注目のスタートアップ

アートコミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker」運営の「The Chain Museum」が資金調達 「TBSホールディングス」と資本・業務提携

company

2022年7月20日、株式会社The Chain Museumは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先はTBSイノベーション・パートナーズ2号投資事業組合です。また、資金調達にあわせ、TBSホールディングスと業務提携契約を締結したことも発表しています。

The Chain Museumは、アートコミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker(アートスティッカー)」と、ホテル・オフィス・公共施設などに小さなミュージアムを生み出すプロジェクトやオリジナルのアートプロジェクトを行うMuseum事業を展開しています。

「ArtSticker」は、国内外のさまざまなジャンルの作品と出会えるサービスです。

アーティストに直接金銭的な支援ができる「スティッカー」機能や、直接感想を伝えられる機能、イベント・展示会のチケット販売機能、作品の購入機能、音声ガイド機能などを提供しています。

Museum事業では、事業の一環としてホテル・商業施設においてアートを活用した企画・プロモーション・ブランディングといった空間プロデュースを行っています。

2022年2月からは、株式会社DAISHIZENと株式会社パーティーと共同で株式会社KADOWSANを設立し、“可動産”で空間をキュレーションする事業を展開し、オフィス空間でもアートを活用できるレンタルという選択肢を提供しています。

今回の資金は、既存事業のさらなる拡大、本格的な海外展開のための体制強化に充当します。

2021年の日本のアート産業市場は2,781億円と推計されています。また、アート作品が直接関わる美術品市場は2,186億円となっています(※1)。世界のアート市場は7兆円~8兆円の規模であるため、国内アート市場はまだまだ小さいものであるといわれています。

近年アートビジネス領域では、アート×テクノロジーであるアートテックが注目を集めています。

アートテックとはアート業界におけるテクノロジーの活用のことを指し、たとえば作品のオンライン化、作品を共有するためのプラットフォームの構築などがアートテックにあたります。

また、ブロックチェーン技術を活用したNFTにより、デジタルデータの改竄・複製を防ぎ、デジタルなアート作品にも物理的なモノとしての価値を持たせられるようになりました。これによりデジタルアート市場は急激に拡大しています。

ほかにも国内市場は多くの領域で、十分に商品・サービスが行き渡っており、新規開拓の余地が乏しい飽和状態にあります。こうした状況の中でも、アートは人びとに真新しさを感じさせられるものであり、アートを活用した事業を展開する企業も増えてきています。

社会課題の解決においてもアートやクリエイティブは大きな役割を果たすと考えられており、今後の市場拡大が予測されています。

新たなビジネスの創出には資金が重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

(※1)出所)「日本のアート産業に関する市場調査2021」エートーキョー(株)、(一社)芸術と創造​

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ArtSticker TBSホールディングス アート アートスティッカー コミュニケーション プラットフォーム ブランディング プロデュース プロモーション 企画 株式会社 業務提携 現代アート 空間プロデュース 美術 芸術 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「物流標準化促進事業費補助金(物流データの標準化促進に向けたオープンプラットフォーム構築支援事業)」
「物流標準化促進事業費補助金(物流データの標準化促進に向けたオープンプラットフォーム構築支援事業)」のご案内です。 地域特性を踏まえつつ共同輸配送等を図る取組を促進し物流データの標準化を目指すため、物…
AIや金融工学などのテクノロジーを核とした金融サービスを提供する「MILIZE」と「SCSK」が資本業務提携
2023年4月26日、株式会社MILIZEは、SCSK株式会社と、資本業務提携を締結したことを発表しました。 SCSKはMILIZEの行う第三者割当増資を引き受け、7.5億円の出資を行いました。 MI…
核融合炉周辺・プラントに必要な機器・システムの研究開発を行う「京都フュージョニアリング」が15.6億円調達
2024年4月11日、京都フュージョニアリング株式会社は、総額15億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 この調達により、シリーズCの累計調達額は120.6億円に、累計資金調達額は1…
AR謎解きゲーム『サラと謎のハッカークラブ』運営の「プレティア」が2.8億円調達
2019年7月25日、プレティア株式会社は、総額2億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 AR謎解きゲームである『サラと謎のハッカークラブ』を運営しています。 渋谷を舞台としており、…
BtoB事業用駐車場プラットフォーム「at PORT」展開の「ランディット」が7,000万円調達
2021年10月13日、ランディット株式会社は、総額約7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 BtoB専用の事業用駐車場手配サービス「at PORT(アットポート)」を提供しています。…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集