「売らないのに顧客が買う」質問型営業の伝道師青木氏に、説得の極意を聞く

創業手帳
※このインタビュー内容は2021年09月に行われた取材時点のものです。

指導実績4万人超。売れる営業方法・営業パーソン育成方法について「リアライズ」青木氏にインタビュー


コロナ禍も相俟って、デジタルマーケティングの重要性が増している昨今。しかし、マーケティングで集客できても、最後の一押しである「営業」が成功しなければ商品・サービスは売れません。ある意味では、営業の重要性はかつてない以上に増している、と言えるのではないでしょうか。

米国系人材教育会社で1,000名以上いる営業パーソン中1位の実績を挙げるなど、数々の輝かしい営業実績を持つ青木毅氏。その実績をもとに営業研修やコンサルティングなどを手がける株式会社リアライズを創業し、現在までに4万人以上の営業パーソンを指導されてきました。

『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業 』などの営業本シリーズは累計20万部を突破するまでの人気を誇る青木氏。氏の提唱する「質問型営業」の極意や営業組織育成のポイントなどについて、創業手帳の大久保が聞きました。

青木毅代表取締役

青木 毅(あおき たけし)株式会社リアライズ 代表取締役
飲食業・サービス業・不動産業を経験後、米国人材教育会社代理店に入社。セールスマン1,000名以上の中で、5年間の累計業績1位の実績を上げる。97年にリーダーシップ部門代理店へ移籍。98年には個人・代理店実績全国第1位となり、世界大会で世界大賞を受賞する。2002年に独立し、株式会社リアライズ(本社:京都府)を設立。「お役立ち」を基本理念とする質問型営業の営業コンサルティングや企業経営者・幹部・個人に対するモティベーション研修・講演などを行う。研修先は、大阪ガス・トヨタ・生協・明治安田生命保険など、メーカー、商社、販売、サービス業など様々なところで業績アップに貢献している。
著書は国内15冊。海外8冊。販売総数は20万部。『ビジネスリーダーの質問力』(角川SSC新書)『あなたへの質問』、『説得・説明なしでも売れる!「質問型営業」のしかけ』『営業は質問で決まる』『アプローチは質問で突破する!』(以上同文舘出版)「3つの質問だけで売上が上がる質問型営業」「質問型営業最強フレーズ50」「質問型営業でトップセールスになる絶対法則」(以上ダイヤモンド社)など。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

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「売らないのに顧客が買う」質問型営業

売らないのに顧客が買う質問型営業

大久保:本日は『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業 』などの質問型営業本シリーズが累計20万部以上売れている青木さんに、営業の極意を聞きます。著作も拝読いたしました。青木さん、よろしくお願いします。

青木:ご紹介ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

大久保:最近はSNSやWebでの集客が流行っていますが、いまだに商品を売り込む場面や、リクルーティング、投資家への売り込みなど、営業をする場面はたくさんあります。「営業」と聞くと古いような気がしますが、そう考えてみると今でも新しいテーマでもあります。本日は、「商品を売る」というだけではなく、広く「人を説得する技術」について、ご教授ください。

青木:わかりました。まずいきなりですが、説得するためには説得してはいけないんです。矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、説得しないで、相手に納得してもらう。「営業」という言葉も「売る」というニュアンスがあるので、弊社でも「『営業』という言葉はやめよう」と言っています。営業ではなくて、「専門アドバイザー」。

大久保:説得してはいけないわけですね。

青木:そうです。説得してはいけません。「専門アドバイザー」としてお客様に役立つような情報を提供する。その中で、お客様に役立つために商品が必要になるので、商品をご提案する、という流れです。もしお役立ちできなければ、他の商品を紹介してもいい。だから売ってはいけないんです。営業してはいけない。営業パーソンが売ろうとしないでお客様に役立とうとする。結果的にお客様が買ってくれる。これが理想です。

