創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2024年6月24日植物のゲノム編集プラットフォーム技術によりスピーディな種苗開発を実現する「グランドグリーン」が6.5億円調達
2024年6月21日、グランドグリーン株式会社は、総額約6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
グランドグリーンは、環境負荷の低い種苗や迅速な種苗開発を実現するためのゲノム編集技術の研究開発とその技術標準化に取り組んでいます。
植物のゲノム編集プラットフォーム技術(Gene App、3GE)を開発し、トマトを始めとした10種類以上の作物において、実用品種へのゲノム編集技術適用の実証に成功しています。
現在は、この技術を用いた新品種開発をパートナー企業と連携して積極的に行っています。
今回の資金は、組織体制の強化、研究開発機能の増強に充当します。
品種改良は、生物の遺伝子変化を利用して目的に適した品種を選別する技術です。現代では、異なる品種を掛け合わせて目的の性質を持つ品種を作り出す手法として発展しています。
新品種は、その美味しさを向上させるため以外にも、過酷な環境に耐えたり、より収量を向上させたりなど、農業の効率化にとっても重要な要素となっています。
しかし、品種改良には5年から10年ほどの長い時間と膨大なコストが必要であり、この効率化が求められています。
この課題を解決するものとしてゲノム編集技術が注目されています。
現在実用化が進んでいるのは、酵素を用いてゲノムの特定部位を切断し、突然変異を人工的に引き起こすというゲノム編集技術です。これによって高頻度で突然変異を起こすことができるため、品種改良の効率が飛躍的に向上します。
ゲノム編集は遺伝子操作の一種として遺伝子組換えと混同されることがありますが、両者には大きな違いがあります。遺伝子組換えは別の生物の遺伝子を導入するのに対し、ゲノム編集はゲノムを切断して突然変異を引き起こし、その生物のもともとの性質を変化させる技術です。これは自然界でも当たり前のように起こっている現象です。したがって、安全性もそれらと同程度であると考えられています。
事業の成長には資金調達や、シナジーの見込める企業との事業連携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | 3GE BtoB gene App アグリバイオ グランドグリーン ゲノム ゲノム編集 バイオテクノロジー プラットフォーム技術 作物 名古屋大学 品種 品種改良 株式会社 植物 生物 研究開発 種苗 資金調達 農業 遺伝子 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2024年9月11日、株式会社CrowdChemは、総額2億9000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 CrowdChemは、独自に収集したデータをもとに化学分野に関する知見・知識を提供する…
2022年10月25日、セレイドセラピューティクス株式会社は、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 セレイドセラピューティクスは、造血幹細胞の体外増幅技術により、急性白血病や遺伝子疾患…
2023年8月31日、サロウィン株式会社は、総額15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 サロウィンは、シェアサロン「SALOWIN」と、開業資金0円で美容室開業の夢を叶えられるサービス「AL…
2024年1月10日、mediclo株式会社は、総額2,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 medicloは、賃貸物件の仲介手数料を0円あるいは3万円(税込3.3万円)の低価格に抑えら…
2024年3月15日、株式会社Thirdverseは、5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、この資金調達に伴い、株式会社ベリサーブと出資契約を締結し、資本業務提携を行いました。 直近で…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…