注目のスタートアップ

電力卸売スタートアップ「エナジーグリッド」が18億円調達

company

2022年3月7日、エナジーグリッド株式会社は、総額約18億円の資金調達を実施したことを発表しました。

旧一般電力電気事業者や商社から、電力をまとまったボリュームで調達し、新電力会社に小分けにして販売する電力卸売業を展開しています。

エナジーグリッドがポジションを取って先物取引・デリバティブ・オプション取引などの金融手法を用い、電力価格の大きな変動を抑え、新電力会社に電力の安定的な調達機会を提供しています。

今回の資金は、大手電力会社や商社から電力を購入する資金に充当されます。

2016年4月、電力会社間の競争を促し、電力の安定供給の実現や電気料金を低下させることを目的に、電力の小売事業が全面的に自由化されました。

新たに電力事業に参入した電力小売事業者は新電力と呼ばれ、東京においてはシェアが30%を超えています(2021年9月時点)。

低価格の電力を選ぶことができるようになったことは消費者にとって良い変化となっています。一方で、2021年1月に、市場連動型プランを採用していた新電力では、最高で10倍にも価格が高騰してしまいました。

これは、火力発電に必要なLNG(液化天然ガス)の在庫不足によって発電所が停止したこと、大寒波によって電力需要が高まったことが重なったことで電力が逼迫し、JEPX(日本卸電力取引所)でのスポット価格が、平均7.0円/kWhだったものが、1日平均100円/kWhに高騰してしまったことが原因です。

JEPXを介さず大手電力会社と直接取引することができればこのようなリスクにさらされずにすみますが、ほとんどの中小規模の新電力会社はリソースの問題から直接取引できないため、価格変動の激しいJEPXを利用しています。

エナジーグリッドは電力の卸売により価格変動リスクを抱える新電力会社に安定した価格の電力を提供しています。

起業ではオフィス、電気、インターネットなど様々な契約が必要となります。なるべくコストを抑えた契約をしたいと考えるのが起業家です。また、環境・社会・ガバナンスに関するサスティナブルな取組みを行っている企業に投資するESG投資が注目されていることもあり、コストだけではなく中長期的な面を考慮するのもよいかもしれません。「冊子版創業手帳」では、オフィス契約の際の注意点などについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ エナジーグリッド エネルギー 卸売 新電力 株式会社 資金調達 電力 電力自由化 電気
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

住宅ローン・プラットフォーム運営の「iYell」が16.5億円調達
2019年9月30日、iYell株式会社は、総額16億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 住宅ローンのマーケットプレイスを軸とした「iYell住宅ローンプラットフォーム」を運営して…
ライブ配信コンテスト「MODECON」を運営する「KIRINZ」が4.5億円調達
2023年3月13日、株式会社KIRINZは、総額4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 KIRINZは、ライブ配信コンテスト「MODECON」の運営を中心に、イベントプロモーショ…
クラウド郵便サービスを展開する「atena」が「日本郵政キャピタル」と資本提携
2022年12月14日、atena株式会社は、日本郵政キャピタル株式会社と資本提携を行ったことを発表しました。 atenaは、クラウド郵便サービス「atena」や、エンタープライズ向けクラウド郵便サー…
フードデリバリー「menu」 「auスマートパスプレミアム」会員の配達料を無料に
2022年6月1日、menu株式会社は、「auスマートパスプレミアム」の会員向けに、「menu」利用時の配達料が無料になるサービスを開始したことを発表しました。 menuは、フードデリバリーサービス「…
バーチャルオフィス「レゾナンス」 4号店となる新宿店が11/1オープン
2021年10月29日、株式会社ゼニスは、運営するバーチャルオフィス「レゾナンス」の4号店(新宿区西新宿)を2021年11月1日に新規オープンすることを発表しました。 「レゾナンス」は、東京都内の一等…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集