注目のスタートアップ

「KaKa Creation」が1.6億円調達 AIを活用した高品質AIアニメ制作事業・プロデュース事業を始動

company

2023年11月22日、株式会社KaKa Creationは、約1億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

また、AIを本格的に導入したアニメTikToker「ひなひま」をリリースしたことも発表しています。

KaKa Creationは、アニメコンテンツに関する各工程に対して、AIツールを駆使したアニメ制作事業を展開しています。主にTikTokやYouTube Shortなどのプラットフォームにおいて縦型ショートアニメの制作を行っています。

独自のワークフローとして、AI生成による動画が抱える「チラツキ」(フレームごとの一貫性のなさ)を解消するため、まずCGキャラクターによる映像を作成し、そこからAIにフレームごとに動きを参照させることで「チラツキ」を大幅に軽減させる手法、ゲームエンジンによる自動シミュレーション機能などで生じるオブジェクトの「めり込み」をAIが補正する技術、Stable Diffusion内で使用できる、特定のキャラクターを記憶させる学習モデルなどを確立しています。


国内のアニメ産業の市場規模は、2010年には約1.3兆円だったものが、2019年には2.5兆円へと大きく拡大しています。

これは、日本のアニメーション作品をローカライズして配信する動画配信サービスが各国で展開され、海外需要を獲得できたことが大きな要因であるとされています。

日本のアニメコンテンツは世界的にも有名であり、各国にも多くのフォロワーが存在しています。一方、日本のアニメ産業は業界構造が原因で現場が疲弊しており、人手不足、ベテラン人材の高齢化・引退、アニメーターの量的・質的不足による品質劣化といった多数の課題を抱えています。

こうした背景のもと、国内アニメ産業が持続的に成長していくため、テクノロジーの活用によって業務効率化や人手不足の補填などの取り組みが進められています。

AIはクリエイティブの領域でも革新的な業務効率化や制作の自動化などを実現するものとして期待されています。

一方、現在のAIの能力では商業作品として成立する成果物をそのまま制作することはできません。たとえば、アニメ生成AIは、コマとコマの一貫性がなく、不自然なアニメーションを生成してしまいます。

ほかにもアニメ制作を効率化するものとして3DCGがあります。ゲームエンジンなどのCGツールは、キャラクターの動きに応じて髪の毛やアクセサリーなどを物理演算によって動かします。つまり一コマごとに動きを設定するという手間を削減できます。

一方、この機能は髪の毛などが腕・背中・服などの他のオブジェクトにめり込んでしまうことがあるという課題を抱えています。このめり込みは手作業で修正しなくてはならないので、CGを利用したアニメ制作の負担のひとつとなっています。

KaKa Creationは、AIを補助的に利用することでアニメ制作の課題を解決し、効率化を実現するアニメ制作・アニメ制作プロデュース事業を展開しています。

さまざまな業界でデジタル化などにより業務効率化が進んでいます。創業期はコストの問題から多くのシステムを導入できないかもしれませんが、負担の大きな部分をデジタル化することで相当の負担を軽減することが可能です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

また、抜本的なシステム導入には資金調達も重要です。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウについて詳しく開設しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI BtoB CG TikTok アニメ アニメーション エンターテインメント クリエイティブ サポーティブAI 制作 動画 映像 株式会社 活用 生成 縦型ショート動画 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

食品ロスを削減するフードシェアリングサービスを運営する「ロスゼロ」が資金調達
2022年10月13日、株式会社ロスゼロは、資金調達を実施したことを発表しました。 ロスゼロは、規格外品・過剰在庫を販売するECや、未利用食材でつくるアップサイクル食品の開発、余剰在庫などの不定期・不…
クラウド型システム開発プラットフォームを提供する「Hexabase」が「SOLIZE」から資金調達
2023年10月12日、株式会社Hexabaseは、SOLIZE株式会社のコーポレートベンチャーキャピタルから出資を受けたことを発表しました。 Hexabaseは、企業向けにモダンなWebシステム開発…
オンライン学習動画サービス運営の「学びエイド」が8,000万円調達!
平成30年8月2日、株式会社学びエイドは、総額8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 トップ予備校講師100名の動画講義を配信するサービス「学びエイド」や、学習塾向け映像事業「学びエイ…
エレベーター向けスマート・ディスプレイ提供の「株式会社東京」が1.2億円調達
2019年7月30日、株式会社東京は、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 エレベーターのかご内に設置するスマート・ディスプレイ「東京エレビ」を展開しています。 契約スポンサ…
障害者就労支援事業所専門BPOプラットフォームを運営する「ミンナのミカタHD」が資金調達
2023年1月27日、株式会社ミンナのシゴトは、株式会社ミンナのミカタHDが資金調達を実施したことを発表しました。 ミンナのミカタHDは、子会社である株式会社ミンナのシゴトを通じてITデータ入力作業提…

大久保の視点

ニコニコ超会議・学生ピッチ甲子園ビジネス部門優勝&1000万円獲得はウェルヘルス土井久生馬さん
2024年4月27日(土)~2024年4月28日(日)に幕張メッセでニコニコ超会議実行委員会で『ニコニコ超会議2024』が開催された。 『ニコニコ超会議20…
(2024/4/28)
「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】