大久保:なるほど。

青木:営業パーソンは売り込もうとするから下手に出てしまうんです。お客様を動かそうとしてしまう。それでますます売れなくなります。私も昔はお客様を説得しようとしていました。世の中の9割近くの営業パーソンはそのように売っているのではないでしょうか。しかし、それでは売れません。お客様の欲求ニーズを聞いて、ニーズに役立つ商品をお伝えする。だから売れるんです。

大久保:昔は情報がない時代だったので、情報を伝えて説得する、という意味もあったかもしれませんね。でも今は情報が溢れている。

青木:そうです。ご指摘の通り、問い合わせてくる段階ですでにお客様はある程度情報を持っています。私もインターネットの時代が来てから、質問型営業に切り替えました。お客様は何かしら悩みを持っています。だから問い合わせが来たときには、まずその悩みを整理してあげる。「失礼ですけど、的確にお答えするために、質問させてください」という形でね。電話もオンラインも全部同じです。まず質問して、お客様のニーズを聞く。そして役立とうとする。この流れで質問型営業が始まります。

質問型営業の3つのアプローチ

大久保:質問型営業には3つのアプローチがあると聞きました。

青木:はい。一つ目は、まず営業の概要を伝える。「我々はこういうもので、こういうサービスを売っています。本日はぜひお役に立ちたいと思って来ました」、みたいにね。二つ目は、アイスブレイクです。相手の話を聞いて、相手のことを知る。悩みを聞くんです。三つ目は、直面させる。相手の現状と問題に気づかせて、その問題を解決するためには、商品が必要だと気づかせる。そうすると、相手が勝手に「買いたい」と思って商品のプレゼンが始まるわけです。

大久保:なるほど。ちょっとここで質問です。「質問型営業」というだけあって、質問から営業を始めるのが理想ということですが、質問から始まらない営業もあると思います。たとえば、スマートフォンが初めて登場したときには、誰もスマートフォンのことを知りませんでした。商品によっては最初から質問することはできないと思いますが、どう思われますか。

青木:そのために、最初にさらっと概要だけ伝えるんです。「スマートフォンという商品があって、それはこういう商品なんですが」という風に。あくまで手短にお伝えする。その後に相手にヒアリングして、商品に興味を持ってもらう。

大久保:なるほど。

青木:相手が興味を持ってからはじめて、商品のプレゼンが始まります。そしてクロージングに持っていく。これが質問型営業の一連の流れです。

大久保:アプローチの二段階目は、アイスブレイクということですが、これはどのようなことをするのでしょうか。

青木:ヒアリングです。相手は悩みを持っている。その悩みについてうまく聞き出す。

大久保:具体的にはどのようにヒアリングするのでしょうか。

青木:営業パーソンは四六時中自社商品のことを考えているので、商品のメリットを全部知っている。一方でお客様は商品のことを知らない。お客様は仕事のことや子供のことなど、さまざまなことを考えていて、商品のことを詳しく知りません。だから、焦点をあてて話す。

大久保:「焦点」というと、具体的にはどういうものですか。

青木:たとえば保険であれば補償。家であれば住み心地やライフスタイル。車であればカーライフ。どのようなものを求めているのか、お客様から聞き出すんです。だから家を売るのであれば、「どんな生活を送りたいか」聞くんですね。聞いている中で、お客様はだんだん買いたくなってくる。信頼もしてくれるしね。聞きながら「専門アドバイザー」として、一緒に解決策を練っていく。

大久保:なるほど。しかしこういったパターンもあるかなと思います。たとえば、この『創業手帳』のお客様は、問い合わせがきた段階ですでに悩み・ニーズが明確なケースが多いです。そうした場合、「そうしたお悩みをお持ちのお客様は多いんです」と言ってしまうのか、それとも「なるほど。そうなんですね」といった具合にお客様の悩みをいったん知らない体で聞くのか、どちらがいいのでしょうか。

青木:知らない体で聞くのがいいですね。「ははぁ、そうですか」と。いったん、まっさらな気持ちで聞く。一通りお客様のお悩みを聞いた後で、「なるほど。実はそういったお客様も多いんですよ」という風に切り出します。

