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自然由来のカーボンプロジェクトのためのdMRVソリューションを開発する「Archeda」が資金調達

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2025年6月10日、株式会社Archedaは、資金調達を発表しました。

Archedaは、自然由来のカーボンプロジェクトのためのdMRVソリューションを開発しています。

森林・農業・ブルーカーボンなどの自然由来のカーボンクレジット創出プロジェクトにおいて、モニタリング・報告・検証(MRV)プロセスの信頼性向上と効率化を革新する、衛星データとAIを利用したdMRVソリューションを開発しています。

プロジェクト地の環境変化や炭素吸収量を効率的かつ高精度に把握できる仕組みを通じ、アジアを中心に複数プロジェクトへの技術提供や実証を進めています。

今回調達した資金は、事業開発人材の採用強化、リモートセンシングデータ解析エンジニアの採用・体制構築、管理部門の人材拡充に活用します。


MRVは、カーボンクレジットなどの気候変動対策において、温室効果ガスの排出削減量や吸収量を正確に測定し、透明性のある形で報告し、さらに第三者によってその内容を検証する一連のプロセスのことです。

MRVは、カーボンプロジェクトの有効性を担保する上で不可欠な仕組みです。削減・吸収量を定量的に示すことで、プロジェクトの環境貢献度を適切に評価できるほか、信頼性の高いMRVが整備されていれば、カーボンクレジットの流通が円滑化し、投資家や利害関係者の信頼獲得にもつながります。

しかし、従来型のMRVにはいくつかの課題が存在します。データ収集・算定が手作業に依存しがちなため、人的ミスや恣意的な操作のリスクが高く、報告様式の標準化が進んでいないことからプロジェクト間の比較が困難です。さらに、第三者による検証には多大な時間とコストがかかるため、特に小規模事業にとっては実施上のハードルとなっています。これらが、MRVの信頼性・効率性を損なう要因となっています。

こうした課題の解決策として、テクノロジーを活用したdMRV(Digital MRV)が注目されています。衛星画像、IoTセンサー、ブロックチェーンなどの技術を導入することで、データ取得・処理を自動化・効率化できるほか、測定の精度向上や報告の透明性確保も可能になります。改竄困難かつ共有容易なデジタルデータは、検証の迅速化とコスト削減にも寄与します。

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カテゴリ 有望企業
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