商標権の取得方法を知っていますか?

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起業家のための商標権入門(2)

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起業して間もない創業直後のスタートアップベンチャーでは、特許や商標関連の専門家が社内に居ないのが普通だろう。しかし、企業成長ステージの初期の段階から、自社の商標権を守る、商標権をとってブランドを確立していく、あるいは他社の商標権を(意図せず)侵害しないためにも、商標権の基本的なところを押さえておくことは重要である。

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前回の第1回は、「商標権」とはどういう権利かを説明した。

【関連記事】 > 商標権とは何か知っていますか?|起業家のための商標権入門(1)

今回の第2回は、商標権をどうやって取得するかについて基本的なポイントを説明しよう。


出願しなければ権利は取れない

商標権を認めるのは、国の役所の特許庁だ。特許庁に対して「こういう商標権が欲しい」という書類を出さなければ、商標権は絶対に取れない。

まずは、その書類を出す「出願」という手続きをする。出願をすると、特許庁は商標権を認めるか認めないかの審査をする。通常は、出願してからだいたい4か月くらいで審査結果がもらえる。


商品の選択範囲がポイント

前回、商品「アイスクリーム」について商標「ビズシード」という商標権を例とした。ここで、商標の「ビズシード」のほうは決まっている。

一方、商品は「アイスクリーム」だけでいいのか? 今はアイスクリームしか売らないとしても、将来には食べ物を手広く売るかもしれない。

そうすると、「アイスクリーム」だけではなくて「お菓子」「サンドイッチ」「加工肉」などの商標権も「ビズシード」について取得したほうがよい。1つの出願に2個以上の商品を含めることは認められている。商品の数を増やすと料金が高くなることもあるので、弁理士などに確認するとよいだろう。


認めないパターンに当てはまらない限り権利になる

出願した商標権は、特許庁が「審査」をする。これでは「自分の欲しい商標権が取れるか?」と心配になりそうだ。

しかし、商標法は「権利を認めないパターン」を24種類規定していて、どれかに当たらない限り、商標権が取れる。

24種類もあると大変そうだが、権利が認められないのは以下の3パターンが多い。他のパターンは、弁理士などに確認すれば十分だ。よって、3パターンだけ事前チェックするとよい。


パターン1:他人の登録商標と類似

商標はブランドを保護するので、同一や類似の権利を2人以上に認めることがない。他人の登録商標を事前調査すればよい。なお、事前調査は弁理士に頼むとやってくれる。


パターン2:商品の品質や産地等を書いているだけ

商品「日本酒」に「辛口の酒」という商標権を取ろうとしても、「辛口の酒」は日本酒の品質だから、誰もが使えるべき言葉だということで、独占権を認めてくれない。


パターン3:品質誤認

商品「アイスクリーム」に「ストロベリービズシード」という商標権を取ろうとしても、「ストロベリー」とある以上は「苺が入っていないアイスクリームに使ったら買う人が品質誤認する」ということで、商標権を認めてくれない。商品を「苺入りのアイスクリーム」に限定しなければならない。

以上のように、商標権の取得は難しいように思えても、基本的なところを押さえると割と簡単なのである。



最終回の次回は、取得した商標権の活用方法を説明していく。

商標権の活用方法を教えます|起業家のための商標権入門(3)

(監修:東京金子特許事務所 所長 金子 宏 弁理士
(創業手帳編集部)

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