大久保:なるほど。あらかじめお客様の悩みが想定できていても、まずはいったん聞くんですね。

青木:はい。その方がお客様から信頼していただけます。

大久保:ヒアリングせずに、いきなり商品を売り込む人もいますよね。

青木:それでは売れませんね。アメリカなんかですと、いきなりメリットから売り込んでも「じゃあ買おう」となりますけど。でもここは日本ですからね。日本では信頼が大事です。逆に信頼があれば、商品のことをよく知らなくても買ってもらえることすらあります。「この人にはよくしてもらってるから」という具合で。

大久保:最近では減りつつありますたが、昔だったら飲みニケーションやゴルフで濃密に関係を築く、という方法を取る営業パーソンも多かったですよね。

青木:そうです。ところが、やり方次第ではヒアリングの10分程度だけで一緒に飲みに行ったくらいの信頼関係を築くこともできます。最近はデジタルで集客して、インサイドセールスということでオンラインで営業していますよね。そうした場合でも、ヒアリングだけで、濃密な信頼関係は築けます。

大久保:ヒアリングが重要なんですね。

青木:重要です。相手のことを聞いて、思いを知る。これは外せませんね。

大久保:そして、最後は「直面させる」ということですね。

青木:はい。自らの現状と、現状の問題解決の必要性に直面させます。そこまでいくと、プレゼンに入れます。あくまで売ろうとするのではなくて、問題解決の必要性に直面させることで、お客様の方が勝手に買いたくなってくる。だからそこで「専門アドバイザー」として問題解決のために商品をご提案する、ということです。

大久保:昔の営業より専門性が上がっているんですね。

青木:はい。専門アドバイザーとして、解決策をコンサルティングする。そのようなイメージです。

大久保:なるほど。商品を売ろうとするんではなくて、解決策を売るんですね。

青木:そうです。解決策を売ります。

売れない原因は商品?営業?

売れない原因は商品?営業?

大久保:営業パーソンの悩みとして多いのが、「商品の質」ということだと思います。「私は頑張っているのに、商品がよくないから売れない」と悩んでいるようなパターンです。

青木:そうした方もいらっしゃいますね。

大久保:そうした場合でも、たとえば弊社のような小さい会社であれば、営業と商品企画が連携して商品を改善していくこともできます。しかし大企業の場合ですと、営業パーソンが商品の悩みを持っていても、商品企画と連携するのはなかなか難しいですよね。このあたりはどう思われますか。

青木:その場合でも連携した方がいいですね。営業パーソンが営業現場でもらったお客様からのフィードバックは、商品企画に連携した方がいい。それで商品がよくなれば、より売れますしね。

大久保:なるほど。

青木:しかしその場合でも、「この商品はよくないから」という風に喧嘩腰でいくと、当然、商品企画側にも聞いてもらえない。イキイキと営業していた結果「商品の改善点」を聞いてきた。だからそれを連携する、というイメージです。

大久保:「商品がよくないから売れない」と思って転職を繰り返す方もいると思います。売れないからどんどん気持ちが消耗していって、会社に対する印象も悪くなったりして。

青木:そういう方は、「商品を」売ろうとしてしまっているんですよね。

大久保:どういうことですか。

青木:「商品を」売るのではなくて、お客様の「問題の解決策を」売る。だから嫌がられるわけがない、というわけです。面会の時間も相手の役に立っているわけですから。だから売れる営業は転職もしない。

大久保:なるほど。嫌がられるわけないから、営業も楽しくできますね。

青木:そういうことです。相手の役に立つわけですから。その結果として、商品が売れて、営業ノルマも自然と達成できる。達成し続ける、ということも重要です。達成し続けるためには楽しくなければいけないですし、達成し続ける中で新しいお客様を紹介してくれる方も出てきますしね。

大久保:いい循環ができていくわけですね。

値段は価値。価値を売るのが営業

大久保:価格交渉についてはどう思われますか。お客様視点で考えると、値引きした方がいいという場合もあるのでしょうか。

青木商品の価格とは価値です。お客様の問題を解決するために、商品の価値を訴求する。すると値段交渉に持ち込まれることもない。商品のよさを説明する、ということになると、競合の商品と比較することになって、値引き交渉に持ち込まれてしまいます。

