ソニー生命 中森 規晶|ソニー生命独自のコンサルティングであらゆるリスクから経営者をお守りする
財務・キャッシュフロー・自社株・必要保障の4つの観点でお客様の状況を分析し最適な保障の組み合わせを提案
生命保険の法人営業においてパッケージ化された商品を販売するのではなく、それぞれのお客様の状況を「財務」「キャッシュフロー」「自社株」「必要保障」の4つの観点で分析して、最適な保障を組み合わせるソニー生命の「コンサルティング」。
この独自の提案手法により、生命保険で企業や経営者をあらゆるリスクから守るための企画や戦略立案を担うソニー生命の法人戦略本部を統括しているのが中森さんです。
今回は、中森さんがソニー生命で行っている「コンサルティング」の強化戦略や優秀な営業社員であるライフプランナーの特徴について、創業手帳編集部が聞きました。
ソニー生命保険株式会社 執行役員 法人戦略本部長
大手生命保険会社からソニー生命に転職。ライフプランナーと代理店、両営業チャネルの営業企画・推進、ITデジタル戦略の企画・推進などを歴任。数々の変革に取り組んできた。2021年4月から法人戦略本部長に就任。
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この記事の目次
ソニー生命の「コンサルティング」に感銘を受けて転職を決意
ーこれまでのご経歴を教えてください。
中森:新卒で他社の保険会社に入社し、生命保険に関してはそこで学びました。
その会社では営業職員がお客様を訪問して、保険商品を提案する営業スタイルが主流で、私はその営業組織を管轄する部署で勤務していました。
その当時、営業先でソニー生命のライフプランナーとバッティングすることがあり、その際にはじめてソニー生命のお客様に対する向き合い方やコンサルティングの考え方に触れました。
生命保険の営業は、最後は「人間関係」で決めていただくものだと思っていましたが、ソニー生命のコンサルティングに感銘を受けて、私の中での「保険営業の常識」が大きく覆えったことを覚えています。
この経験からソニー生命で働きたいという思いが強くなり、転職を決意し、今に至ります。
ーソニー生命に転職されてからはどのような業務を担当されましたか?
中森:ソニー生命に入社後は、コンサルティングに関わる企画を推進する部署に5年間在籍しました。
その後、ライフプランナーがさらにお客様へのサービスの質を高められるようなシステムの企画部署に異動し、今では当たり前になっている各種手続きのペーパーレスシステムやお客様が利用するWebシステムの導入に携わりました。
ライフプランナーがペーパーワークに取られる時間を効率化し、もっとコンサルティングに時間をかけられるよう、そのサポート業務に約8年間従事しました。
また、その後は保険代理店向けの営業企画・推進にも携わり、保険代理店経営を通じてお客様のためにできることは何か、を考えることができました。
そして、個人のお客様だけでなく、法人のお客様へのコンサルティングもさらに強化していこうとする会社方針に伴い、2021年4月から法人戦略本部を立ち上げ、日本全国の法人の経営者にお役立ていただけるサービスの企画やコンサルティングの推進を行っています。
時代の変化に伴い保険の提案手法も変化している
ー今と昔では保険の提案手法も変わっているように思えますが、その点はいかがでしょうか?
