IBM BlueHub主催 インバウンド旅行者向けスタートアップコンテスト、最優秀賞はメトロエンジン株式会社!
創業手帳編集部が潜入取材!
(2017/06/22更新)
インバウンド消費に商機を見出す旅行業界とそれを取り巻く関連業種を含めたエコシステムによる新たなビジネスモデルの創造を目指すスタートアップコンテスト「IBM BlueHub : Open innovation program Inbound Travel」。そのDemodayが5月19日に行われました。
数々の魅力的なスタートアップが参加される本イベント、果たして最優秀賞はどの企業の手に渡るのでしょうか?創業手帳編集部がその様子を潜入取材しました!
この記事の目次
IBM BlueHub:Open innovation program Inbound Travelとは
Open innovation program Inbound Travelとは、インバウンド消費に商機を見出す旅行業界とそれを取り巻く関連業種を含めたエコシステムによる新たなビジネスモデルの創造を目指すスタートアップコンテストです。
今回はスタートアップ8社が参加され、どの企業も熱が入ったプレゼンテーションを行っていました。
次々と発表される旅行者向けの新たなアプローチに、観客や審査員の方々も興味津々。ときには「発表されたサービスをより良くするためにはどうしたらいいか?」を審査員と発表者でディスカッションする場面もありました。
審査員のご紹介
石井 芳明
1987年に通商産業省(現経済産業省)入省。中小企業・ベンチャー企業政策をはじめ、産業技術政策や地域振興政策等に従事されてきました。その一方で2012年には早稲田大学大学院博士課程を修了されております。
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岡 洋
千葉大学大学院卒業後、2007年IMJ入社。その年の最優秀新人賞を受賞。営業兼プロデューサーとして、学校法人のサイトリニューアル、インポートアパレルのEC立ち上げ、女性誌のブランドサイトリニューアルなど、多くのインテグレーション案件に従事されてきました。
2010年からアフィリエイトプラットフォーム「VERSiON-M」のセールス&マーケティングを担当。2011年にはスマートフォンアプリ「ショッピッ!」の新規事業開発を経験し、2012年株式会社IMJインベストメントパートナーズ(現 IMJ Investment Partners Pte.Ltd.)の立ち上げから参画し、現在はパートナーとして投資事業に従事されています。
栗島 祐介
早稲田大学商学部卒業。その後は大手資産運用会社にて株式トレーダーやファンドマネジャーを経て、アジア・ヨーロッパにおいて教育領域特化型の投資を行う株式会社Vilingベンチャーパートーナーズ代表取締役社長に就任。
また、新産業創出を行うスタートアップを生み出すための起業家支援コミュニティ「Supernova(スーパーノヴァ)の企画・運営総括も行い、その他複数社に社外取締役・アドバイザーとして関与されております。
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嶋根 秀幸
教育・評価システムの構築提案、人材採用コンサルティングを経験後、音楽SNSや動画配信サービスを立ち上げられました。米国ソーシャルゲームベンチャーの日本法人Rock you Asiaの立ち上げ後、MOVIDA JAPANにてスタートアップ支援プログラム(Seed Acceleration Program)を立ち上げ、2011年から2014年の間に、プログラム5期50社への投資を行われています。現在はMistletoeでスタートアップ支援やイベントプロデュース及び育成プログラムの設計支援を担いながら、個人ではIT・モノづくり人材の発掘や自治体との教育・育成事業を手がけています。
西村 賢
TechCrunch Japan 編集長。Rubyを中心にコードの読み書きもするITジャーナリスト。学生時代に寄稿を始めたPC雑誌「月刊アスキー」の編集・記者としてコンシューマー製品やネット系情報を担当。PC・ネット情報誌「週刊アスキー」、ITエキスパート向けWebサイトの「@IT」で編集・記者を経て現職。国内外のIT企業やスタートアップ企業の取材多数。@IT時代にはエンジニア向けのQ&Aサービス「QA@IT」を企画して立ち上げ。早稲田大学理工学部物理学科卒。上智大学非常勤講師。
平野 武志
(株)THE BRIDGE代表取締役。TechCrunch Japan、CNET Japanなどでテクノロジー系スタートアップの取材を続け、2010年にスタートアップ・デイティングを共同創業。
2013年にTHE BRIDGEに名称を変更し、日本語版の編集長に就任。
樋口 正也
日本アイ・ビー・エム株式会社 ワトソン・カスタマー・エンゲージメント事業部長
京都大学工学部卒。1993年 日本 IBM 株式会社に入社。大和研究所、本社等にてソフトウェア関連事業、クラウドコンピューティング事業の立ち上げを行い、2009-2010 年に米国ニューヨーク本社に赴任。2011 年の東北震災直後より復興支援、スマートシティ事業などに関わり、2012 年より東北支社長、2013 年北海道・東北支社長、2014 年 7 月よりパートナー・アライアンス事業部ソリューション事業部長などを経て、現職。
