注目のスタートアップ

非侵襲的大腸がんスクリーニングAIシステムの研究開発・臨床実装を手がける「Boston Medical Sciences」が9.3億円調達

company

2025年2月12日、Boston Medical Sciences株式会社は、総額9億3000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Boston Medical Sciencesは、ハーバード大学医学部、マサチューセッツ総合病院で教員・研究者を務める医師が2023年4月に設立したスタートアップです。

AIの研究開発と医療画像解析、臨床医学の技術・経験をバックグラウンドに、下剤不要のバーチャル内視鏡検査システムである「AIM4CRC」を臨床実装することを目指しています。

今回の資金は、研究開発体制のさらなる強化、国内治験の実施、日本・米国の薬事対応、市場展開を見据えた体制拡充に充当します。


がんは日本における主要な死因であり、早期発見と治療が重要です。

国立がん研究センターによれば、2024年のがん罹患者数予測は、全体で約98万人、死亡者数予測は全体で約39万人とされています。

日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性が65.5%、女性が51.2%とされ、2人に1人以上ががんを経験することがわかっています。しかし、「平成28年国民生活基礎調査」によると、40歳~69歳のがん検診受診率はもっとも高い肺がん検診でも男性51.0%、女性41.7%と低水準であり、OECD加盟国34か国の中でも最低水準です。

なかでも大腸がんは罹患率がもっとも高く、死亡数は肺がんに次ぐ2位ですが、2022年の大腸がん検診受診率は45.9%と依然低い水準にあります。検査には便潜血検査や内視鏡検査などがありますが、下剤の使用や内視鏡挿入といった身体的・精神的負担が受診率低下の一因となっています。

こうした課題に対し、Boston Medical Sciencesは、下剤不要のバーチャル内視鏡検査システムの研究開発を進めています。これにより患者の負担を軽減し、受診率向上と大腸がんによる死亡の減少を目指しています。

研究開発を進めるには資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AIM4CRC Boston Medical Sciences がん バーチャル内視鏡検査システム 内視鏡 大腸がん 検査 研究開発 非侵襲的大腸がんスクリーニングAI
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

配筋検査自動化ツール「Modely」やBIM/CIMモデルや点群データの共有・管理クラウド「LinkedViewer」などを提供する「DataLabs」が4.3億円調達
2023年5月10日、DataLabs株式会社は、総額4億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 DataLabsは、点群・三次元モデルをベースとしたクラウド型コミュニケーションツール…
腸内細菌叢バンクの構築により腸内細菌叢移植(FMT)の社会実装とマイクロバイオーム創薬を推進する「メタジェンセラピューティクス」が11億円調達
2023年4月5日、メタジェンセラピューティクス株式会社は、総額11億円の資金調達を実施したことを発表しました。 メタジェンセラピューティクスは、腸内細菌叢バンクの構築により、腸内細菌叢移植(FMT)…
革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業に係る「令和5年度社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム」の公募
2023年8月1日、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」に係る令和5年度「社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム」の公募(第1…
断熱材「TIISA」を開発する「Thermalytica」が1億1,250万円調達
2023年3月10日、株式会社Thermalyticaは、総額1億1,250万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Thermalyticaは、断熱材「TIISA」を開発する、国立研究開発法人物…
「成長型中小企業等研究開発支援事業」補助金 4/20締切
中小企業庁は「成長型中小企業等研究開発支援事業」について発表しました。 中小企業者等が大学・公設試等と連携して行う研究開発とその事業化に向けた取り組みを最大3年間支援するものです。 「補助事業期間」 …

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集