大久保:なるほど。

青木:相手の欲求ニーズを、商品を使っていかに実現できるかを説明するんです。そのような営業は他にはなかなかいないので、比較されることもない。勝手に差別化され、オンリーワンになってしまう。それで自然と売れてしまう。

大久保:売れない営業パーソンは値引きしてしまいがちですよね。でも価値をきちんと訴求すれば、値引きする必要はない。

青木:そうです。正しく営業をしていれば、値引きする場面は出てきません。あくまで、相談に応じるという程度です。

素直な営業パーソンが革命を起こす

素直な営業が革命を起こす

大久保:営業パーソンの育成について聞きたいです。野球の例でいうと、バットを100回振らせて慣れさせることでヒットが打てるように育てる、ということがあると思います。営業においても、とにかく片っぱしからお客様のところに訪問営業させる、ということがありますよね。それについてはどう思われますか。

青木:よくないと思います。バットを100回振る、といっても、いきなりバッターボックスに立たせるのはダメです。野球でも何でも、まず練習が必要です。練習を100回やらせて、それから営業に行かせるのであればOKです。たとえば弊社では、質問型営業ができるトップセールスを集めて、トークスクリプトを作り上げます。そしてスクリプトの意味を説明しながら徹底的にスクリプトを覚えさせます。覚えた後で、営業に出かけさせるんです。

大久保:ボクシングの例で言うと、いきなり出かけていったらボコボコにされちゃいますしね。

青木:そうです。昔であれば、営業パーソンにいきなり名刺配りに行かせたりしましたが、今はNGです。お客様の評判を落としてしまうので、そんなやり方で営業パーソンを育成するのはやめた方がいいです。

大久保:富士山の麓で合宿する、みたいな会社もありますよね。

青木:合宿は「気持ちを高める」という意味はあるかもしれません。しかし、弊社ではそのような形で営業パーソンを育成することはありませんね。

大久保:社長やトップセールスが売れば、確かに商品は売れます。しかしそれでは組織として、売上を拡大することは難しいです。だから「営業パーソンを育成しよう」となるわけですが、育成は何から始めればいいのでしょうか。

青木:まずは売れる営業パーソンの売り方を分析することから始めます。売れる方のトークのやり方と文言を分析して、マニュアルに落とし込みます。分析すると分かりますが、売れる営業パーソンの営業スタイルは、自然と質問型営業の形式になっています。そしてマニュアルに則って、言い方まで覚えさせる。役者さんみたいにね。

大久保:なるほど。言い方も重要なんですね。

青木:重要です。弊社で建設会社の新卒の方を育成したことがありました。その会社では、「1年経たないと家は売れない」というのが常識だったらしいのですが、私が育成した方は、入社した年の6月時点ですでに2件を売ったそうです。なぜそれができたかというと、マニュアル通りにやったから。

大久保:となると、経験豊富な中途の方より、むしろ新卒社員の方が素直でいいのかもしれませんね。

青木:おっしゃる通りです。新卒の方が結果を出すと、今まで「本当にこんなやり方でできるのかな」と思われていた中途の方も信頼して、マニュアル通りにやり出す。そのようにして営業組織に革命が起きます。

大久保:つまり、「この人だから売れる」というわけじゃなくて、「このやり方だから売れる」、ということですね。

青木:はい。やり方が重要なんです。トークのやり方や表現が大事。

大久保:「この人だから買う」、というのもありそうな気がしますが。

青木:それはマニュアル通りにやった後の話ですね。マニュアル通りに営業した後で、「まあ、この人が言うなら買おう」となる。

大久保:なるほど。マニュアル通りにやるんだったら、全員同じ結果になりますよね。

青木:全員同じになります。つまり、マニュアル通りにやれば、全員売れるようになります。

大久保:センス頼りの営業はダメ、ということですね。

青木:ダメです。経験豊富な方はセンス頼りになっていることも多いので、営業組織の改革をやろうと思ったら、まずは素直な方から育成していきます。素直な方が売れるようになると、センス頼りの「野武士」のような営業パーソンも、後追いで真似するようになる。

