キャッシュフローとは?キャッシュフローが大事な理由や計算方法、見方などまるっと解説します!
これだけは知っておきたい!キャッシュフローの基本のキ
「起業はキャッシュフローが大事!」起業前後の方なら一度は聞いたことがあるかもしれない言葉ですが、会計や経営の経験がない方の場合、「そもそもキャッシュフローとは何?」という方も少なくないと思います。
そこで今回は、そんな方のためにキャッシュフローの概要や大事な理由、計算方法や見方など「最低限これだけは知っておきたい!」超基本知識をまるっとお伝えします!
この記事の目次
そもそもキャッシュフローとは?
キャッシュフローとは分解すると、「キャッシュ(お金)+フロー(流れ)」つまりお金の流れのことです。
この場合の「キャッシュ」とは、手元の現金、普通預金、当座預金などを指します。
事業を行う中では、さまざまなお金の出入りが発生します。
入ってくるお金としては商品の販売代金、出ていく分は、仕入れ代金の支払いや従業員への給与支払い、オフィス賃料・インターネット代の支払いなどなど…。何かと経費がかかります。
これらのお金の動きを「見える化」し、手元にあるキャッシュがどれくらいあるのかを把握するのが、キャッシュフローの役割です。
なお、お金が入ってくることを「キャッシュイン」、お金が出ていくことを「キャッシュアウト」といい、キャッシュフローは下記の計算で求められます。
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- キャッシュフロー = キャッシュイン − キャッシュアウト
「キャッシュフロー」と「利益」は違う!
注意したいのが、「キャッシュフローと利益は異なる」ということです。
どういうことかというと、企業間取引では多くの場合、現金ではなく「掛け(当月締め翌月末払いなど)」で売買を行います。掛け売りの場合、売上と実際の代金の回収までには時間差があるため、計上された利益と実際の現金の動きに違いが出るのです。
具体的な例を見てみましょう。月末時点でのキャッシュフローについて、現金売買(A)と掛け売りの場合(B)それぞれのケースをまとめました。
<利益> 200万円−100万円=100万円
<キャッシュフロー>200万円−100万円=100万円
→現金取引では売上と同時にお金が入るため、利益とキャッシュフローが一致
(B)同じ月に現金で100万円の仕入れをし、掛け売りで200万円売り上げた場合
<利益>200万円−100万円=100万円
<キャッシュフロー>▲100万円
→利益は(A)と同じですが、仕入れ代金100万円の支払いに対し、掛けで売った200万円の入金は翌月になるため、この月の月末時点でのキャッシュフローはマイナス
キャッシュフローの見方について、イメージがつかめたでしょうか?
なぜキャッシュフローが大事なの?
キャッシュフローの概要と利益との違いを理解していただいたところで、「なぜキャッシュフローが大事なのか?」について説明したいと思います。
もう一度、前章の具体例(B)を見てみましょう。
<利益>200万円−100万円=100万円
<キャッシュフロー>▲100万円
利益が出ているのに、キャッシュフローは100万円のマイナスですね。
もし同じ月に別の支払いがあり、他にキャッシュの持ち合わせがない場合、その支払いを行えないということになります。最悪の場合倒産です。
利益が出ていても倒産することがある
「利益が出て、儲かっているのに倒産ってどういうこと?」
と思われるかもしれませんが、「倒産」というのは黒字・赤字に関係なく、手元に資金が無くなって企業活動の維持が困難になったときにおきます。
損益計算書上では黒字でも、キャッシュが無くなり企業活動ができなくなれば倒産します。これを「黒字倒産」といいます。
つまり利益ばかりに目を取られ、キャッシュフローの管理をおろそかにしてしまうと、「いつの間にか倒産の危機!」なんてことになりかねないのです!
特に起業時は多くのキャッシュを投資に回していたり、そもそも資金的に余裕がなかったりで、この事態に陥りやすいです。「起業時はキャッシュフローが大事」といわれるゆえんです。
キャッシュフローの計算方法・見方
キャッシュフローを見る最も簡単な計算方法は、下記のようにキャッシュの増減をみることです。
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- 月間のキャッシュフロー = 当月末キャッシュ − 前月末キャッシュ
なお「キャッシュ」は貸借対照表(B/S)の資産の部「現金・預金」で確認できます。
下の画像のように、会計ソフトを使うと簡単に確認できます。
これがプラスのときは、会社のお金は増えています。逆にマイナスのときは、会社のお金は減っています。
仕入れの増加や設備投資などでもキャッシュフローはマイナスになるため、お金が減ることは必ずしも悪いことではありませんが、上述の通り「キャッシュが無くなり支払いができなくなると倒産する」ことになりますので、よくよく注意するようにしましょう。
また、キャッシュフローのより細かい見方として、以下の二つがあります。
キャッシュフロー計算書 | 会計期間中のキャッシュの増減を数値で示した計算書類。過去のキャッシュの流れを可視化するのが目的。貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)と合わせて「財務三表」と呼んだりする。 |
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資金繰り表 | 一定期間のキャッシュの流れを把握するための資料。過去のキャッシュフローを把握する「実績の資金繰り表」と、これから(将来)を見る「計画の資金繰り表」の二つがある。 |
詳しい説明は今回は割愛しますが、いずれもキャッシュフローを細かく把握するうえで重要です。
お金管理の第一歩は「会計ソフト」から!
ここまでキャッシュフローの基本をざっと説明してきましたが、特に経営初心者の方にお伝えしたいのは「日々のお金の流れをチェックする習慣をつけよう」ということです。
その第一歩としてお勧めしたいのが、日々の取引を「会計ソフトで管理する」こと。
会計ソフトで記帳することで、
「今月は無駄な出費をしすぎたなー」「売上は多いけど、入金が遅いから気をつけよう!」
など、お金の流れに関する感覚が自然に身についてきます。そしてそれは、資金繰り表やキャッシュフロー計算書など、より高度な経営管理をするための基礎力になるはずです。
会計ソフトは「会社の家計簿」のようなもの。ご家庭のお金を家計簿で管理するのと同様、会社のお金の管理には会計ソフトが便利です。
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数ある会計ソフトの中でお勧めしたいのが、23年連続で売上No.1を記録し、会計ソフトメーカー別販売本数シェアでも一位の「弥生会計」です。
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なお小規模事業向けのラインナップには、記帳のしやすさに重点を置き、初めての会計ソフトとしてお勧めのクラウド版「弥生会計 オンライン」と、資金繰り表の作成など、より高度な資金繰り管理ができるデスクトップ版「弥生会計」の二つがあります。やりたいことに合わせて選ぶとなお良いでしょう。
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(創業手帳編集部)