参加スタートアップ
株式会社Fesbase、株式会社クリエ・ジャパン
海外人旅行客向けAIトラベルアシスタント「YOYAKU」
海外人旅行客が楽しみたいものの一つ「食」に注目したサービス。
「言葉の壁でいきたい場所がわからない」、「グルメサイトの評価を信じていいかわからない」など、よくある悩みを解決できるシステム構築案が観客の興味を誘っていました。
株式会社RichTable
レストラン向けマーケティング / 商品開発支援ツール「Quippy for Restaurants」
インスタグラムの写真からレストランを検索できる新感覚のグルメアプリ。
近辺のお店をすぐ写真表示してくれるシステムなので、地道にレストランを探す手間が省けるのが好印象でした。
株式会社マイベース
酒造ツーリズムとパーソナル日本酒ソムリエ「SAKEVEL」
訪日外国人からの人気が高い「日本酒」にスポットを当てたサービス。
首都圏だけでなく地域の酒蔵に眠る観光資源を有効活用して、地域振興に役立てる点が評価されていました。
プレティア株式会社
ARナビゲーションサービス「SnapGo」
スマホ画像から自分の位置を特定して設定した目的地まで連れて行ってくれるサービス。
日本語が読めない訪日外国人のために、写真という視覚で理解できるツールでわかりやすく伝えるという「迎え入れる側の配慮」を感じたサービスでした。
株式会社Andeco
祭情報提供アプリ「Miccossy」
訪日外国人向けのお祭り情報提供サービス。
富士山に並ぶ検索ワード「MATSURI」に着目することで、新たな日本のアピール方法を提案していました。
株式会社レアリスタ
訪日旅行者の悩み解決動画配信サービス「1Minute Japan」
個人旅行者向けにありがちな疑問を1分の動画で紹介・解決するサービス。
訪日して初めて感じるマナーなどの苦手意識改善に大きく役立つ印象です。
メトロエンジン株式会社
ホテル向け客室単価設定ツール「メトロエンジン」
ホテルや旅館が収益を最適化できるツール。
今まで大半が経験値で設定されていた部屋の価格なども最適に設定できるので、旅館業の方々にとって大きな武器をなるでしょう。
いよいよ表彰!受賞者は・・・?
最優秀賞
メトロエンジン株式会社
ホテル向け客室単価設定ツール「メトロエンジン」
田中良介CEOコメント
「これから僕たちがやっている機械学習は、過去のデータを覚えこませて精度を上げていくと、将来を予測することができます。これはホテル業界だけでなく、様々な分野にも応用が利くものとなるので、これからもどんどん向上させていきたいと思います。」
Tech Crunch Japan賞
メトロエンジン株式会社
ホテル向け客室単価設定ツール「メトロエンジン」
メトロエンジン株式会社は、最優秀賞と併せて2部門で受賞されました。おめでとうございます!
THE BRIDGE賞
株式会社マイベース
酒造ツーリズムとパーソナル日本酒ソムリエ「SAKEVEL」
Supernova賞
株式会社マイベース
酒造ツーリズムとパーソナル日本酒ソムリエ「SAKEVEL」
Spiral Ventures賞
株式会社マイベース
酒造ツーリズムとパーソナル日本酒ソムリエ「SAKEVEL」
なんと、株式会社マイベースは3部門で受賞されました!おめでとうございます!
Mistletoe賞
株式会社Andeco
祭情報提供アプリ「Miccossy」
IBM Blue Hub事務局から創業手帳読者にコメント
本イベントについて、主催企業であるIBM BlueHub事務局からコメントをいただきました。
今回のプログラムを通して、訪日旅行客向けサービスが複数創出されました。すでに事業とし踏み出しているものもあります。
イベント(Demoday)を御覧頂いたとおり、会場のキャパシティーの限界となる約200名の参加者と、多くのメディア会社にも参加いただきました。プログラムの開催する度に注目度も高まっており強い手応えを感じています。
インバウンド消費に勝機を見出す旅行業界とそれを取り巻く関連業種を含めたエコシステムによる新たなビジネスを創出を目的としています。
今後も複数のテーマを設定し、継続的に開催していきます。具体的にはSportsや建設・不動産などを考えています。
参加いただいた起業家それぞれに注目していますが、Demodayで最優秀賞を受賞したメトロエンジンの田中氏の、アイデアを具現化するまでのスピードの速さや、最新のテクノロジーをいち早く活用するスタンスは、今後の更なる成長を期待させるものでした。
今後もオープン・イノベーションのプログラムを継続的に開催していきます。自社単独では実現が困難なサービスを他企業やスタートアップと連携・協業により、サービスを「カタチ」にしていきませんか。IBMはプログラムを運営すると共に、BluemixやWatsonなどのテクノロジーにてサービス創出を後押しします。
IBM BlueHub:Open innovation program Inbound Travel Demoday概要
会場 Nagatacho GRID 6F 東京都千代田区平河町2-5-3
開催日時 平成29年5月19日 14:30 – 18:00
主催 IBM BlueHub
(編集:創業手帳編集部)