大久保:「野武士」というのはいい表現ですね。

青木:野武士のような営業パーソンが多い会社は、それぞれがセンス頼りにやっている。社内で営業のロールプレイングをやることもないわけです。しかし弊社が研修した会社では、営業はマニュアル通りにやるわけなので、社内でロールプレイングをする文化ができる。練習の文化ができる。そういう文化がある会社は強いですよ。

大久保:営業に革命を起こすのは、素直な方が多いと聞きました。採用する方も、素直な方がいいですよね。

青木:はい。素直な方、それでいてやる気がある方がいいですね。営業は。

大久保:営業パーソンにインセンティブを与える会社もあります。インセンティブについてはどのようなお考えをお持ちですか。

青木:賞与を与えるのはいいと思います。しかしあくまで「お客様に喜んでもらえた対価」として、賞与を与える、ということです。

振り返ることで成長する

大久保:最近の営業パーソンはCRM(※)を利用することも増えてきました。CRMについてはどう思われますか。

青木:CRMを使う・使わないに関わらず、振り返りをすることは重要です。弊社の研修では営業内容の振り返りを毎日してもらっています。どんな場面でどんなことがあって営業が成功したのか、どんなことに気付いたか、毎日書いてもらっています。書いた内容を我々が見てコメントを返す。

2週間で1セットの研修を6〜8回にかけて実施します。研修では「研修の内容ではなくて、研修での過ごし方が研修だ」ということを伝えています。どう過ごしたかを見るために、自分の営業方法を振り返ってもらって書いてもらうことが大事。振り返りの内容で、研修を受けた方が営業パーソンとして成長できているかどうかがわかります。

大久保:なるほど。

青木:ゆくゆくは、コメントを返すのは営業パーソンの上司の方に引き継いでもらいます。教えたことをしっかりと実践しているのかどうか追跡して、成長を追います。

上司の方は、営業数字ではなくて、営業のやり方の成長具合を追う。営業のやり方がよくなってくれば、自然と数字も達成できてしまいますから。

(※)CRMとは…カスタマー・リレーションシップ・マネジメントの頭文字を並べた略称。日本語では顧客関係管理。その名の通り、お客様との関係を管理することを意味する。そのためのツールのこともCRMと呼ぶことがある。有名なCRMツールにはSalesforceなどがある。

起業家へのメッセージ

起業家へのメッセージ

大久保:起業家の方へのメッセージをお願いします。

青木自分なりの営業スタイルを確立することが重要です。自分が売れれば、困難な場面が来ても乗り切れるはずです。逆に、自分が売れなければ、部下の方にも売らせることはできません。

最近ではマーケティングの技術も進歩してきてはいますが、やはり最後は営業が必要です。営業ができなければ、マーケティングで集客できても、取りこぼしてしまう。

営業力を身につけてください。

大久保:確かに、一番商品のことを知っている社長が、結局一番売れますからね。

青木:はい。私は農耕型営業をやっています。お客様をコツコツと農作業をするように育てていく。するとお客様は「買いたい」となりますし、お客様が他のお客様を紹介してくれる場面も出てきます。

正しい質問型営業をしていれば、お客様は覚えていてくれる。それで最後は戻ってきます。もちろん、こちらからアプローチをし続けることは必要ですが。

大久保:今日は営業パーソンだけでなく、広く「人を動かす秘訣」について伺えました。青木さん、本日はありがとうございました。

質問型営業本

「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業 ダイヤモンド社

「たとえば?」「なぜ?」「ということは?」という3つの言葉を駆使するだけで、自然と売れるようになる質問型営業を伝授する本書。営業パーソンだけでなく、「人を動かす秘訣」について知りたいすべてのビジネスパーソンにおすすめです。

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(取材協力: 株式会社リアライズ/代表取締役 青木毅
(編集: 創業手帳編集部)



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