中森:1990年代は、お客様のお勤め先にも比較的自由に出入りできた時代でした。
当時は、お勤め先に伺った際に、そこの従業員様にも比較的、気軽に話しかけ、営業をするようなスタイルでしたが、個人情報の観点や、さらには、昨今のコロナの影響で対面での営業は、ますます難しくなっていると思います。
そのため、現在は業界全体として、ご友人や既契約者からのご紹介を中心とする営業スタイルになっているのではないかと思います。
ー生命保険業は歴史が長いですが、やはり時代の変化からの影響は受けますよね。
中森:デジタル化の流れを見ると、ネット系の保険販売が伸びそうですが、実は、来店型の保険販売の方が伸びているんです。
来店型の保険販売は、駅や路面、ショッピングモールなどで店舗展開しており、様々な保険の商品を選べるのが特徴です。
ー他社商品を同時に扱うような、大きなプラットフォームに乗っかる事業チャンスもあるということですね。
中森:そうですね。
ただ、様々な商品から選ぶのも保険加入の考え方ですが、長くご加入いただく商品なので自分の人生がどうありたいか、どう生きたいのかを考え、しっかり理解して保険に入るという考え方もあると思います。
これは時代の変化に関わらず、当社が大事にしていることです。これからは、どの保険会社も自社独自の「コアビジネス」を決めていくと思います。
弊社で言えば、お客様との信頼関係を結ぶ「ライフプランナーのコンサルティング」がコアビジネスです。
ライフプランナーと接点が少ないエリアのお客様におかれましては、我々と想いを同じくする保険代理店を通して信頼関係を構築していく形を取っています。
「目に見えない保険」を「目に見える形でイメージいただく」ことがソニー生命の強み
ー時代に合わせて販売手法を進化させたという点がポイントになるようですね。
中森:多くの方は、保険はどこで加入しても一緒だと思われるかもしれませんが、ソニー生命と他社との違いは「保険に加入する意図」をしっかりと話し合う、という点にあると考えています。
そのために、「目に見えない保険」を「目に見える形でイメージいただく」ことを大切にしています。
万一のことが起きた時に支払われる保障額や、病気を患ってしまった時の保障額などを弊社独自のライフプランニングツールを使いながら目に見える形でしっかりお伝えすることで、なぜこの額の保障額が必要なのかをご理解いただき、お客様が描くライフプランをベースに一緒に保険を組み立てていく、ここが弊社のイノベーションでした。
ー同じ保険商品でも、加入の仕方でお客様に合った価値を作り出しているということでしょうか?
中森:それがとても大切な事だと思います。
保険料が高いと感じているお客様に対して、その保障の必要性をしっかりと説明し、ご理解いただくことで、同じ保険料でも納得感を感じていただけることもあります。
ここを愚直にやり続けたからこそ、今があると考えています。
ソニー生命流の営業の極意はお客様の「潜在的ニーズ」を共有すること
ー起業家にも営業スキルが求められる場面が多いのですが、営業についてのアドバイスをいただけますでしょうか?
中森:私は本社で勤務してきたため、当社のライフプランナーのように「営業成績を出し続けた」というようなキャリアではないのですが、コンサルティング営業に関わる企画を考え、推進する立場にいたことからお伝えできることがあるとすれば、自分の伝えたいことばかりを話す営業マンは、上手くいかないケースが多いということです。
つまり大切なのは、お客様のニーズをどれくらい深く把握できるかということがポイントとなります。
お客様が抱えている「潜在的ニーズ」をお客様と共有できるライフプランナーが優秀だと感じています。
そして、商談後に振り返りをすることも大切です。商談は上手くいくケースばかりではありません。
何が足りなかったのか、どこに課題があるか、お客様のために何ができるのか。商談後にしっかり振り返っている人が成長できますし、お客様に信頼されると思います。
ー営業組織の管理についての考えを教えていただけますでしょうか?
中森:「(共通言語として)数値で課題を見る」という点を非常に大事にしています。
営業に関することは全て数値化しないと、営業推進スタッフはバラバラの意見を持ち、同じベクトルを向くことができません。
例えば、暑い寒いというのも、何度が暑いのか?という基準を設けるような視点です。
現場の営業行動において、アプローチから提案に至るまでの状況や保険設計から成約に至るまでの状況をあらゆる角度で分析し、なぜ人によって違いが生まれるのか、お客様との数値では表せられないやり取りはあることは理解しながら、まずは、このような項目についてデータから傾向を分析し、ライフプランナーに必要な教育プログラムやソリューションを提供しています。
ー保険商品についての教育プログラムということでしょうか?
