1日、株式会社Rehab for JAPANは、総額11億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Rehab for JAPANは、介護事業所向けリハビリ支援ソフト「リハ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集