「育児と仕事を両立したい!」ママの願いを叶えるお仕事紹介サービス「ママ職」代表 山﨑 恵さんインタビュー(前編)

創業手帳

子供ができることを、社会的にも喜べるようにしたい

(2018/02/16更新)

妊娠や出産は、女性にとって大きな出来事の一つです。
とても喜ばしいことなのに、仕事をしている女性の中には「仕事どうしよう?」、「上司になんて報告すればいいだろう?」といった悩みがフッとよぎる方もいるのではないでしょうか?

今回ご紹介する「ママ職」は、その悩みを解決するために生まれた、お仕事紹介サービス。現在約2,500人のママたちが登録しています。その代表である山﨑 恵さんは、東京都女性活躍推進大賞個人の部で優秀賞を受賞し、注目を集めている女性起業家です。

そんな山﨑さんに、「ママ職」が生まれたきっかけや、起業した際のエピソードを伺いました。

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山﨑 恵(やまざき・けい)
2003年 自分で事業をやるため上智大学経済学部を中退。
2003年から5年間サプリメント等の営業販売を代理店として行い、年間30万ドルを売り上げ300人の組織をつくる。
2008年 研修・コーチングの会社、株式会社メキキよりプロジェクトリーダーとして引き抜かれ、2年間人の人生に違いを創る研修に没頭し、出産を機に退職。
2010年 第1子、女の子を出産。
2012年 第2子、男の子を出産。
2013年 ママが子供のライフスタイルに合わせて働ける世の中を創るべく、株式会社Capybaraを設立。現在に至る。

子供と仕事、葛藤の中で生まれた「ママ職」

小池 百合子 東京都知事から表彰を受ける山﨑さん

ー最初に、東京都女性活躍推進大賞個人の部で優秀賞受賞おめでとうございます。受賞の感想を伺ってもよろしいでしょうか?

山﨑:私は、もともといろんなことにチャレンジするタイプだと思っていたんですが、思い返してみると、大きな企業に積極的に営業していない自分がいることに気づきました。この賞をいただいたことで、そんなメンタルを少しいい方向に変えることができたかな、と思います。

ーちなみに、上記の賞に応募したきっかけは何でしたか?

山﨑:この賞に応募したきっかけは、先輩のご紹介でした。「東京都で女性活躍についての賞があるから、応募してみたら?」という感じでお話をいただいて、応募したという流れです。

優秀賞を受賞したことはもちろんすごく嬉しいですが、結局は「自分はこれからどんな事業をしていくのか?」ということが一番重要です。審査員の方に響いたとしても、自分がターゲットにしている人たちに響かなかったら意味がありません。

「ママ職」をもっと広めるためにも、その点はブレずに活動していきたいですね。

ーでは、その「ママ職」の概要を教えていただけますか?

山﨑:企業からアウトソーシング(外部委託)された仕事を、登録してくれているママたちに提供し、家にいながら仕事をして収入を得てもらおう、というサービスです。現在は約2,500人のママたちが登録しています。

仕事内容は、事務代行や秘書代行といった業務が多いですね。
単独でできる仕事もありますが、ママたちがチームで行う仕事も紹介していますので、私生活と仕事のバランスを求めているママたちに安心して利用してもらえるような環境作りを実践しています。

ー「ママ職」を始めたきっかけはどのようなものでしたか?

山﨑:きっかけは、私が子供を産んだ後、働いていた時に起こった出来事でした。
今は7歳になる娘と5歳になる息子がいるんですが、娘が1歳の時には、保育園に預けて仕事をしていました。

すると、娘は毎朝泣くんです。それも3ヶ月間ずっと。
普通は長くても3週間あたりで慣れるそうなんですが、うちの娘はそういう点は頑固だったかもしれません(笑)。

毎朝泣かれると、「私は何のために仕事をしているんだろう?」って思うようになりました。ちょうど下の子を妊娠した時期でもあったので、結局働くことを断念したんです。

その2年後に、会社を経営している知人のもとで、秘書代行の仕事をやる機会がありました。その時は子供を預けずに在宅でやっていたんですが、ある時ふと「こういう働き方をしたいママって、いっぱいいるんじゃないかな?」って思ったことがありました。それがきっかけです。

ーちなみに、取引先はどうやって見つけていったのでしょうか?

山﨑:20代の時に個人事業主をやっていたのですが、その時の人脈から見つけました。当時は自分の営業力を磨くために、様々な研修に参加していたんですが、そこで人脈を作ることができましたね。

さらに、25歳の頃に研修会社で働かせてもらったこともあったので、そこでも企業の社長や役員といった方と知り合うことができました。

この時期に培った人脈は、クライアントを見つける際にすごく重宝しました。

ママだからこそ、ママの求めていることがわかった

ー起業する際に、印象的だった出来事はありましたか?

山﨑:先ほども少しお話ししましたが、私は個人事業主をやっていたことがありました。なので、今回の起業でも、特に深く考えずに個人事業主でやっていこうと考えていたんです。

ですが、起業の準備をしている際に、ある人から「株式会社にしたら?」とアドバイスされたんですね。
株式会社は当時の私にとって遠い存在だったんですが、その一言で「株式会社にしようかな」って思えるようになりました。

結局、「確かに、ママたちに仕事を提供するんだったら、株式会社の方が信頼度は高いよなぁ」って思って株式会社にしました。今考えると、この判断が良かったと思います。

やることは変わらないんですが、「株式会社」を名乗ることによって「ママ職をインフラ事業にしていこう」という覚悟が明確に決まりました。これは印象的な出来事でしたね。

また、当時は資金節約のために自分でホームページを作ったんですが、SEO対策が課題でした。
ちなみに、もともとパソコンに少し苦手意識を持っている主婦でしたから、SEOはあんまり詳しくない分野でした(笑)。

そこで、知人が開催していたSEO講座を受けに行ったんですが、気付いたのは、「ママが検索したいワードを、ママである自分だからこそわかった」ということでした。

例えば、当時の競合企業は「在宅ワーク」という検索ワードを狙っていました。ですが、仕事を探しているママは、「ママ 子連れ 仕事」といったキーワードで検索していることが多かったんです。なので、このキーワードで1位を取れるように、習ったことを活かしてSEO対策をしました。

その結果、狙っていたキーワードで1位を獲ることができて、毎日1名のママさんが登録してくれました。

ー毎日1名の登録って、初めて間もない事業ではすごい成果ですね。

山﨑:ある意味ラッキーな出来事も重なっていますが、目の前にある「できること」、「できそうなこと」を全部やっていったら、結果に繋がってくれました。

「カピバラ」に込められた意味

ーふと気になったのですが、会社名にもなっている「カピバラ」には、どんな意味が込められているのでしょうか?

山﨑:カピバラって、親族のメスみんなで子育てをするそうです。
それは母乳もしかりで、自分の子供じゃない子にも母乳をあげて一緒に育てるそうです。ある意味、役割をシェアする動物なんだと思います。

ママ職でも、一つの仕事を何人かのママで手分けしてやっていただくこともあります。つまり、仕事をママたちにシェアするんですね。
仕事をみんなで協力し合う、助け合う。そんなつながりを作りたいと思って、「株式会社Capybara」という社名にしました。

【後編はこちら】ママ職を社会インフラに
「未来の子供達のために新しい世界を創る。」ママ職代表 山﨑 恵さんが提案する、ママの新しい働き方(インタビュー後編)

(取材協力:株式会社Capybara/山﨑 恵
(編集:創業手帳編集部)

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