中森:保険商品に関する内容はもちろんですが、それ以外にも金融知識や営業スキルなど、幅広い分野の教育プログラムを準備しています。
そのため、ソニー生命のライフプランナーは、保険分野だけでなく「金融・経済、営業に関する知識・スキル」にも非常に長けており、保険にご加入いただいている経営者の方から、自社の経営課題や営業に関するアドバイスを求められることも多々あります。
- ココ重要!優秀な保険営業員が持つ「3つの特徴」
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- ①:お客様の「潜在的ニーズ」を共有
- ②:商談後には必ず振り返りをする
- ③:保険以外にも営業や経営の知識も豊富
ソニー生命独自のコンサルティングであらゆるリスクから経営者をお守りする
ー起業家向けにはどのような保険がおすすめでしょうか?
中森:先ほどもお伝えしたように、生命保険のご提案の前には、まずは、経営者の声に耳を傾け、課題を共有させていただいてからとなりますが、一般論として、起業家の方々であれば、事業保障に関する保険の必要性をご検討いただくことから始めてはいかがでしょうか。
事業保障とは、経営者の方に万が一のことがあった時に、取引先への支払い、金融機関からの借り入れ、従業員の給与など、事業を継続していくために必要な保障や、経営者の方が働けなくなった時に、復帰するまで資金をお守りする保障となります。
順調に事業が拡大していくと、その後は、従業員の方の福利厚生や退職金の備え、そして、事業承継など保障の必要性も広がっていきます。
ーそれもコンサルティングとして、各社にあった内容を提案しているということでしょうか?
中森:その通りです。パッケージ化された商品だけをご提案することはありません。
キャッシュフローや財務状況を拝見し、必要な保障を算出し、経営者と課題を共有させていただきながら、必要な保険を一緒に組み立てていく形を取っています。
ここがライフプランナーのコンサルティング力の見せ所です。
具体的には、決算書の内容を弊社のツールに取り込むと、独自の分析結果が目に見える形で算出されるようになっています。
それを元に「財務」「キャッシュフロー」「自社株」「必要保障」の4つの観点で経営者とディスカッションをした上で、会社の課題を抽出し、解決策の一つとして生命保険を提案させていただきます。
ー自社株も高騰しすぎると、一見良さそうに見えますが、事業承継の時には逆に重荷となってしまうことになりかねませんからね。
中森:経営者が将来、その事業をどうしたいのかによって、自社株の対策も変わってきます。事業承継のテーマについてもライフプランナーがご相談を承っております。
会社組織の健康診断としてソニー生命が企業の成長へ伴走する
ーここまでのお話を受けて、ソニー生命のライフプランナーの方は、経営者の方から生命保険以外のご相談も多く受けている印象です。
中森:おっしゃる通りです。保障のご提案も大事ですが、ライフプランナーはお客様個人のライフプランをお客様と共に描くように、企業の経営ビジョンを共有し、経営課題に寄り添います。
経営者にとっては、経営ビジョンの実現が目的であり、生命保険は課題解決の1つの手段に過ぎません。まずは、経営者が何を実現したいのか。そこから生まれるご相談は多岐にわたることが多いですよね。
バリエーション豊富な保険商品ももちろんですが、お客様に寄り添う「ライフプランナー」は、弊社の重要なブランドです。
ー起業家へのメッセージをお願いします。
中森:起業するということは、相当なチャレンジ精神と覚悟を持ってのことかと思います。
まずは会社を成長させるという点が非常に重要なミッションだと思いますが、
定期的に健康診断のように経営状況をチェックしたり、第三者の客観的な視点を入れることで、会社の状況を常に把握することができるよう、共に伴走してくれて相談できるようなパートナーの存在が重要です。
弊社も多くの経営者のお役に立ち、日本中のお客様の幸せをお守りできるよう精進して参ります。
皆様の事業の成功を心から祈念しております。
また、様々な経営者とお話をさせていただく機会も多いのですが、事業を成長させるためには、良いものを作るだけでなく、それをより多くの方に届ける為に、社長自身の人間的魅力と、商材を売り込む力も重要です。
もし、営業が苦手なのであれば、一緒に考えてくれる存在をそばに置くことで、企業の価値をより広められると思います。
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(取材協力:
ソニー生命保険株式会社 執行役員法人戦略本部長 中森 規晶)
(編集: 創業手帳編集部)